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樹木医の仕事を紹介|気になる年収や必要な資格は?

樹木医とは

国土面積の約67%もの森林面積を持つ日本は、世界でも有数の森林大国だと言えます。町中には街路樹が、公園には植樹された樹木が溢れ生活に潤いをもたらしてくれています。樹齢100年を超える古木や巨樹は日本各地に点在し、土地のシンボリックな存在として扱われています。

古木や巨樹からは力強い自然の息吹を感じるものですが、実はこれらの樹木の中には病害や虫害、著しく変化する環境などに晒され、著しく樹勢が衰えていくものも数多く存在します。

緑の文化財とも言える古木や巨樹を守り、良好な状態で次世代へ手渡すために古木や巨樹の保護管理を行っているのが、樹木医と呼ばれる樹木の専門家たちです。

樹木医は「一般財団法人 日本緑化センター」が1991年から開始した民間資格で、有資格者が樹木医を名乗ることができます。

樹木医の仕事


出典:写真AC

樹木医はその名の通り、言葉を発することのない樹木の担当医として古木や巨樹の保護管理を行います。

亀裂が入ったり裂けてしまっている古木や巨木が、プラスチック樹脂などで修復され保護されているのを目にしことがありませんか?この処置を行うのが樹木医です。

また根からの栄養分の吸収効率が下がっている古木などには、肥料を与えるなどの処置を行い樹勢の衰えを予防します。 公園の緑地の計画や設計、設計監理を行い、人的被害や物損被害の原因となり得る落枝や倒木等の予測や予防策を講じるのも樹木医の仕事に含まれます。

また、後継樹の育成や樹木に関する知識の普及や指導などを樹木医が行う場合もあります。

樹木医の年収/勤務体系/福利厚生


photo by JayMantri

樹木医の有資格者と言っても、一般的な医師のように開業医として起業することはまずないと言えます。通常、樹木医は樹木に接触する機会の多い大手住宅メーカーの林業・部門や造園部門に勤務するケースや地域密着型の造園業者に勤務するなどの形で就労します。

多くの造園業者の雇用体系は日給月給制を導入している傾向があり、30歳男性の年収は約400万円程度と言われています。 樹木医の有資格者に対する待遇は所属する企業によって異なります。

例えば造園業者に所属する場合、対外的にも樹木医が在籍する造園業者という謳い文句は、造園業の経営に大きくプラスに働くものだと考えられることから、造園業者にとって樹木医の存在は大きなものだと言えるでしょう。

樹木医の有資格者に対しては資格に対する機能手当てなどが、月々の給与に加算されるケースもあります。

また、新しい研究成果や必要な技術を習得するために参加する会議や研修を業務の一環として捉え、研修費用が会社負担になる場合や研修が休日に行われる場合は休日出勤扱いになるなどのケースもあるようです。

樹木医のメリット・デメリット


photo by staboslaw 

樹木医は樹木に対する専門的な知識や技術を有する「樹木の専門家」であることを証明してくれる資格です。樹木を扱う業界自体が大きくないために、資格取得後も実際に現場でスキルを磨き続けることで、転職や起業の道が開けやすいのは樹木医にとって大きなメリットだと言えます。

一方で、樹木医はネームバリューが大きな資格ではないことで、樹木医が専門的な知識を持つ樹木の専門家であると言うことが伝わり難い傾向にあるのも事実です。

樹木医の資格は国家資格ではなく、民間資格であることから有資格者に対して高い評価を行わない企業も存在するのはデメリットだと言えるでしょう。

樹木医に向いてる人、向いてない人


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一般的な医師も実は結構な肉体労働であると言われています。樹木の医師である樹木医の仕事は間違いなく肉体労働であると言えます。自然や樹木が大好きであることは、樹木医に求められる最も大きくて重要な条件です。

場合によっては樹木の根の周りを自らツルハシやスコップなどで掘り返し、根の状態の確認をしなければならないケースもあります。肉体労働が苦にならないというのも、樹木医に求められる条件だと言えるでしょう。

樹木医は害虫を駆除するために、虫に直接触れる機会も少なくありません。虫が苦手で克服できそうにもないという方にとって樹木医の仕事は辛いものになると考えられます。

上記のような肉体労働をしたくない、できればデスクワークを希望すると言う方にとっても樹木医の仕事は魅力的でないのではないでしょうか。

樹木医の将来性


photo by benscherjon

既に紹介した通り、樹木医は1991年に資格化された比較的新しい資格だと言えます。1991年以降多くの樹木医が誕生し、樹木の研究や調査、そして診断が行われ必要に応じて治療の処置を施すなどの活動を続けています。

自然環境を守ろうと言う機運は年を追うごとに活発になり、多くの樹木医たちが行ってきた研究や調査を基に、さらに積極的な樹木保護が行われていくことは想像に難くないと言えるでしょう。

このような背景から、樹木の保護に対する専門知識や高い治療技術を身に付けた樹木の専門家である樹木医に対するニーズは今後益々高くなることが予想されると言えます。

【無病息災を願う神事】日本の伝統行事お屠蘇の作り方や飲む際の作法

お屠蘇(おとそ)とは

お屠蘇(おとそ)とは、正月に一年間の邪気を払い、長寿を願って飲むお酒です。お酒とはいっても酒やみりんなどに数種類の生薬を漬け込んだ薬草酒であり、お酒というよりは薬のような意味合いで用いられています。正式には屠蘇延命散といい、通常は屠蘇器と呼ばれる酒器のセットで供されます。

お屠蘇は大中小の三つの異なる大きさの盃で飲み、小さい子供は口をつける真似をして参加します。一人が飲めば家族全体が病気にかからず、家族全員が飲めば辺り一帯の地域で病気が発生しないといわれています。お屠蘇の飲み方の作法などは地域によっても異なりますが、一般的には、元日の朝に年少者から年長者へ順に口をつけていきます。

お屠蘇の意味


出典:写真AC

お屠蘇の意味は、病や邪気などを払い、寄せ付けないというものです。「屠」はほふると読み、病をもたらす鬼を意味する「蘇」を倒すと解釈されます。また、「屠」は邪気を払う意味、「蘇」は魂を蘇えらせるという意味で、悪いものを払うことで生気がみなぎるというように解釈されることもあります。

お屠蘇を作るときの材料となる薬草は「屠蘇散」と呼ばれており、生薬としても使われています。正月にお屠蘇を飲む風習は中国から来たものですが、平安時代には既にお屠蘇という名前で宮中行事に組み込まれており、江戸時代には一般家庭にも広まりました。

お屠蘇の作り方


出典:写真AC

お屠蘇は材料が多く手に入りにくいものもあるため、通常は既に完成しているものを購入します。しかし、材料が揃えば、それらを合わせるだけですので、比較的簡単に作ることができます。入手しづらい屠蘇散は、スーパーやドラッグストアなどで少量ずつまとめて売っていますので、そちらを利用しても良いでしょう。

屠蘇散に使われる生薬は、地域に応じて違いもありますが、大体白朮や山椒、桔梗、肉桂、防風などが含まれています。作り方は、日本酒と本みりんを好みの配合で合わせ、屠蘇散を浸して7~8時間程度漬けこむだけです。

屠蘇散は漬け込みすぎると沈殿物ができたり、色が濁ったりしますので、状態を見ながら取り出します。辛口にしたい時は日本酒を多めに、甘口にしたい時には本みりんを多めにすると良いでしょう。

お屠蘇の作法


出典:写真AC

お屠蘇の作法は地域や家庭で異なりますが、一般的には次のようになります。まず、大晦日の夜になると、赤い絹で作った三角形の袋に屠蘇散を入れ、井戸の内側に吊るします。これを元旦の早朝に取り出して、用意しておいた日本酒と本みりんにつけてお屠蘇を作ります。

現在は井戸のある家庭はほとんどありませんので、吊るす作業は省略して、元旦早朝にお屠蘇を作ります。元旦の朝に身を清め、神棚や仏壇などを拝み、家族で新年の挨拶を交わした後に、おせちやお雑煮を食べるときにお屠蘇を飲みます

お屠蘇を飲む時には、家族全員が東の方角を向き、年少者から年長者へと順番に口をつけていきます。また、正月三が日の来客に対しては、まずお屠蘇を勧めてから新年の挨拶を交わします。

粋(いき・すい)意味や使い方の事例集

粋(いき)の意味や使い方をさっと解説した後に、実際にみんながどういう使い方をしているか。事例をSNSやニュースなどから集めたので紹介します。

粋の意味


出典:写真AC

「粋」という言葉にはいくつかの意味があります。

ひとつは、粋=いきと呼ぶ方で、「洗練された、洒落た、美しい」という意味で、日本文化や美意識を表す言葉としてよく使われます。

もうひとつの意味は、「本質的、核心を突いた、本物である」という意味があり、例えば「粋な演技」「粋な技術」といった使い方があります。

どちらも共通する点は、「粋」は、優れたもの、本物、真髄を突いた物を表す意味で使われます。

「粋」を「いき」と読むこと、これは元々は江戸っ子が使っていた言葉で「粋でいなせ」という褒めシーンで使われていました。

「すい」と読みますと、途端に上方の雰囲気が出ます。

粋=「すい」と読む場合の意味

純粋。そのもの。まじりけのない。

すぐれたもの。えりすぐりのもの

生粋(キッスイ)、抜粋(バッスイ)

 

では、江戸っ子のいう粋=「いき」とはなんでしょうか。これは美意識を指す用語ですから、意味は複合的、多面的で、とてもひと口には言えません。

ですが、「洗練」「カッコのよさ」「垢ぬけ」「色気」「誰もが憧れる」というニュアンスは、どんな使い方をしても間違いなくそこに含まれています。特に男女の仲についてよくわかっている人は「粋」だと言われます。

粋の由来・言葉の背景

「粋・いき」は「意気投合」「生意気」「意気地」「心意気」などに使う「意気」が元々の言葉であったとされています。

粋の類語・対義語

粋の類義語は「いなせ」です。その意味は粋と同じく、多義的で、その使い分けも単純でない言葉です。「いなせなおあにいさん」などと、特に職人や侠客(ヤクザ)など、アウトローなにおいのする人に対しての褒め言葉として使われました。

粋の対義語は、ワンセットでよく使いますので目にすることが多いでしょう。「野暮」です。「いき」でなければすなわち「やぼ」ということになります。江戸っ子からすると、田舎から出てきた人間は、侍も町人もみな野暮でした。

粋の使い方

現代では、「粋」という言葉は、比較的フォーマルな場面で使用される言葉です。例えば、ビジネスの場でのプレゼンテーションや、公式の書類で使用されることがあります。また、芸術や文化に関する場面で使用されることもあります。

以下にいくつかの例文を挙げてみます。

  • 彼女の着物姿はとても粋で美しかった。
  • この建物のデザインは、日本の伝統美を粋に取り入れている。
  • このテクノロジーは、最新の粋な技術を使って開発されたものだ。
  • 彼は演技の粋を尽くして、会場を沸かせた。
  • この料理は、素材の味を生かした粋な調理法で作られている。

「粋」という言葉は、ある程度の知識や教養がある人に対して使用されることが多いため、適切な場面で使用することが重要です。また、過度に使用すると堅苦しくなってしまう場合もあるため、程度を考えて使用するようにしましょう。

それでは、現代ではどのような意味や使い方をされているのか。事例を紹介します。

粋の意味・使い方がわかる事例集

・ニュース等での粋の使い方

「温かい気持ちになった」 共通テストの日、花王のツイートに絶賛の声が集まったワケ

【どうする家康】オープニングアニメに粋なダジャレ、視聴者興味津々「第5話見て納得」

「在宅勤務(テレワーク)でサボらない方法は?」。イチローさんの“答え”と対処法がめっちゃ粋だった

『スッキリ』中居正広“復帰”報道に粋なBGM SMAP曲パレードに「スタッフさんわかってる」

・展示会等での粋の使い方

【オンライン展覧会】「和装男子ー江戸の粋と色気」展

超絶技巧! 明治工芸の粋

・ブランド名やサービス名での粋の使い方

熟練職人による国産シューズブランド 粋

ファッションブランド 粋

粋な情報を発信するWEBメディア 粋

当サイトも例に漏れず、粋をサイト名に使い、WEBメディアを運営しております。今日よりもちょっと粋な明日を提供することをコンセプトに、日本文化や伝統工芸など中心に粋な情報を発信しています。

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・飲食店等の粋の使い方

個室ダイニング 粋 蒲田店

粋だけでなく、粋が入る店名となるともっと数が多くなります。

1950年代の古い粋の使い方

「粋な黒塀、見越しの松に」から始まるのは、1955年の流行歌「お富さん」です。春日八郎のヒット曲として、当時は子供まで盛んに歌ったと言います。歌舞伎の「切られ与三郎」を歌に変えたものです。

「四角四面は豆腐屋の娘 色は白いが水くさい 四谷・赤坂・麹町 チャラチャラ流れるお茶の水 粋な姐ちゃん立小便」。こちらは、日本最長のシリーズ映画、「男はつらいよ」(通称・寅さん)において、主人公寅さんのテキヤの啖呵です。

少々古いですがこの二つの例には、「粋」(いき)という言葉が使われています。

遊びの上手い江戸っ子は、間違いなく「粋だねえ」と言われたはずです。遊びが上手いとは、男女の機微をわかっていて、しかしながら物事にこだわらない様を言います。女性にしつこく迫るような江戸っ子では「粋」だと言ってはもらえなかったでしょう。

古典落語の「錦の袈裟」には、町内の若い衆が揃って吉原(遊郭)に繰り出し、一斉に揃いの錦のふんどしを見せて踊ってやろうとする場面があります。

これは江戸っ子の美意識からすると粋の際たるものだったでしょう。下半身を覆うふんどしにわざわざ錦を使うところが粋なのです。

「粋でいなせ」の意味や使い方

「粋でいなせ」とは、江戸時代の女性の美点を表現する言葉で、「上品で品位があり、自然な気品があること」という意味があります。

江戸時代の女性は、身分に応じた適切な振る舞いをすることが求められていました。その中で、上品で控えめな態度や、自然な気品を備えた女性が美徳とされ、そのような女性を「粋でいなせな女性」と表現するようになりました。

現代でも、「粋でいなせ」という言葉は、品位や気品のある女性を表現する言葉として使われることがあります。また、男性にも使われることがありますが、女性に対して使用されることが多いです。

「粋でいなせ」の使い方の一例

  • 彼女は、粋でいなせな振る舞いができる、素敵な女性だ。
  • 着物姿で、粋でいなせな佇まいを見せる彼女に、周りの人々は釘付けだった。
  • 彼女の話し方や立ち居振る舞いには、いつも粋でいなせな品位が感じられる。
  • 美術館で見た浮世絵には、江戸時代の女性の粋でいなせな美しさが描かれていた。
  • 彼女は、粋でいなせな趣味やライフスタイルを持っていることで、多くの人々から憧れの的になっている。

粋を英語で説明


出典:写真AC

「粋」自体が難しい言葉なので、英語にする場合は意味を訳さざるを得ません。その恰好に着目するなら、stylishやrefined、chicとなります。態度に着目するなら、smart、niftyでしょう。人に着目するなら、男性の場合dandyという単語が「粋な人」というイメージに近いと思われます。

He is a man of the world.

彼は粋な人だ。

As a new awareness of bonsai has grown as it has become a stylish hobby among young people.

若者の間でも、盆栽が粋な趣味として再認識されるようになってきている。

粋から学ぶ

粋というのは、わかっている人には説明のいらない言葉です。文化の爛熟した江戸後期において、江戸っ子たちは「いき」をキーワードに生活スタイルや遊びの質をどんどん高めていきました。

粋には「反抗」のニュアンスも含まれますが、だからといって反体制のシンボルだったわけではありません。粋な侍であれば憧れたのです。

江戸っ子のこの美意識は、現代にも消えずに脈々と受け継がれています。現代でも、先祖と同じ美意識を持つことで、彼らの意気込みを伝えていくことができます。私たちも粋な生き方をしたいものですね。

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暑中見舞いを送る時期とは|書き方や出すうえでの注意点・マナーも

暑中見舞いを出す時期

 四季のある日本において、夏のご挨拶として伝わる暑中見舞い。最近では出すことが減っているとも言われていますが、お世話になっている方や、なかなか会う機会がない方へ、ご機嫌伺いや近況報告として気軽に発信できるメッセージでもあります。

夏になると文具店や雑貨店で見かける「暑中見舞い」の文字ですが、出す時期には暦の上での慣例があり、時期を間違えるとご挨拶どころか恥をかいてしまう場合もあります。

暑中見舞いを出す時期とされているのは、少しずつ暑さを感じるようになる小暑(7月7日)から立秋の前日である8月6日までとなっています。暦上では、この期間が夏とされているのです。ちなみにここでいう暦とは、1年間を24に分けて名前を付けた「二十四節気」のことをいいます。 

暑中見舞いの由来


出典:写真AC

暑中見舞いの由来は、江戸時代の身分制度にあるとされています。上下関係がはっきりしていた当時では、1年の節目節目での挨拶は大変重要なものでした。

「お世話になりました。これからも宜しくお願いいたします」という感謝の気持ちをこめ、武士であれば仕える主に、また周囲の武家仲間に、商人であればお客様に、その他親戚や近所の人など、普段から親交のある人へ贈答品を携えて挨拶に回っていました。

時代と共ににそうした慣例が簡略化され、今ではハガキを送って挨拶するのが一般的となっています。

暑中見舞いの意味

暑中見舞いとは文字通り、一年で最も暑さが厳しい時期に「暑い日が続きますがお元気ですか」と、知人や友人の体調を気遣う目的が強いです。

また、「最近引っ越しました」「赤ちゃんが生まれました」という自分自身の近況報告としても使われることがあります。

いずれにしても、なかなか会えない遠方の友人や、かつてお世話になった恩人への季節の挨拶として、暑中見舞いは活用されています。

暑中見舞いはいつまでに出せばいいのか


出典:写真AC

冒頭で書いた通り、暑中見舞いを出す時期は決まっています。暦では8月6日までが夏ですので、暑中見舞いを送る場合はそれまでに相手に届くように送りましょう。

立秋(8月7日)を過ぎてから出す場合は、暑中見舞いではなく残暑見舞いとなります。おおまかな意味合いとしては同じものですが、文言ひとつで礼を失してしまうのが日本の文化です。目上の人に送る場合は特に気を付けたいですね。

ちなみに、暑中見舞いを出し始める7月7日は、梅雨明けの時期でもあります。基本的には「梅雨が明けて夏になってから、立秋を迎えるまで」が暑中見舞いの時期となりますので、梅雨が明けないまま立秋を迎えてしまった場合は、暑中見舞いではなく残暑見舞いを出すというのが本来の習慣です。

残暑見舞いを出す時期はいつからいつまで?送る際の注意点や書き方

【人に喜ばれる残暑お見舞いを】残暑見舞いの例文と意味

【人に喜ばれる暑中見舞いを】暑中見舞いの例文と意味

螺細(らでん)の美しさとその魅力|歴史・技法・貝の種類もチェック

螺鈿とは


出典:ウィキメディア・コモンズ

 螺鈿(らでん)とは伝統工芸である漆工芸品の加飾法の一つです。

貝殻の内側真珠層と呼ぶ光沢を帯びた虹色の部分がありますが、それを板状にして文様に切り出し、漆地や木地などの器物の彫刻が施された面にはめ込んでいく技法、またはその技法を用いて作られた工芸品を指します。

螺鈿は漆器などによく使われていて、はめ込んだ後の貝に更に彫刻を施す場合もあります。 厚貝法、薄貝法、蒔貝法、割貝法や裏彩色など、技法が数十種類も存在します。 螺は主に螺旋状の貝のことで、鈿は飾ったり散りばめたりすることを意味しています。

また、貝の裏面に金箔や銀箔を裏付けしたり着色したりしたものを使用した螺鈿を、色底螺鈿と呼んでいます。

螺鈿の貝には厚貝薄貝があり、厚貝は乳白色で真珠のような光沢がありますが、薄貝はその膜により赤の色の変化があります。歴史的には厚貝が最初でしたが薄貝により青い色が出るようになってからは、螺鈿といえば青貝ともいわれるようになりました。

螺鈿の材料となる貝の種類


出典:写真AC

螺鈿に用いられてきた貝には、ヤコウガイ(夜光貝)シロチョウガイ(白蝶貝)クロチョウガイ(黒蝶貝)などがあります。

他にもカワシンジュガイと呼ばれる青貝や、アコヤガイ、それに近代から特に使用が増えているアワビなどがあります。 また、亀の甲羅の鼈甲(きっこう)や珊瑚(さんご)や琥珀(こはく)、更には金銀や宝石類が螺鈿に使われた場合もあったようです。

螺鈿の歴史


出典:写真AC

日本では奈良時代に中国の唐から螺鈿が伝わり、琥珀や鼈甲と組み合わせて楽器の装飾に用いられたりしていました。

平安時代になると螺鈿技術は急速に発達し、蒔絵と併用する装飾技法が盛んに行われました。また、室内の調度品だけでなく建築の装飾にも施されるようになり、鎌倉時代まで当時の流行となりました。

鎌倉時代になると螺鈿は鞍の装飾として人気を得、安土桃山時代にはヨーロッパとの貿易で螺鈿は産業として飛躍的に成長しました。

輸出用に蒔絵と螺鈿とを組み合わせた調度品やコーヒーカップなどが作られたのですが、それらはヨーロッパの人々に高級品として高く評価されました。

この頃から江戸時代にかけては技法も特に充実し貝の染色も行われ、調度品や装身具刀装具などに多用されていたようです。

江戸時代に入っても引き続き螺鈿は人気を博したままでしたが、鎖国によってヨーロッパとの貿易が縮小されたため、螺鈿職人は日本国内用に螺鈿製品を作り続けました。

螺鈿細工の作り方


出典:フォト蔵

螺鈿細工の工程は、長く複雑な過程を辿ります。 まずは下地の作業です。

【下地作業】

①形が形成した物に、生漆を刷り込みます。

②凹凸を慣らすために、錆に砥石粉と水を合わせた「錆移し」を使い木目に「めすり」をします。

③小口という蓋が合わさる箇所に和紙または布を貼り木地を補強します。

④下地として輪島の砥の粉などの地の粉を塗ります。 このように木地を滑らかに平らにさせていくのが下地の行程です。

次に漆塗りの作業です。

【漆塗り作業】

①刷毛で漆を塗っていき、炭で表面を水研ぎして平らにし、刷毛の跡を綺麗にします。

②何工程も塗りと水研ぎを繰り返し、漆の質感や平坦な塗面を作り上げていきます。

最後が螺鈿を貼りつける加飾の作業です。 いよいよ貝を使いますが、使用する貝の厚みによる厚貝・薄貝の区別があり、工程も若干異なります。 貝の厚みは、厚貝は0.4ミリから1ミリ、 薄貝は0.09ミリから0.3ミリほどです。

薄貝は貝を薬品で煮て薄く剥がしたりすることもあり、その場合は厚さが0.1ミリから0.2ミリと非常に薄くなりますので、裏に胡粉などを施すことも多いです。

【厚貝の加工の仕方】

①糸のこで貝を切り抜きます。

②仕上げた表面に模様を彫ります。

③研いで滑らかにした貝を、彫った部分の飾りの形に切って嵌めます。

④蒔絵を施し磨き上げます。

【薄貝の加工の仕方】

①刃物で貝を切り抜きます。

②仕上げた表面に、手触りを滑らかにして裏に漆を塗った貝を貼り付けます。

③貝の上からも漆を塗り研ぎ出します。

④蒔絵を施し磨き上げます。 

【広い会場でゆったり花火を楽しめる】足利花火大会の2018年日程や周辺スポット

足利花火大会とは?

足利花火大会とは、栃木県足利市にある渡良瀬川河川敷で毎年8月の第1土曜日に開催されている花火大会です。毎年40万人を超える来場者があり、関東でもトップクラスの規模の花火大会です。

足利花火大会の特徴は2万発もの様々なタイプの花火を間髪入れずに打ち上げる点で、中でも終盤に打ち上げられる2段掛け高さ600mのナイアガラは、会場近くでしか見ることができないものの非常に圧巻です。また、短時間で数百発の花火を一気に打ち上げるスターマインも足利花火大会の目玉となっており、迫力ある体験ができます。

多くの地域の花火大会は自治体が主催していますが、足利花火大会は足利商工会議所が主催しており、わたらせ・サマー・フェスタのメインイベントという位置づけになっています。

足利花火大会 2018年の日程・アクセス


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足利花火大会の2018年の日程は、毎年8月の第1土曜日であることを考慮すると、8月4日(土曜)開催となります。2018年で104回目となり、打ち上げ時間は例年通りならば19時~20時45分です。

また、雨天の場合には翌日に順延することになっています。開催場所は渡良瀬川の田中橋下流の河川敷で、JR足利駅南口から徒歩5分程度です。

車で行く場合には、東北道佐野藤岡ICから足利桐生方面に30分程度ですが、一本道で混雑する場所もある上、駐車場が毎年不足していますので、できれば公共の交通機関を利用したほうが良いでしょう。

足利花火大会の歴史


出典:写真AC

足利花火大会の歴史は非常に古く、1903年(明治36年)に始まったといわれています。かつては関東随一と称されたこともあるほど大規模な花火大会であり、実際に、現在でも隅田川の花火大会に次いで関東2位の観客動員数を誇っています。

元々絹織物の産地として栄えていた地方で、以前から大規模な花火大会を開催していましたが、長い歴史の中では一時期花火大会自体を中断したこともありました。

しかし、その後も商工会が中心となって地域全体で祭りを盛り上げるべく努力を重ねており、夏祭りのメインイベントとして存在感のある大会になっています。

足利花火大会フェスタの特徴・見どころ


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足利花火大会フェスタは、隅田川に次いで関東2位の観客動員数を誇る花火大会です。尺玉や仕掛け花火など種類豊富な花火が、2時間近くかけて約2万発打ち上げられますので、花火の打ち上げが始まったら休む間もなく見続けることができます。

メインイベントの花火の打ち上げが始まるまでは、たくさんの屋台が並んでいるので買い物や食事を楽しめますし、毎年ステージイベントも用意されており、祭りを存分に楽しめます。

花火の打ち上げは音楽に合わせてどんどん上がって行くため、長時間にもかかわらず飽きずに眺めていられます。駐車場自体は少ないですが、観覧する場所はたくさんありますので、会場まで出かけることができれば比較的過ごしやすいです。

泡盛の古酒(クース)を紹介|飲み方/作り方/定義/最古の古酒など

泡盛の古酒(クース)とは 

泡盛といえば沖縄では調味料として使用されるぐらい日常的なお酒です。

1671年に徳川家綱に献上した目録に「泡盛酒」と記されたのが最初とされています。 そんな泡盛の一番の魅力は、年月を重ね泡盛を寝かせることで泡盛が熟成され、風味がより深く育つところではないでしょうか。

3年以上寝かせた泡盛を「古酒(クース)」と呼び、その味わいは、かつてペリー一行が琉球を訪れた際に、「まるでブランデーのようだ」と感動したほどで、年代物のウイスキーやブランデーと変わらない芳醇さと味わいの深さを備えています。

古酒の定義とは?


出典:写真AC

泡盛の古酒としての条件は、3年以上の熟成期間をもたせた泡盛にのみ表記して良いとしています。

以前は、泡盛の全体量に対して3年以上熟成された古酒が50%以上混入されていれば「古酒」との表記が可能としていましたが、平成27年8月1日から現在の規定である、泡盛の全ての量が3年以上熟成させた古酒にのみ「古酒」と表記するように変更となりました。

古酒には3年や5年など、貯蔵した年数を明記している商品が多く、購入する際には貯蔵年数を確認しながら手に取ることができます。

なお、3年未満の量販店などで販売されている泡盛は、古酒と区別するため、「一般酒」と呼ばれています。

古酒の中には「ブレンド酒」というものもあり、例えば3年貯蔵した古酒と5年貯蔵した古酒を混ぜて販売されているものもあります。そうした場合の貯蔵年数の表記は、常に貯蔵年数が少ないものを表記するという決まりがあります。ですから、この場合は「3年」という表記になります。

例えば50年貯蔵されていた泡盛に少しでも3年の古酒が混合されていれば、表記は「3年」となります。 さらに、古酒の中でも一般酒に10%以上の古酒がブレンドされた「混合酒」というものもあり、この場合は、そのお酒に古酒がどのくらいの割合で混合されているか表記する必要があります。

「ブレンド酒」や「混合酒」も、その混合された割合で味わいも変わってきますので、また違った泡盛の古酒を楽しむことができます。 

味わい深い古酒の特徴


出典:写真AC

泡盛の古酒の最大の特徴はなんといっても香りにあります。 酒造によって古酒の香りも違い、カカオのようなコクのある香りの古酒もあれば、磯の香りの古酒もあり、酒造の個性が光ります。

特にその中でもバニラのような甘い熟成した香りがするものが別格とされています。 古酒の香りの持ちは長く、飲んだ後も口の中でその風味の余韻を味わえる所も特徴です。

また、熟成されることにより、甘味や酸味、辛味など酒独特の味わいが程よくなり、バランスの取れた味わいになります。

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安倍川餅が愛される理由|歴史や食べ方、おすすめのお店も紹介

安倍川餅とは

お正月によく食べられるお餅ですがお餅をお雑煮に入れて食べる家庭も多いのではないでしょうか?

そんなお餅は、日本人にとって馴染み深い食べ物の1つだと言えるでしょう。またお餅の食べ方は地域によって異なっていて、お餅と単に言っても種類が豊富にあります。

例えば磯部餅・納豆餅・あぶら餅・安倍川餅・からみ餅・おから餅・ぜんざいなどがあります。磯辺餅や安倍川餅などはお餅の食べ方としては定番で、大変人気があります。

今回はそんなお餅の食べ方から、安倍川餅とからみ餅の2種類をご紹介していきたいと思います。安倍川餅は、静岡県発祥のお餅でつきたてのお餅や柔らかいお餅の上にきな粉と砂糖をまぶしたものを指します。

しかし現在は安倍川餅の上に小豆をのせるのがスタンダードになっていて、時代によって安倍川餅も変化を遂げているようです。

ちなみにお盆に安倍川餅をお供えする風習のある山梨県では、お餅の上にきなこと砂糖をまぶしさらに黒蜜をかけたものが安倍川餅として浸透しているようです。

このように同じ安倍川餅でも地域や時代によって異なっています。

安倍川餅の歴史


出典:写真AC

安倍川餅の歴史は江戸時代にまで遡ります。

徳川家康が駿河の国(現在の静岡県)の安部川にあった茶屋に立ち寄った際に茶屋の店主がきな粉を安部川が金の名産地であったことから金に見立てて、餅の上にまぶしたものを献上するとこれをいたく気に入った徳川家康が、安倍川で献上された餅ということにちなみ安倍川餅と名付けたのが始まりです

安倍川餅にまぶしていた白砂糖は江戸時代には大変貴重な代物で、また、餅は腹持ちが良かったことから庶民の間でも人気になり、安倍川餅は東海道を代表する和菓子として広まっていきました。

しかし明治時代になり、鉄道が開通すると次第に客足も途絶え今も残っているお店はたったの一軒のみとなっています。

安倍川餅のお店「石部屋」を紹介

現在唯一残っている安倍川餅のお店がここ「石部屋」です。

「石部屋」は文化元年(1804年)に創業して以来創業当時の製法で今もなお作られているため、昔ながらの安倍川餅を頂くことが出来ます。

前述したように今では小豆を乗せたものがスタンダードになっているため、安倍川餅を注文すると、きな粉と砂糖をまぶしたお餅とあんこ餅が一緒に盛り付けられたものが出てきます。

つきたてのお餅の柔らかさと程よい甘さの砂糖ときなこが絶妙にマッチしています。

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【古くより評価されてきた和紙の原料】楮(こうぞ)から和紙になる過程を紹介

 楮(こうぞ)とは

楮(こうぞ)はクワ科の落葉低木で、成木の樹高は3メートルにも達します。雌雄同株で広卵形の葉が育ち、春には薄黄緑色の小花が咲き6月頃にキイチゴに似た実が赤く熟します。

太くて長く強靱な楮の樹皮の繊維は三椏(みつまた)や鴈皮(がんぴ)と共に、世界的な評価も高い和紙の原料として古くから利用されて来ました。

紙麻(かみそ)という言葉がかみそ、かうぞ、こうぞと変化して楮と名付けられたという説も存在するほど和紙と楮の関係には歴史があります。

本来楮は日本の野山や川原に自生する植物ですが、毎年収穫できて収量も多く和紙の原料となる繊維が取り出しやすく、さらに栽培が容易であることから各地で広く栽培されています。

楮が育つ地域、気候


出典:写真AC

クワ科の植物である楮は比較的栽培が安易であると言える植物です。中国南部やフィリピン、タイなどが位置する東南アジアで栽培された楮が日本に輸入され機械漉きで製造される和紙の原料として使用されています。

現在は価格の安いタイ産の楮が多く使用される傾向にあります。

一方日本国内で栽培された和紙は手漉きの高級和紙の原料として用いられます。四国の徳島県、高知県などが和紙の原料となる楮の生産地として有名ですが、養蚕業が盛んだった甲信越地方にも大子那須楮(だいごなすこうぞ)と呼ばれる楮の生産地が存在します。

また、ユネスコ無形文化遺産に登録された岐阜県の本美濃紙や、二代続けて人間国宝となった福井県の和紙漉き職人岩野市兵衛氏の漉く和紙の原料として大子那須楮が使用されています。 このように東南アジアから日本国内の甲信越地方までの非常に広い地域で栽培される楮は、栽培地の気候や地域を選ばない植物だと言えるでしょう。

楮はどのようなプロセスで和紙になるのか


出典:写真AC

良質な和紙の原料となる楮ですが、漉き上げて和紙として完成させるまでには非常に多くの地道な作業が必要となります。楮が和紙になるまでのプロセスは次のとおりです。

○刈り取りから保存まで

1. 刈り取り:2年未満の若い楮を11月末~1月の期間に刈り取ります。

2. 楮蒸し:刈り取った楮は1週間以内に長さを揃え、コシキと呼ばれる桶を被せた状態で3~4時間蒸されます。

3. 皮剥ぎ:楮蒸しが完了後、楮が熱いうちに皮を剥ぎ取ります。剥ぎ取られた皮は黒皮と呼ばれます。

4. 乾燥:カビが生えないように剥ぎ取った黒皮を天日に干し、しっかりと乾燥させて保存します。

○保存から紙漉きまで

1. 川晒し:紙漉きに必要な分だけの黒皮を約24時間川などに晒してふやかします。

2. タクリ:ナイフのような道具(タクリコ)で外皮を剥ぎ取り、白皮と呼ばれる内皮と分けます。

3. 煮込み:白皮をソーダ灰を溶かした熱湯で2~3時間煮込み、繊維を軟らかくします。

4. 川晒し:流水の中に約24時間晒し、ソーダ灰を洗い流します。

5. 塵取り:繊維のキズや汚れ、節などを手作業で取り除きます。和紙の仕上がりに影響する重要な作業です。

6. こうかい:パイと呼ばれる樫の角棒で綿情になるまで繊維を叩き解します。

7. ザブリ:解れた繊維を紙漉きに使用する舟に入れ水と糊の働きをするトロロを入れ、大型の櫛のような馬鍬(ませ)と呼ばれる道具で掻き混ぜます。

8. 紙漉き:ザブリが済んだ舟水に紙を漉く「すけた」を浮かべ、紙を漉きます。

○紙漉きから検品まで

1. 紙床(しと):漉き終えた紙はすけたから「す」を取り外し、すに張り付いている紙を紙床に移します。1日で漉き上げた紙が1つの紙床に重ねられ、約1昼夜放置して水を切ります。

2. 圧搾:約1昼夜紙床で放置された紙を重石やジャッキなどを利用して加圧し、水を搾り出します。圧搾した状態でさらに1昼夜放置します。

3. 板張り:圧搾した紙を丁寧に1枚ずつ剥がし、銀杏などの木版に皺にならないように貼り付けます。

4. 乾燥:木版に貼り付けた状態で天日に晒します。天日に晒すことで和紙は白さを増します。

5. 検品:乾燥が終った和紙を漉きムラや傷がないか検品し製品となります。 このような合計17ものプロセスを経て楮が手すき和紙に生まれ変わります。

【独特な甘みや香りの秘密はどこに?】泡盛の原料や作り方を紹介

泡盛とは

泡盛は沖縄で作られているお酒という認識は持たれているものの、詳しい内容については意外と知られていません。

泡盛の特徴は、原料としてインディカ種のタイ米を用いていること、黒麹菌で糖化させること、一般的な焼酎が2段階の仕込みで作られるのに対し、仕込みの工程が一回だけの全麹仕込みであること、より濃厚な原料の風味が感じられる単式蒸留器を使うことなどが挙げられます。

また、泡盛は大切に管理すれば100年単位で保存でき、古酒としての魅力も高まるという特徴があります。甘めの独特な香りがあり、メーカーによって味わいは異なります。沖縄では、ロックや水割りで飲むことが多いです。

泡盛の原料


出典:写真AC

泡盛の原料は一般的な焼酎と同じく、米や麹です。ただし、泡盛に関しては日本の米はほとんど使われておらず、少なくとも明治時代からは外国産の米を用いています。

泡盛に使用していた米は、年代によっては中国やベトナム、ミャンマーなどアジア各国の米が選ばれていましたが、大正末期から昭和にかけて、現在のようにタイ米が定番の原料として定着しました。これは、泡盛を製造する工程において米の質が扱いやすいことが大きな理由と言われています。

また、麹は独特の甘みを生み出す黒麹を用いており、これらの原料の違いが泡盛にオリジナリティのある味わいを生み出しています。

泡盛と焼酎の違い


出典:写真AC

泡盛と焼酎は単式蒸留焼酎という分類では同じものになりますが、原料や製法に大きな違いがあります。泡盛の原料は、他の焼酎ではあまり使われていないタイ米や黒麹菌ですが、一般的な本格焼酎には、日本米と白麹菌を原料として使うことがほとんどです。

また、泡盛は原料を全て麹にして、水と酵母を加えて発酵させるというシンプルな工程ですが、焼酎は米麹と水、酵母を合わせた後、米や麦、イモなどの原料と水を加えて発酵させる二次仕込みを行います。

さらに、蒸留方法も焼酎は減圧蒸留で優しい香りや軽やかな口当たりを重視していますが、泡盛は常圧蒸留で、くせの強い、原料本来の香りを活かした仕上がりにしています。そのため、万人受けしやすい焼酎と比べ、泡盛は力強く、オリジナリティのある味わいが特徴です。