泡盛とは?
泡盛は、15世紀頃タイから琉球へ伝わったとされる最古の蒸留酒と言われています。 原料には米が使われ、発酵・蒸留して製造されるお酒で、500年以上の歴史を持っている蒸留酒です。
他の種類のお酒と違って、経過日数や温度による劣化が少なく、開栓後常温で置かれていても腐敗の心配は入りません。
現在沖縄県内には沢山の泡盛酒造所がありますが、麹や発酵工程、蒸留方法、ろ過、割水の味の違いなどにより泡盛の個性を出しています。
度数は25度といった比較的低いものから、40度と高いものまであり、大変多くの種類が出回っています。
このように泡盛と言っても様々な個性があり、これを楽しむためには「飲み方」の工夫も欠かせません。
水やお湯、氷を使って泡盛を割る飲み方や、グイっとのど越しを楽しむ飲み方、少しずつ嗜む飲み方をするかで、泡盛の味わいは大きく変わってきます。工夫次第で泡盛は色々な表情を見せてくれるのです。
また、泡盛はその独特な旨味・香りが魅力として嗜む方も多くいますが、他のお酒には無いメリット点も注目されています。
泡盛は、製造工程の1つ蒸留の際に、米麹に含まれる炭水化物などの成分が一切蒸発しません。そのため採取されたアルコール分に一切糖質・糖類が含まれないという特徴を持ちます。
その特徴から、糖質ゼロ・低カロリーなお酒として女性を始め生活習慣病を気にしている方々にも愛飲者が多くみられます。
また、お酒として味わう以外に泡盛の独特な風味・旨味を活かして、沖縄料理の調味料として、料理酒としても多く利用されています。
【泡盛の原料】
一般的に泡盛の原料に使われる米はタイ米で、日本産の米ではありません。日本産の米はどうしても粘り気が強く、麹菌が働きにくいという特徴があるためです。
泡盛の中でも一部の銘柄を除き、使用されている米はインディカ種のタイ米と言われていますが、大正時代の末期からタイ米が輸入されるようになり定着したと言われています。
それ以前の明治時代からすでに外国産の米を使って泡盛を作ることが伝統となっており、泡盛独特の味わいや香りを作り出しています。
タイ米が使用される理由 は硬質米で黒麹菌との相性がよく作業がしやすく、アルコール発酵する際の温度管理がしやすい点と他のお米を使用するより収穫できるアルコール量が多い点が挙げられます。
【泡盛の作り方】
1.原料のタイ米を黒麹菌で米麹にする(約40時間)
2.米麹に水と泡盛酵母を加え、もろみにする(約13日)
3.2週間ほど寝かせアルコール発酵させる
4.発酵したもろみを蒸留(約2~3時間)
5.熟成させて泡盛の完成(熟成期間:最低3ヶ月、古酒の場合は3年以上)