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梅雨入りの時期はいつ?|梅雨明けの時期や梅雨が長引く理由も紹介

どこからが梅雨入りなの?


出典:写真AC

ツツジから、紫陽花に花が変わりますと、日本の多くの地域が梅雨入りします。雨が多く降る時期を梅雨といいますが、梅雨入りとは何をもっていうのでしょうか? 

梅雨の時期、日本列島付近には4つの、勢力の拮抗した気団が形成されます。気団とは、気温や湿度の似ている、高気圧で停滞している空気の塊をいいます。

性質の違う、停滞した空気の塊それぞれの間には、停滞前線が主に東西方向に発生します。この前線が、長い時期に渡って日本列島に雨を降らせるのです。

オホーツク海上空にある、冷たく湿ったオホーツク気団と、中国北部付近にある、暖かく乾燥した揚子江気団の間に停滞前線が発生します。

さらに、北太平洋にある高温で多湿の小笠原気団と、インドシナ半島上空にある、暖かく非常に湿った熱帯モンスーン気団との間に停滞前線が発生します。

発生した前線は各気団の移動につれ、徐々に北上していきます。そのため、日本においては南方の沖縄・奄美から順に梅雨入りしていくのです。

梅雨入りは気象庁が発表します。曇りや雨が続くことが見込まれる際に、最初の曇りや雨の日をもって梅雨入り宣言がなされます。

ただ、「ここから明確に梅雨に入った」と梅雨の時期をなかなか明らかにできず、「梅雨入りしたとみられる」などと曖昧に表現されることもあります。これは梅雨明けも同様です。過度な期待はいけません。

平均的な梅雨入りの時期はいつ?


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梅雨は、北海道を除く全国に訪れ、特に西日本に多くの雨をもたらします。東日本は一般的イメージと異なり、台風シーズンでもある秋の時期の方が雨量が多いです。停滞した梅雨前線が北上するにつれ、各地が梅雨入りします。

沖縄・奄美と順に5月上下旬に梅雨入りしますと、九州南部はそれから遅れ、5月下旬に梅雨に入ります。九州北部の梅雨入りは6月上旬です。九州北部とほぼ同時に、四国も梅雨入りします。あとは直後に中国地方・近畿地方・東海地方、さらに関東地方も梅雨入りします。

前線は東西に長く伸びていますので、東西による梅雨入りの時期の差はあまりありません。北陸地方と東北南部、それから北部はちょっと遅れて6月中旬です。

広い日本ですが、特に本州では、梅雨入りに大きな時期の差はなく、一斉です。北海道は梅雨に入りませんが、本州の気候に近い南西部では、7月上旬にじめじめした日が続き、これを「蝦夷梅雨」と呼びます。

平均的な梅雨明けの時期はいつ?


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梅雨明けも、梅雨前線の北上に伴って南から順となります。沖縄・奄美が6月下旬、九州南部は7月中旬に梅雨明けします。九州北部と四国もこの時期です。その他の地域も、南から順々に、7月下旬には梅雨明けするのが平年の様子です。

7月が終わる時期に、東北北部まで梅雨明けします。雨が続いた後、二日続けて晴れの日が続き、向こう一週間も晴れの見込みで、かつ北上した梅雨前線が戻ってこないと思われる場合に、梅雨明け宣言が気象庁から出されます。

梅雨が長引く理由とは?

エルニーニョ現象がしばらく話題になっています。太平洋赤道域、ペルー沖の水温が平年より高く、一年以上続く状態を指します。

この反対がラニーニャ現象で、ともに異常気象を招く原因とされています。エルニーニョもラニーニャも意味は「神の子」で、それぞれ男の子と女の子です。

エルニーニョ現象は日本の梅雨の時期にも影響を与えます。日本付近の偏西風(西から東に流れる)が南側に寄るために、太平洋高気圧の発達を弱め、その結果、梅雨前線の北上が遅れて、梅雨の時期が長引きがちとなります。特に西日本の日本海側では、雨量が多くなります。

【なぜ北海道には梅雨が無い?】北海道に梅雨がない理由を解説

【沖縄の梅雨は本州とは違う?】特徴的な沖縄の梅雨を紹介

【花言葉が花の色によって変化する】紫陽花の花言葉と花の色が変化する理由

「迸る(ほとばしる)」の驚きの由来とは?意味と使い方もチェック

みなさんは「迸る(ほとばしる)」という日本語の正しい意味・使い方をご存知でしょうか?

例えば、「熱い血潮が迸る(ほとばしる)」のような言い方があります。では、実際に迸るの意味や使い方、由来を見ていきましょう。

【意味】 「一気に噴き出る」「飛び散る」「流れ飛ぶ」
【由来】 火のように熱い女性器から、尿が勢いよく飛び散る様子から。
【類語】 「奔流(ほんりゅう)」「横溢(おういつ)」「溢れるような」「はち切れんばかりの」「勢いよく出る」「噴き出す」
【対義語】 「滞留(たいりゅう)」「停留(ていりゅう)」「途絶」「杜絶」
【英訳】 「gush out」「spout」

以下では迸るについて詳しくご紹介していきます。

「迸る」はどう読む?


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「迸る」。なにかの動詞であることは見れば明らかですが、この漢字を読むことができますか?「迸」という、JIS第二水準の字自体に、そもそもなじみがないかもしれません。漢字検定1級レベルの読みですので、読めなくても恥じることはありませんが、「迸る」は「ほとばしる」と読みます。

ワープロでは変換される言葉です。頻繁には使わない言葉かもしれませんが、ひらがなで書けば、その意味、イメージはおおむね掴めるのではないでしょうか? では、「迸る」という動詞はどういう時に使うのでしょう。

「滝の水が迸る」「焼き鳥から肉汁が迸る」「思いが口から迸る」「火口から溶岩が迸る」などと用います。もちろん、これらの使い方には共通項があります。言葉の使われるシーンとそのイメージを掴んでみましょう。

迸るの意味とは


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「迸る」の意味は、「一気に噴き出る」「飛び散る」「流れ飛ぶ」ということです。特に、液体が飛び散る様子を描写するには最適の言葉でしょう。勢いよく飛び散る様を描写するのであれば、液体に準じて、人の言葉が溢れ出す状況で使ってもいいわけです。

字をよく見てみますと、「迸」は、しんにょうと、「併」という字にも使われるつくりでできています。つくりのほうには、一般的な名称はありません。しんにょうには「どこかへ行く」という意味が、「併」のつくりの部分には、「合わさる」という意味があります。

「合わさったものがどこかへ行く」というのが「迸」の漢字の意味です。

迸るの言葉の成り立ち


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「ほとばしる」という言葉を聞くと、複合語のようなイメージを持たないでしょうか? つまり「ほと」と「走る」とが合わさってできた「ほと走る」のような気がします。これはそのとおりです。

「ほと」は古事記など神話に出てきますからご存知かもしれませんが、「女性器」のことで、「火所」や「炎処」と書き、火のように熱い場所を示します。ほとばしるとはもともと、火のように熱い女性器から、尿が勢いよく飛び散る様子から出ている言葉なのです。そうして時代とともに変化していき、今の意味になりました。

下品な由来だと思うかもしれませんが決してそうではなく、むしろ、生き生きとした生命力、力強さを感じるのではないでしょうか。漢字の「迸る」よりも、大和言葉らしい「ほとばしる」のほうが、その意味では相応しいかもしれません。

また、「ほとばしる」の「はしる」が跳躍することを意味していることから「躍り上がる」という意味となり、そこから喜びや驚きなど大きな感情の起伏が激しいときにも使われるようになり、今の水が勢いよく噴き出す様子を躍り上がる様子に見立てて今の意味になったともされています。

普段何気なく目にしたり使っていた「迸る」という言葉にはこのような深い由来があるのです。

迸るの使い方


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語源からもわかる通り、例えば地面から勢いよく湧き出す間欠泉に対して、「熱い湯が迸る」と用います。このような使い方が「迸る」の基本的な用例です。

これは物理的に液体が飛んでいく様を表現していますが、それにとどまらず、ちょっと洒落て使ってみたくなる言葉です。

例えば何か才能が突然出てきたり何か心のうちから湧き出るような感情を表したいときは、

「彼の音楽は今まで落ち着いた曲調のものが多かったが、今度の曲は非常に情熱的で思いが伝わる曲であった。まるで若きアーティストの情熱が迸るようだ」

「紫式部が詠んだとされるこの歌は今現代でも彼女の激情が迸るさまが良く見え、紫式部の歌人としての才能はやはり素晴らしいものだ」

などのように迸るを用いて表現します。

いずれも、押さえきれない何かが外に向かって溢れ出ていく様子が窺えるのではないでしょうか。物質に留まらず、目に見えないものを描写するにもぴったりの言葉です。

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飄々とした人ってどんな人?意味・使い方・類語もチェック!

【意味】 風の吹くさまや、その音を表す語・風に吹かれてひるがえる様・足元がふらついている様。また、目的もなくふらふらと行く様・考えや行動が世間離れしていて、掴みどころのない様
【由来】
【類語】 「飄逸」「軽妙な」「飄然とした」「淡白な」「脱俗」「淡々とした」
【対義語】
【英訳】

皆さんは普段、「飄々」という言葉を使ったことがあるでしょうか。「漢字だけ見ると読み方がわからない」という人もいるかもしれませんね。

「ひょうひょう」と読むこの言葉は一見難しそうですが、日常会話では比較的使用する機会も多い言葉でしょう。この記事では、普段から使われている「飄々」の意味や使い方、飄々とした人の特徴などについてご紹介します。

「飄々」の意味・使い方

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普段よく使う「飄々」という言葉は、人に対して使うことが多いのではないでしょうか。例えば、「あの人は飄々とした人だな」「飄々とした態度をとっている」など、人の性格や個性を説明する際に使う場合があります。

しかし、「飄々」の使い方は人についてだけでなく、「風が飄々と吹く」といった状況を説明する使い方もあるのです。 では「飄々」にはどんな意味があるのか見ていきましょう。

「飄々」には大きく分けて4つの意味があります。

1.風の吹くさまや、その音を表す語
2.風に吹かれてひるがえる様
3.足元がふらついている様。また、目的もなくふらふらと行く様
4.考えや行動が世間離れしていて、掴みどころのない様

1は、風の吹いている状況を説明するときや、その音について説明するときに使われます。

2は、風に吹かれて、葉っぱや花びらなどが舞っている様子を説明するときに使われます。

3は、人の状態を表すときに使う意味で、行動そのものを指しています。

4は、人の性格や個性、態度を説明するときに使います。

では、実際に「飄々」を使うのはどんな場面なのでしょうか。冒頭でもお話しましたが、一般的には、人の個性や態度を表現するのに使うことが多いでしょう。

例えば、周りにあまり掴みどころがなく、何を考えているか分からない人がいますよね。そのような人のことを「飄々とした人」と表現できます。 また、一般的に使うことは少ないかもしれませんが、風が吹いている様子や雪が舞っている様子を「飄々と風が吹いている」「飄々と雪が舞っている」と表現できますよ。

「飄々」の類語


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これまでご紹介したように「飄々とした」という言葉には「捉えどころがない、目的がなくふらふらしている」という意味があります。その類語には次のようなものがあるのです。

「飄逸」「軽妙な」「飄然とした」「淡白な」「脱俗」「淡々とした」

これらはすべて「とらえどころのない様子」と近い意味を持つ言葉です。

飄々とした人の特徴

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「飄々とした人」というのは、先述したように、考えや行動が世間離れしていて掴みどころがない人です。みなさんの周りにも、そういった人はいるのではないでしょうか。

「飄々とした人」の特徴としては、つかみどころのない人だからこそ、人に合わせることがなく、自分を持っているタイプが多いのです。また、一人でも行動できるタイプの人も多い傾向がありますよ。

ここからは「飄々とした人」の具体的な特徴を4つご紹介します。

沖合漁業とは?|期間/海域/規模/捕れる魚/遠洋漁業との違いなど

漁業の種類は3つある!

海で魚を確保する仕事が漁業です。漁業は、大きく3つの種類に分かれます。

・沿岸漁業 日帰りで、5-10トン級の船を使用して行う漁業です。

・沖合漁業 2-3日で、20-150トン級の船を使用して行う漁業です。漁獲量の40%を占め、主力の漁業です。

・遠洋漁業 長期間で、200-500トン級の船を使用して行う漁業です。主に排他的経済水域より外の公海で行う漁業です。

今回は、漁獲量の40%を占め、日本の漁業における主力である沖合漁業を紹介します。

漁業の中でも獲れる魚の種類が多い沖合漁業


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 沖合漁業とは、近海漁業とも呼ばれ、沖合で行われる漁業です。 沿岸漁業と遠洋漁業の中間に位置する幅広い漁業全般を指します。

まず沖合の範囲としては、各港の沿岸とその隣り合う海域までのうちで、陸地からの影響が少ない水域と定義されています。そこから漁場で分けますと沿岸漁業のすぐ外側の海域での漁が沖合漁業となります。

これはおおよそ200海里、日数に換算しますと、2、3日程度で帰港できる範囲となります。

漁業の中で獲れる魚種が最も多いことが最大の特徴です。 漁場としても中間層に存在しているので、操業している漁船もトロール漁船、延縄漁船、曳網漁船、刺網漁船、流網漁船、突棒漁船・・・と実に様々です。

船種だけでなくその規模も多様で、短期なら20トン程から、長期では100トン超の漁船が操業しています。これらは、漁の期間によって異なります。

沖合漁業ではどんな魚が捕れる?


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アジ、イワシ類、サンマ、サバなどの青魚をはじめ、イカ類、タラ類、サケ類、ズワイガニなど豊富な種類の魚が獲れます。 また小規模ながら、キハダ・メバチ・ビンナガ・カジキとマグロ漁も行われています。

これらの沖合に生息している中型魚が、沖合漁業でのメインターゲットとなっています。 中型魚は魚類の中でも多数を占めており、その生息する深度や環境に合わせて生態もそれぞれに異なってきますので、必然的にその漁法も多岐に渡るものとなっています。

近海カツオ一本釣り漁業、近海マグロ延縄漁業、沖合イカ釣り漁業、 沖合底曵き網漁、以西底引網漁業、大中型まき網漁、サンマ棒受け網漁、サケ・マス流網漁業など、対象となっている魚種の多彩さが示す通り、漁場や魚種に合わせて多様な道具や船種を使った漁法が行われています。 

沖合漁業より小規模な沿岸漁業

沖合漁業と沿岸漁業は、日本海近海を漁場としている点では同じです。あくまで、排他的経済水域(200海里)で漁業を行っています。沖合漁業は、数人で行う沿岸漁業と違い、10名前後で行う組織的な漁業です。沖合漁業は、個人で家族単位で行うのではなく、企業が従業員を雇って行うことが多いです。

沖合底引網漁業やサンマ棒受網漁業、サケ・マス流網漁業、沖合イカ釣り漁業など、小ぶりの魚を大量に捕獲する漁業です。捕獲する対象の魚は、沖合漁業と沿岸漁業で差はありません。しかし、捕まえることができる量や組織的に行える点で、沖合漁業のが効率が良いといえます。

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「大器晩成(たいきばんせい)」意味や由来|大器晩成な人の特徴は?

大器晩成というのは日本で有名な四字熟語ですが、正しい意味を知っているでしょうか?例えばその四字熟語を使った例文として「君は大器晩成なのだからゆっくりやればいい」というようなものがあります。

有名な四字熟語なので意味を知っている人もいると思いますが、「なんとなくは分かる」「多分知っているけれど自信がない」という人も多いですよね。

四字熟語は4つの漢字からなるものですが、深い意味があります。ではその意味も含めて、詳しく説明をしていきます。

大器晩成の意味


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大器晩成とは「大物は簡単には大きくはならず、時間をかけて大成する」という意味です。人にはそれぞれタイプがあり、人より早く成長する人や時間をかけて成長するタイプの人がいます。

その中でも「時間をかけて成長する人」のことで、「時間は人よりかかるけれど大物になるであろう人」のことを四字熟語で表しています。

大器晩成の由来 ・言葉の背景


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この言葉は、中国の老子が使い始めたのが始まりとされています。この老子は紀元前6世紀の哲学者であり、哲学書を書いた人物だといわれています。

その老子が書いた哲学書「老子道徳経」において書かれている言葉です。この言葉の由来ですが、「鐘などのような、特別大きなものはつくるのは時間がかかる」といった事柄からきているといわれています。

しかし老子のいう「大器晩成」とは「大きすぎるものは完成しない」という意味ともいわれており、希望や期待などを込めて使うのは間違っているという見方もあります。

ですがその後「三国魏志」の中で、その言葉をポジティブな意味合いで使って人を励まし大成したことから、「時間はかかるが大きく成長する」という意味として使われるようになったといわれています。

大器晩成の例文を紹介

大器晩成は人を励ます時や、自分を鼓舞する時などに使うことができます。例えば努力してもなかなか勉学が上達しない人に対して「今はうまくできなくても、大器晩成なんだから大丈夫だよ」という様に使います。

また自分を鼓舞する言葉としても使えるので「まだまだ未熟だけど、きっと大器晩成型の人間だから頑張ろう」などです。勉強や仕事など「何かに努力していること」に対して使うことが一般的です。

大器晩成な人の特徴

では実際に大器晩成な人の特徴はどんなものなのでしょうか。

かつて歴史に名を残したほどの大器晩成な人によくある特徴は、目先の利益を追い求めないことです。我々人間はつい目先の利益に左右されがちですが、大器晩成な人は長期的な視点でものを捉え、行動する特徴があります。

また共通しているのは、コツコツと長期間努力を続けられることです。

日本にはたくさんの大器晩成な偉人がいます。

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羽子板の歴史や初節句に贈る理由|種類によるデザインや価格の違いとは?

羽子板とは

 日本の正月を楽しむ遊びに「羽根つき」があります。この羽根つきは、羽根を打ち合い負けた方に顔に墨でバッテンなどを付ける遊びです。子供の頃に遊んだ方も多いのではないでしょうか。 そんな日本の正月には定番となっている羽根つきは、羽根を打ち合うための、長方形の板である「羽子板」を使って遊びます。

この「羽子板」は正月遊びの道具として使われているだけではありません。正月などの縁起物としても「羽子板」は扱われることがあります。 ではこの「羽子板」はいつ頃からあり、縁起物として扱われる理由はどういったことからなのでしょうか。今回は「羽子板」について調べてみました。 

羽子板の歴史


出典:写真AC

「羽子板」の起源は古く、平安時代に宮中において楽しまれていた、杖で毬を打ち合う「毬杖」遊びという物が始まりと言われています。 この毬杖遊びが鎌倉時代になると、毬を打ち合う時に使われていた杖が、次第に「羽子板」の形状に近い木の板で打ち合うようになりました。

さらには、室町時代ころになると「羽子板」の用途は多様化していきます。この頃から、羽根つき用の「羽子板」と、贈り物用の「羽子板」と用途が違う「羽子板」が存在するようになったと言われています。また、正月に厄除け祈願として羽根つきを楽しむようになったのもこの頃からだそうです。

そうした「羽子板」が2つの用途で発展していく流れの中で、江戸時代には豪華な装飾を施した「羽子板」や、風景を描いた「羽子板」などの贈り物や出産などのお祝いに用いられる、より華やかな「羽子板」が作られるようになりました。

特に宮中で正月の十五日に執り行われていた「左義長(さぎちょう)」という儀式の風景を描いた「 左義長羽子板 」 というものは、厄除けや邪気除けとして貴族の贈り物に用いられたそうです。

ちなみに「左義長」という儀式は現在では「どんど焼き」と呼ばれ、正月の14日の夜か15日の朝に執り行われ、だるまなどを焼いた炎で餅を食べたりして一年の無病息災を祈願するものとなります。 現在では、機械による大量生産やデザイン性の多様化で実に様々な「羽子板」が作られています。 

女の子の初節句に羽子板を贈る理由


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そうしたことから現在でも「羽子板」は、正月定番の遊び道具としてだけではなく、女の子の初節句にお雛様と合わせて「羽子板」を贈る習慣があります。 しかし本来は、初節句に贈るものではなく女の子の初正月に「羽子板」を贈るとされているようです。

実際、地域によって習慣が違いますのでそれぞれの地域にあった贈り方があるようです。 「羽子板」を贈る理由としては、いくつか説があります。

例えば、「魔をはね(羽根)のける。」と言う意味から贈るとする説や、羽根についている黒い玉が「無患子(むくろじ)」という呼ばれ「子が患わ無い」という意味から贈られるなどの説があります。

羽子板のデザイン


出典:写真AC

 「羽子板」には製造方法により種類が分かれています。現在の「羽子板」には「押絵羽子板」、「木目込み羽子板」、「プレス羽子板」といわれる3種類があります。

まず初めに「押絵羽子板」といわれる「羽子板」です。非常に繊細な部品を一つ一つ手作業で立体的に作り込まれる「羽子板」です。最も華やかで見栄えも美しい羽子板ですが、その分価格も高いものが多くなります。

「木目込み羽子板」は、装飾の材料に発泡スチロールやウレタンを使用し立体的に作り上げられる「羽子板」です。材料や作業の手間の関係から「押絵羽子板」より費用が抑えられますので、価格も「押絵羽子板」に比べると安価になります。

「プレス羽子板」は、大量生産で作られている「羽子板」で、その価格は基本的に押絵羽子板の4分の1程度となっています。

 

羽子板を作りませんか?

「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」の意味と使い方|中国医学に由来が?

「五臓六腑に染み渡る味のお酒」や「五臓六腑の奥底までに響き渡る痛み」といったような文章に使われる五臓六腑。この五臓六腑という四字熟語を聞いたことがある人は少ないくないはずです。

しかし、そもそも五臓六腑とはなんなのかとなると、そんなに知られていないかも知れません。

なんとなく内臓のことは知っている人が多いですが、具体的にどんな内臓であるのか、どこの部分になるのか、ということも知っておくとちょっとした雑学として役に立つかも知れません。

五臓六腑の意味


出典:ぱくたそ

五臓六腑とは、中国医学における妊権の内臓全体のことであり、五臓六腑という名前の通り、5つの臓と6つの腑のことになります。

五臓は肝、心、脾、肺、腎のことです。六腑は、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦となります。

しかし必ずしも実際の臓器に対応しているわけではなく、臓とは精、気、血を備蓄する蔵の役割をしている機能があるもの、となっています。腑とは空間のある構成によって、精、気、血を動かす機能の臓器となっています。

五臓六腑の由来

五臓六腑は古代の中国医学に由来がある、陰と陽によって成り立つという中国医学の思想によって設定された臓器などの総称です。

特定の臓器を言うのではなく、身体の中で、という意味合いにおいて、五臓六腑に、と使うこともあります。身体の中のすべて、と言う意味で使われることもあるのです。

五臓六腑の例文


出典:ぱくたそ

五臓六腑という言葉ですが、どんな場面で使うことができるのかといえば食事の場面です。

「この美酒はまさに五臓六腑に染み渡るような味である」「えも言われぬ甘味に五臓六腑が目覚めるようであった」

このような使い方ができるようになっています。食事限定ではないのですが、身体の中のことである事象に使われることもあります。

五臓六腑云々という言葉はなかなか日常的に使えるようなものではないですが、こうした表現があるということを知っておいて文章で使ってもいいですし、ちょっと気取った言い回しをしたいときに使うと言葉が引き締まりますので、実際に使ってみることをおすすめします。

五臓六腑の類義語・対義語

類語としてはまずは、臓腑という言葉があります。名前の通り、まさに五臓六腑の臓と腑とあわせた言葉であり、臓腑というのは内臓の総称となっています。

あるいは単純に臓器と言うのも類語でしょうし、器官なども類語の一つであるといえるでしょう。

対義語ですが、四肢五体という言葉があります。これは類義として使われることもあるのですが、五臓六腑があくまで内臓の話しであるのに対して四肢五体は身体全体、それも外の部分、という意味がありますから、まさに対義語であるといえるでしょう。

実際の内臓というわけではないので使い方としてすでに医学的ではないのですが、昔はそのような身体の構造であったと信じられていたことから、五臓六腑とは身体そのもの、という意味でも使われることがあったわけです。

どの四字熟語にも、由来があります。

上代(じょうだい)日本語について徹底解説!発音・単語・方言

上代日本語とは


出典:写真AC

奈良時代、またはそれより以前に使用されていた日本語のことを「上代日本語」といいます。上代日本語については、その当時の「金石文」「木簡」「正倉院」に残されている資料、もしくは当時の「古事記」「日本書記」「万葉集」といった文献の写本に記されている文字から研究されています。

上代日本語は漢字のみの表記で、漢字の意味を用いる方法と、漢字の音のみを用いる方法があり、音のみを用いる用法は「万葉仮名」と呼ばれています。この万葉仮名には、母音の違いで文字に甲乙の区別をつけた「上代特殊仮名遣」という今の日本語には無い仮名遣いが多くみられます。

万葉仮名には音読みを用いた「音仮名」と訓読みを用いた「訓仮名」がある他、一字に一音だけでなく、「兼(けむ)」「越(おと)」のように漢字1字で2音節表したものや、「十六」で「しし」と読むような表記、「金風」で「あきかぜ」と特殊な読み方をするものもあります。

また、奈良時代以前には、イ段の「キ・ヒ・ミ」エ段の「ケ・ヘ・メ」オ段の「コ・ソ・ト・ノ・(モ)・ヨ・ロ」の12文字(古事記では13文字)と、それらのうち濁音のある「ギ・ビ・ゲ・ベ・ゴ・ゾ・ド」については、2種類(甲類と乙類)に書き分けられています。

そしてこれら2種類の文字は、詩の四段活用連用形のイ段の仮名は必ず甲類を使う上二段活用の未来系・連用形・命令形は必ず乙類を使うなど厳格に区別されていました。 万葉仮名のみで書かれた文献には「古事記」「日本書記」の中にある歌謡や「万葉集」の一部、「正倉院仮名文書」などがあります。

一方、万葉仮名を用いない文献もあり、「法隆寺薬師仏造像記」や「古事記」の本文、万葉集の「略体歌」と呼ばれるものがあります。また両方を用いた文献には「宣命体(せんみょうたい)」という助詞や助動詞、活用語尾などを記したものが見つかっています。

上代日本語で使用されていた文字


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【万葉仮名(一字一音)】

『比流等家波 等家奈敝比毛乃 和賀西奈尓 阿比与流等可毛 欲流等家也須家』

「昼解けば 解けなへ紐の 我が背なに 相寄るとかも 夜解けやすけ」

昼間解くと解けない紐が、夫に会うからというのか、夜は解けやすいことだ。

【万葉仮名の「音・訓」別にみる漢字の読み方】 ・音(1字で1音を表す)

以(い)・呂(ろ)・波(は)・安(あ) ・音(1字で2音を表す) 信(しな)・覧(らむ)・相(さが) ・訓(1字で1音を表す) 女(め)・毛(け)・蚊(か)・石(し) ・訓(1字で2音を表す) 蟻(あり)・巻(まく)・鴨(かも) ・訓(2字で1音を表す) 嗚呼(あ)・五十(い)・可愛(え)

この他、訓読みに関しては、2字で2音を表す十六(しし)や、3字で2音を表す八十一(くく)、4字で2音を表す三伏一向(つく)といったものがあります。

【甲類と乙類の2グループに分けられる上代特殊仮名遣いの例】

例:よ さよひめ:用・容・欲・庸=甲類 よろず:余・与・巳・予・預・誉=乙類

このように使われる字が区別されており、甲類と乙類が入れ替わって使用することはありませんでした。

上代日本語の発音①「母音」


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現在の日本語の母音は「ア・イ・ウ・エ・オ」の5つの音からなりますが、上代日本語は、「イ・エ・オ」の母音が2種類ずつ、つまり「ア・イ・イ・ウ・エ・エ・オ・オ」の8母音存在していたと言われています。

これは現代の日本語でいう「キ・ヒ・ミ・ケ・ヘ・メ・コ・ソ・ト・ノ・モ・ヨ・ロ」の音が2種類に書き分けられていたことから、上代日本語に母音が8つあるという説です。

ただしこの8母音存在する説には賛否が分かれており、音価についてははっきりとわかっていない状況です。

この他の特徴として、ア行のエ(e)と、ヤ行のエ(ye)、ア行のイ・エ・オ(i・e・o)とワ行のヰ・ヱ・ヲ(wi、we、wo)、も区別して使用されていたことがわかっています。

また母音は語頭であれば単独で使用することが出来る等の決まりもあったようです。

上代日本語の発音②「子音」


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子音は、音素の上では非常にシンプルですが、1文字に対する実際の発音(音価)については、現代の日本語とは異なる点がいくつかあげられます。

ハ行の子音はhではなく、さかのぼるとpでなはいかという説や、サ行の子音はsのような摩擦音ではなくtsなどの破擦音であった可能性があると言われています。

タ行とダ行のチ・ツ・ヂ・ヅについても、t・dが使用されていたようです。 また、子音でとまる音節、つまり子音の連続がないという特徴もあります。

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「疑心暗鬼(ぎしんあんき)」の意味や使い方|暗闇に生じる鬼は何を意味する?

子供の頃から仲の良い友達がいました。しかし年月が経ち、お互いの環境も変化し子供の頃にはなかった利害関係が発生すると、お互い付き合う内に疑心暗鬼が生ずるようになり、疎遠になってしまいました。

このような文面で使用される「疑心暗鬼」と言う言葉はどのような意味をもっているのでしょうか?

疑心暗鬼の意味


出典:ぱくたそ

疑心とは文字通り疑いの心です。相手を疑ってしまう心を持ってしまうと、いつしか知らぬ間に心の中に暗闇ができてしまい、心の闇に鬼や亡霊が出て相手が自分を利用しているのでは?とか嘘をついているのでは?と勘ぐったりしてしまうことを意味します。

疑心暗鬼の由来

疑心暗鬼という言葉の由来は次のようなお話しから出てきているといわれています。

疑心暗鬼の、疑心は仏教から由来しており、真理に対して疑いの心を持つということを意味していました。暗鬼は文字通り暗闇に生じる鬼の事で、文字通り疑いの心を持つと暗闇に鬼が見えてくるというものです。

中国の思想書「列子」の中でこんな話があります。

ある男が鉞を失くしてしまいました。男は鉞が自分の息子が取ったと思うようになり、息子を怪しいと疑い始めます。そんなある日、近くに出かけた谷底で失くしたはずの自分の鉞を発見します。

自分が失くしたのではなく、その時初めて自分が置き忘れてしまっていたことに気づいた男はこれ以降息子を怪しむ事はなくなりました。このお話しが由来となり疑心暗鬼という四字熟語になっていきました。

疑心暗鬼の例文


出典:ぱくたそ

ではこの疑心暗鬼を使うのはどのような時なのでしょうか?

今まで彼女をとても好いていたが、最近の彼女は随分と言動も行動も変わってしまい、今までと違って彼女を疑心暗鬼の心で見るようになってしまいました。

彼はとても仕事ができ、誠実で実直だったが、最近どうも様子がおかしいのです。何か隠している事があるのではないのか?と彼に対し疑心暗鬼が生じるようになってしまった。

という様な、今まで信頼していたけれど、何かが原因で急に疑う様になってしまったといったシチュエーションで使うことがよくあります。

どの四字熟語にも、由来があります。

田植えの時期はいつ?|地域や米の品種別にその時期を比較

田植えの時期

田植えの時期というと、だいたい「~月頃かな」と漠然と思っていても、いざとなるといつ頃からいつ頃までか、意外と知らない人が多いのではないでしょうか?さて田植えの時期は一年でいったいどのあたりなのでしょう。地域により異なりますが、田植えは4月~6月で全国的に行うようです。

なぜこの時期が田植えに適しているかといいますと、気温15度を超さないと稲が生育できず、10度以下になると稲の生育はストップし、やがては枯れてしまうからです。気温が大きく関係してくる田植えの時期は、当然のことながら地域により日程も変化します。

地域別の田植えの時期


出典:写真AC

まず沖縄の田植えの時期ですが、温暖な気候だけに全国でも一番早く、毎年3月下旬には行われています。中でも石垣島など離島はもっと早く、1月後半に「超早場米」の田植えが始まります。

もちろん次に田植えが早いのは九州地方です。九州は3月中旬に田植えが行われ、メインの銘柄は「ひのひかり」です。関西の田植えは5月下旬~6月上旬ですから、九州・沖縄と比べるとだいぶ遅いことがわかります。

また関東は6月上旬~6月下旬となります。東北地方の田植えは、5月上旬~5月下旬です。新潟は「コシヒカリ」、秋田は「あきたこまち」など有名な銘柄も多くあり、まさに米どころです。

北海道の場合、田植えの時期は5月下旬で「ゆめぴりか」が主流の銘柄です。新潟県と収穫量を競争しているのが北海道ということですから、いまや北海道も立派な米どころといえるでしょう。

米の品種による田植えの時期の変化


出典:写真AC

近年ではお米の品種によって、田植えの時期にも変化が出ています。早場米の産地として知られている千葉県東庄町では、4月のはじめに田植えを行うところもあります。

そして早場米の品種「ふさおとめ」の収穫が増えており、「コシヒカリ」「ひとめぼれ」などの収穫量が減っているのです。このことからも田植えの時期が前倒しになっているといえます。

田植えができる条件

田植えの条件は、最初にお話したように、気温が重要です。15度以上ある時に田植えしないとうまく成長しません。特にここ数年は、夏の気温上昇が激しく猛暑にもなりますので、成長が早くて真夏の8月に稲刈りというケースもでているほどです。

田植えの時期を遅くする方法もありますが、田植えの時期が遅すぎれば成長不良のまま、穂が出てしまうこともあり、実は得策ではないのです。田植えする日は「風が少なく曇っているとき」が最適であり、もし気温が10度以下であれば、生育もままなりません。

二期作・二毛作の場合の田植えの時期


出典:写真AC

地域によっては農家は二期作・二毛作をしています。その場合は田植えの時期も変わります。九州でも南方では、麦や小麦を収穫した後で田植えをする「二毛作」を行うケースもよくあります。そうなると6月中旬の田植えになるので、他の地域より遅くなるのです

二期作は、同じ農作物を年2度収穫することを指しますから、その分最初の田植えの時期も早まります。九州をはじめとして四国・沖縄でも温暖な気候を活かして、数十年前まではこうした方法が多く取られていました。

しかし「米余り」の状況が社会的に問題視され、二期作をする農家は徐々に減ってきたのです。

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