「迸る(ほとばしる)」の意味や使い方|女性にまつわる驚きの由来

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迸るの読み方

「迸る」。なにかの動詞であることは見れば明らかですが、この漢字を読むことができますか?「迸」という、JIS第二水準の字自体に、そもそもおなじみがないかもしれません。漢字検定1級レベルの読みですので、読めなくても恥じることはありませんが、「迸る」は「ほとばしる」と読みます。

ワープロでは変換される言葉です。頻繁には使わない言葉かもしれませんが、ひらがなで書けば、その意味、イメージはおおむね掴めるのではないでしょうか。 「迸る」という動詞はどういう時に使うでしょうか。

「滝の水が迸る」「焼き鳥から肉汁が迸る」「思いが口から迸る」「火口から溶岩が迸る」などと用います。もちろん、これらの使い方には共通項があります。言葉の使われるシーンとそのイメージを掴んでみましょう。

迸るの意味


出典:写真AC

「迸る」の意味は、「一気に噴き出る」「飛び散る」「流れ飛ぶ」ということです。特に、液体が飛び散る様子を描写するには最適の言葉でしょう。勢いよく飛び散る様を描写するのであれば、液体に準じて、人の言葉が溢れ出す状況で使ってもいいわけです。

字をよく見てみますと、「迸」は、しんにょうと、「併」という字にも使われるつくりでできています。つくりのほうには、一般的な名称はありません。しんにょうには「どこかへ行く」という意味が、「併」のつくりの部分には、「合わさる」という意味があります。

「合わさったものがどこかへ行く」というのが「迸」の漢字の意味です。ところで、「ほとばしる」という言葉を聞くと、複合語のようなイメージを持たないでしょうか? つまり「ほと」と「走る」とが合わさってできた「ほと走る」のような気がします。これはそのとおりです。

「ほと」は古事記など神話に出てきますからご存知かもしれませんが、「女性器」のことで、火のように熱い場所を示します。ほとばしるとはもともと、火のように熱い女性器から、尿が勢いよく飛び散る様子から出ている言葉なのです。

下品な由来だと思うかもしれませんが決してそうではなく、むしろ、生き生きとした生命力、力強さを感じるのではないでしょうか。漢字の「迸る」よりも、大和言葉らしい「ほとばしる」のほうが、その意味では相応しいかもしれません。

迸るの例文を紹介


出典:写真AC

語源からもわかる通り、例えば地面から勢いよく湧き出す間欠泉に対して、「熱い湯が迸る」と用います。このような使い方が「迸る」の基本的な用例です。

これは物理的に液体が飛んでいく様を表現していますが、それにとどまらず、ちょっと洒落て使ってみたくなる言葉です。こんな用例が散見されます。「若きアーティストの情熱が迸る」「類まれな感性が迸る」。

いずれも、押さえきれない何かが外に向かって溢れ出ていく様子が窺えるのではないでしょうか。物質に留まらず、目に見えないものを描写するにもぴったりの言葉です。

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