大器晩成というのは日本で有名な四字熟語ですが、正しい意味を知っているでしょうか?例えばその四字熟語を使った例文として「君は大器晩成なのだからゆっくりやればいい」というようなものがあります。
有名な四字熟語なので意味を知っている人もいると思いますが、「なんとなくは分かる」「多分知っているけれど自信がない」という人も多いですよね。
四字熟語は4つの漢字からなるものですが、深い意味があります。ではその意味も含めて、詳しく説明をしていきます。
大器晩成の意味
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大器晩成とは「大物は簡単には大きくはならず、時間をかけて大成する」という意味です。人にはそれぞれタイプがあり、人より早く成長する人や時間をかけて成長するタイプの人がいます。
その中でも「時間をかけて成長する人」のことで、「時間は人よりかかるけれど大物になるであろう人」のことを四字熟語で表しています。
大器晩成の由来 ・言葉の背景
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この言葉は、中国の老子が使い始めたのが始まりとされています。この老子は紀元前6世紀の哲学者であり、哲学書を書いた人物だといわれています。
その老子が書いた哲学書「老子道徳経」において書かれている言葉です。この言葉の由来ですが、「鐘などのような、特別大きなものはつくるのは時間がかかる」といった事柄からきているといわれています。
しかし老子のいう「大器晩成」とは「大きすぎるものは完成しない」という意味ともいわれており、希望や期待などを込めて使うのは間違っているという見方もあります。
ですがその後「三国魏志」の中で、その言葉をポジティブな意味合いで使って人を励まし大成したことから、「時間はかかるが大きく成長する」という意味として使われるようになったといわれています。
大器晩成の例文を紹介
大器晩成は人を励ます時や、自分を鼓舞する時などに使うことができます。例えば努力してもなかなか勉学が上達しない人に対して「今はうまくできなくても、大器晩成なんだから大丈夫だよ」という様に使います。
また自分を鼓舞する言葉としても使えるので「まだまだ未熟だけど、きっと大器晩成型の人間だから頑張ろう」などです。勉強や仕事など「何かに努力していること」に対して使うことが一般的です。
大器晩成な人の特徴
では実際に大器晩成な人の特徴はどんなものなのでしょうか。
かつて歴史に名を残したほどの大器晩成な人によくある特徴は、目先の利益を追い求めないことです。我々人間はつい目先の利益に左右されがちですが、大器晩成な人は長期的な視点でものを捉え、行動する特徴があります。
また共通しているのは、コツコツと長期間努力を続けられることです。