「疑心暗鬼(ぎしんあんき)」の意味や使い方|暗闇に生じる鬼は何を意味する?

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子供の頃から仲の良い友達がいました。しかし年月が経ち、お互いの環境も変化し子供の頃にはなかった利害関係が発生すると、お互い付き合う内に疑心暗鬼が生ずるようになり、疎遠になってしまいました。

このような文面で使用される「疑心暗鬼」と言う言葉はどのような意味をもっているのでしょうか?

疑心暗鬼の意味


出典:ぱくたそ

疑心とは文字通り疑いの心です。相手を疑ってしまう心を持ってしまうと、いつしか知らぬ間に心の中に暗闇ができてしまい、心の闇に鬼や亡霊が出て相手が自分を利用しているのでは?とか嘘をついているのでは?と勘ぐったりしてしまうことを意味します。

疑心暗鬼の由来

疑心暗鬼という言葉の由来は次のようなお話しから出てきているといわれています。

疑心暗鬼の、疑心は仏教から由来しており、真理に対して疑いの心を持つということを意味していました。暗鬼は文字通り暗闇に生じる鬼の事で、文字通り疑いの心を持つと暗闇に鬼が見えてくるというものです。

中国の思想書「列子」の中でこんな話があります。

ある男が鉞を失くしてしまいました。男は鉞が自分の息子が取ったと思うようになり、息子を怪しいと疑い始めます。そんなある日、近くに出かけた谷底で失くしたはずの自分の鉞を発見します。

自分が失くしたのではなく、その時初めて自分が置き忘れてしまっていたことに気づいた男はこれ以降息子を怪しむ事はなくなりました。このお話しが由来となり疑心暗鬼という四字熟語になっていきました。

疑心暗鬼の例文


出典:ぱくたそ

ではこの疑心暗鬼を使うのはどのような時なのでしょうか?

今まで彼女をとても好いていたが、最近の彼女は随分と言動も行動も変わってしまい、今までと違って彼女を疑心暗鬼の心で見るようになってしまいました。

彼はとても仕事ができ、誠実で実直だったが、最近どうも様子がおかしいのです。何か隠している事があるのではないのか?と彼に対し疑心暗鬼が生じるようになってしまった。

という様な、今まで信頼していたけれど、何かが原因で急に疑う様になってしまったといったシチュエーションで使うことがよくあります。

どの四字熟語にも、由来があります。

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