takeuchimaaya

ピアノ調律師になるには|収入・メリット・デメリット・向いている人

生音を響かせるピアノですが、これらの音は全て、ピアノのメンテナンスを行う職人「ピアノ調律師」によって調律や修理されています。

今回はそのピアノ調律師について、気になる収入やなり方・資格などご紹介します。

ピアノ調律師について、イメージが付いている方には

下記のインタビュー記事をオススメします。

100点のない仕事|ピアノ調律師/渡辺順一

ピアノ調律師とは


出典:写真AC

ピアノ調律師とは、ピアノの音を調律・修理する職業です。ギターやベースなどは自分の手でチューニング(調律)できるように作られており、チューナーという音を合わせるツールも存在するので、誰でも容易に音を調整することができます。

しかし、ピアノはハンマーが弦を叩くことによって音が鳴るため、内部構造が複雑となっており、ピアノの弦は200本以上にも及ぶため、ピアノ調律師による専門の技術力が必要となります。

また、ピアノは温度や湿度などの多少の環境の変化でも音色に影響してくるとても繊細な楽器です。年数がたてば、弦が緩んでくるため音程が狂ってしまったり、ペダルや鍵盤が動かなくなってしまうこともあります。

ピアノの調律師というのは「ピアノの専門家」でもあり、その守備範囲は広く調律以外の修理に至る部分まで請け負うことがあります。

ピアノ調律師の仕事内容

ピアノ調律師が具体的にどのような仕事を行うか見ていきましょう。

まず、88もある鍵盤を一つ一つ何回か叩きながら音のずれや響きを確認していきます。1オクターブ違う音があっているかもチェックしていきます。

もしも音がずれていたり響きが鈍い場合は、チューニングハンマーと呼ばれる道具を使って弦のチューニングピンを回して音のずれを直していきます。

また、ハンマーのフェルトや硬さによって音色に変化をつける”整音”と呼ばれるものも調律師の仕事です。奏者の要望に合わせて、軽やかな音色や柔らかい音色、重みのある音色などを”整音”によってつくっていきます。

ピアノは打楽器なので、鍵盤を押したときにハンマーが弦を叩き音が鳴ります。この鍵盤からハンマーに力が伝わる部分を調整することで、鍵盤のタッチの感覚がなめらかになり弾きやすくなるのです。

よりリアルな仕事内容を知りたい方には、下記のインタビュー記事がオススメです。

元社会科教師からピアノ調律師という職人の道へ

ピアノ調律師の年収・福利厚生


出典:写真AC

では、気になるピアノ調律師の年収や福利厚生について見ていきましょう。

ピアノ調律師の年収

ピアノ調律師は、長期の修行によって会得した技術力を発揮して手作業で調律していく一種の「職人」です。

その待遇は小規模な会社と同じくらいのところが多く、大抵は見習いから入るので初めのうちは給与が20万円を超えないところが多いです。

年収にして200〜300万円となるでしょう。

しかし、年収が1,000万に届くケースもあります。

ベテランになり技術が高く有名になれば月に50件以上の仕事をこなすため、年収が1000万円近くなることもあるようです。基本的にピアノ調律の料金は、1回1万円ほどが相場なので、件数を多く獲得できるかが年収に直結してきます。

ピアノ調律師の福利厚生

会社勤めであれば、その会社によって福利厚生が受けられたり手当が発生します。しかし、フリーランスなど会社に所属せずに働く場合には、もちろん福利厚生はありません。

「それでも技術を習得してピアノ調律師になりたい」という強い気持ちを持った人が、一人前のピアノ調律師になっていくのです。

ピアノ調律師のメリット・デメリット


出典:写真AC

ピアノ調律師のメリット

ピアノ調律師のメリットは仕事に”自分らしさ”が出る点です。ピアノの調律や整音は、調律師の技量やセンスによって音色や鍵盤をたたいた時のなめらかさがまったく違います。

ですので、調律師は自分自身の技術を磨き努力を怠ることなく日々精進できる職業です。そのため、ピアノ調律師は非常にやりがいのある職業だといえます。

他にも、お客さんと深く関わりあえ、身近にお客さんの声が聞けることもメリットといえるでしょう。ピアノ調律師は奏者であるお客さんの要望に合わせて調律や整音、修理を行います。

例えば、「軽やかな響きにしてほしい」という要望や、「鍵盤のタッチをなめらかにしてほしい」などの要望に応えます。調律後のピアノの音色や響き、鍵盤の軽さはまったく異なるのでお客さんも気持ちよくピアノを演奏することができます。その様子や感想を直接聞けるのはピアノ調律師のメリットといえるでしょう。

ピアノ調律師に向いている人


出典:写真AC

では、ピアノ調律師に向いている人はどんな人なのでしょうか。見ていきましょう。

上記にもある通り、ピアノ調律師は技術を磨くために日々努力をしなければなりません。ですので、こだわりや使命感を持って仕事に向き合える人が向いているでしょう。

また、技術を磨くためには、忍耐と集中力も必要不可欠となってきます。絶えず努力を続けてきたスポーツマンや勉強熱心な人もピアノ調律師に向いています。

ピアノ調律師は様々な道具を使うため、体力が必要となってきます。また、身長も高ければ高いほど作業効率が上がるので、身長が高い人が向いています。具体的に、150~155センチ以上の身長があれば大丈夫です。聴力が優れている人もピアノの音のずれや狂いがわかるので向いています。

 

ピアノ調律師になるには

ピアノ調律師のなり方

ピアノ調律師になるには、調律師の技術を学ぶためにピアノ調律師の学科がある大学や専門学校、音楽楽器メーカーの調律師養成学校に行くことが一般的なルートです。

学校で学んだあとは、楽器メーカーや販売店、修理工房や事務所に就職して調律師として経験を積んでいきます。

しかし、就職してすぐにお客様のピアノを調律できるわけではありません。入社して何か月か経たないと調律ができないところもあり、グランドピアノになると2~3年の経験が必要となる場合もあります。

また、ピアノ調律師になるために絶対必要なものではありませんが、ピアノ調律技能士の国家資格を取得しているとお客さんの信用や就職時に有利に働く場合があります。

資格は1級・2級・3級があり、2級と3級は学校に通って学んでいれば取得することができます。1級は少し難易度が高いため容易に取得することはできませんが1級に向けて勉強していれば取得は難しくないでしょう。

技術の学び方

ピアノ調律師になるためには、基本的に専門の学校に行きます。調律を扱う音楽大学や専門学校などの養成機関でピアノの修理や調律を学び、実際に技術を習得していきます。

ピアノ調律師に資格制度はなく、専門学校卒業後に楽器店や調律を専門にしている会社や、ピアノの製造・修理会社に就職し、そこで修行をしながら一人前の調律師を目指していくという形をとるので、見習いと調律師の明確な境界線はありません。

ピアノ調律師が気をつけること

ピアノ調律師には技術力の他にも音を聞き分ける繊細な耳が必要となってくるので、大きな音を長時間聴くことがないようにし、できるだけ耳の劣化を防がなくてはなりません。

そのため、ヘッドフォンなどの使用をできるだけ控え、耳への負担を減らすことが求められます。また、日頃から良質なピアノの音を聴き、良い音を知っておくことも重要です。

ピアノ調律師に絶対音感は必要なのか


出典:写真AC

ピアノ調律師になるうえで、聴力に優れていることが必要なのはもちろんなのですが、絶対音感は必要不可欠なのでしょうか?

実は、ピアノ調律師になるうえで、絶対音感は必要ではありません

絶対音感とは、ある音を聴いただけで音名がわかることをいいます。調律師はオクターブで音が変化しないかなど音のずれや違和感、狂いを耳で感じ調律していくため絶対音感は必要なく、広い音域をもつ聴力が必要となってきます。聴力の衰えはピアノ調律師にとって痛手となるため、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くのは避けたほうが良いでしょう。

ピアノ調律師の現状と将来性


出典:写真AC

少子化も伴って、年々ピアノがあるご家庭が減ってきています。

また、ピアノといっても電子ピアノを持つ家庭が増えており、電子ピアノであればピアノ調律師は必要なくなってしまうため、現状、ピアノ調律師は減ってきています

さらには、ピアノ調律師の養成機関を卒業して無事に就職できても、就職先の待遇の悪さや長い修行期間への不安から早々にやめてしまう人も多いです。

なかなか厳しい現状ではありますが、それでも限られた人にしかできない仕事なのでやりがいが大きいです。職人と呼ばれる人たちは皆、自分たちの技に誇りを持って仕事をしています。ピアノ調律師も例外ではなく、いい音を出すという強い気持ちを根底において持てる技術をつぎ込んで行きます。

ピアノ調律師の将来性

電車ピアノの普及により、以前よりも需要が少なくなっていますが、演奏会やコンサートで使われるピアノの調律は今も昔も一定の需要があり、ピアノ調律師の主な仕事となってくるでしょう。

将来的にもピアノがなくなることは考えにくいため、もしピアノや音楽が好きで、何かピアノや音楽に関わる仕事がしたいと考えている方には、オススメの仕事のひとつと言えるでしょう。

ピアノ調律師の適正

年齢

人間の視力や聴力は20代前半にピークを迎え、30代を超えると徐々に低下する傾向にあるので、技術習得に関しては20代半ばまでに始めておくことが勧められます。そのため、中には入学の際に25歳以下といった年齢制限を設ける養成機関も存在します。

身体

調律する姿勢の問題で大体150cm以上の身長が求められることになります。さらに調律をする際に1オクターブ離れた音を同時に鳴らす作業が必要となってくるので手の大きさ・広がりもある方が良いです。

また、調律にはある程度の力が必要です。調律は常に身体全体を使って行われるため、それをこなすための筋力と体力はあればあるほどいいです。

性格

ピアノ調律はとても繊細な仕事なので、几帳面で集中力があり、細かい作業が好きな人が向いています。また、演奏することよりも楽器の構造や音が好きだという人にも適しています。

さらに、調律師になるとユーザーの思い通りの音に仕上げないといけないので、お客様からの要望を漏らすことなく細かく引き出す能力が求められます。つまり、一定のコミュニケーション能力が必要となってくるのです。

ピアノ調律師というやりがいある職業


出典:写真AC

いかがでしたでしょうか?ピアノ調律師は、技術面での努力や集中力はもちろんサービス業も兼ね備えているとても高度でやりがいのある職業だといえます。

残念ながら、ピアノ調律師は年々減ってきている現状ではありますがピアノという楽器がなくならない限り、メンテナンスも重要となってくるためピアノ調律師という職業がなくなる心配はありません。

しかし、他との差別化を図るために、技術面でのスキル向上はもちろん、お客さんのことを第一に考えたサービスを提供していく必要があるのです。

そんなピアノ調律師の仕事を実際に見てみたくありませんか?ピアノ調律師の仕事はピアノを持っていない限り、なかなか見れることはありません。そこで、大人の職場体験予約サイト「ココロミル」ではピアノ調律師の仕事を見学し、実際にピアノ調律ができる体験を行っています。

【ピアノ工房PIAPIT】ピアノを深く知る!ピアノ調律師体験

この体験では、鍵盤で音をならして音階を作る本格的な調律師体験だけでなく、ピアノの構造や違いなどここでしか聞けない貴重なピアノ話がもりだくさん!

また、ピアノ修理も体験し、弦やハンマーを修理・交換して再度組み立てるオーバーホールを見学することができます。

ピアノ調律師を目指している方はもちろん、ピアノが好きな方や、職人の仕事を間近で見たい方におすすめの体験です。

体験先:ピアノ工房PIAPIT
集合場所:「千葉ニュータウン中央駅」北口ロータリー
アクセス:北総線「千葉ニュータウン中央駅」より徒歩1分・京成成田スカイアクセス「千葉ニュータウン中央駅」より徒歩1分
体験時間:10:00 ~ 16:00 (6.0時間)
体験費用:8,000円

ピアノのすべてを知る!ピアノ調律師体験|大人の職場体験予約サイト「ココロミル」

体験の前に、どんな人か知りたい方には、体験先の2名のピアノ調律師へのインタビュー記事からご覧ください。

100点のない仕事|ピアノ調律師/渡辺順一

100点のない仕事|ピアノ調律師/渡辺順一

元社会科教師からピアノ調律師という職人の道へ

元社会科教師からピアノ調律師という職人の道へ

名刺交換のマナーと手順|渡し方・受け取り方・名刺を忘れた場合

社会人であれば、誰もが一度は経験する「名刺交換」。ビジネスマナーの中でも大切なのが名刺交換のマナーです。名刺交換をする際に基本的なマナーを踏まえておけば、相手方に好印象を与えることができます。

今回は、名刺交換のマナーについて手順や注意点など細かい部分まで紹介しています。是非、こちらを参考にして名刺交換のマナーを確認してみてください。

名刺交換のマナー基本のポイント


出典:写真AC

名刺交換の基本的なポイントを確認しておきましょう。主に、名刺を受け取るときと自分の名刺を渡す際にマナーを気を付けなければなりません。

名刺を受け取るときのマナー

①相手の会社名やロゴ、氏名の上に指を置かない

②本人の目の前で名刺に書き込みをしない

③テーブル越しで名刺交換を行わない

④必ず両手で受け取り、「頂戴します」と一言そえる

⑤必ず席を立って名刺交換を行う

⑥すぐに名刺入れに仕舞わない

⑦相手の名前は名刺交換の際に確認する

名刺を渡すときのマナー

①名刺を準備する(折れ曲がったものや汚れているものがないように)

②目下の者から先に名刺を渡す(お金を支払う法が上、お金を受け取る側が下。訪問先が上、訪問者が下。)

③相手の名刺の高さより低い位置で名刺を差し出す

④折れているものや汚れている名刺を渡さない

⑤財布やカバン、ポケットから直接名刺を出さない。

名刺交換のマナーその1<順番>


出典:写真AC

名刺交換のとき、1対1の場合は上記にもある通り、目下の者から目上の者に名刺を差し出します。目下の者は、お金や仕事をいただく側で、目上の者がお金や仕事を提供する側となります。よって、営業の場合は営業側が目下となるので先に名刺を渡すこととなります。

また、複数人いる場合にも同様です。ただし、名刺交換の順番が少し複雑になります。では、部長・課長など営業側(目下)が複数人いる場合を見ていきましょう。この場合、部長から先に目上の者に名刺を渡します。つまり、複数いる中で1番各上の者から名刺を交換します。実際の例を見ていきましょう。

【自社】部長 課長

【先方】担当者 担当者の上司

①自社の部長と担当者の上司が名刺交換

②自社の課長と担当者の上司が名刺交換

③自社の部長と担当者が名刺交換

④自社の課長と担当者が名刺交換

実際には、担当者の上司に部長と課長が並び名刺交換をして終えたら、順に担当者と名刺交換を行う流れとなります。

名刺交換のマナーその2<差し出し方>


出典:写真AC

名刺を差し出す際、いつでも名刺を取り出せるように名刺入れを手元に用意しておきましょう。名刺を差し出す際・交換する際は必ず立って行います。その時に机やテーブルを挟まず、相手に渡すようにしましょう。

名刺を胸の高さでもって「株式会社○○の~部署に所属しているーー(名前)です。」と会社の名前・所属部署・氏名を略さず伝え、「よろしくお願いします」と一言そえてから渡すと良いです。

また、相手も名刺を差し出してきた場合、相手の名刺より低い位置で名刺を渡すようにしましょう。同時交換の場合は、例外としてお互いに片手で名刺を持って差し出します。右手で自分の名刺を名刺入れの上に差し出し、左手で相手の名刺を名刺入れの上で受け取ります。

どちらの場合も、相手の目を見てにこやかに差し出すように心がけましょう。

名刺交換のマナーその3<受け取り方>


出典:写真AC

相手の名刺を受け取る際には必ず「頂戴いたします」と一言そえて受け取るようにしましょう。そして、両手で受け取ること・相手の会社名やロゴ、氏名に指がかからないように受け取ることもポイントです。

受け取った名刺は自分の胸の高さより下におろさず、確認するときも胸より高い位置にしましょう。

また、ここで相手側の名前の読み方などを確認しておくと良いです。すぐに、相手の名刺をしまったりテーブルに置くより、一度見てからのほうが相手側に良い印象を与えます。

名刺交換のマナーその4<名刺の並べ方>


出典:写真AC

頂戴した名刺は名刺入れの上に乗せて、自分から見て「左側」に置くようにしましょう。正確には、左斜め前です。複数人の場合には、役職が一番上の人を名刺入れの上に乗せて、他はテーブルの上に置きます。この時、座席順に名刺を並べると顔と名前を覚えやすいです。

名刺交換のマナーその5<名刺のしまい方>


出典:写真AC

先方が名刺をしまわない限りは、基本的に、テーブルの上に名刺を出しておきましょう。名刺をしまうタイミングは決まったものはありませんが、一般的に、商談や打ち合わせが終わるころを見計らってしまうのが望ましいです。

名刺交換のマナーその6<名刺の管理>


出典:写真AC

商談や打ち合わせが終わった後も、名刺入れの中に先方の名刺が入れっぱなしという状態はやめましょう。名刺には、重要な情報が記載されています。ですので、頂戴した名刺は必ず名刺フォルダや名刺管理ツールなどを使って名刺を整理・管理しましょう。

管理をする際に、名刺の裏や空白などに名刺交換をした日付・相手の特徴・話した内容などを明記しておくと、誰の名刺だったか忘れてしまうことがなくなります。相手方の目の前でメモ書きをするのは失礼にあたるので、商談が終わって帰社後に行うと良いです。

また、名刺が不要になった場合は、個人情報になるのでそのままゴミ箱ではなく、シュレッダーなどにかけてから処分するようにしましょう。

登録有形文化財のメリット・デメリット|指定基準・有形文化財の違い

日本には、重要文化財や登録有形文化財などこれから先も工芸品や建造物などの文化財を存続・維持していくために制定されているものがあります。

今回はその中でも「登録有形文化財」についてご紹介していきます。

登録有形文化財とは


出典:写真AC

登録有形文化財とは、都市開発などでその土地に残る大切な建設物や美術工芸品などの文化財を守るために制定されてものです。1996年に制定され、多くの建造物が登録有形文化財に指定されています。

この登録有形文化財に指定された建造物は、修理のための設計監理費の補助や減税を受けられたりとメリットがあります。また、外観を著しく大幅に変更しなければ改修や改装も行うことができます。

47都道府県各地域に、これからも残していきたい建造物が多くあります。今は見慣れた景観の一部となっていますが、何十年、何百年と時がたち当時の歴史を物語る大切な文化財となるのです。登録有形文化財はそれらを守るために作られました。

登録有形文化財に指定されている建造物には、社寺や橋、トンネルや煙突、家など様々なものがあります。

登録有形文化財の指定基準


出典:写真AC

登録有形文化財に指定されるには建てられてから50年以上経っていなければなりません。また、歴史的な景観や造形が美しく優れており、簡単に再現できないものが選考基準です。文部科学省にある指定基準は以下の通りです。

建築物、土木構造物及びその他の工作物(重要文化財及び文化財保護法第九十八条第二項に規定する指定を地方公共団体が行っているものを除く。)のうち、原則として建設後五十年を経過し、かつ、次の各号の一に該当するもの

一、国土の歴史的景観に寄与しているもの

二、造形の規範となっているもの

三、再現することが容易でないもの

文化財の所有者が自ら申請し、専門家による調査を行って上記にあげた基準のいずれかを満たしていれば登録有形文化財に登録されます。

登録有形文化財と有形文化財の違い


出典:写真AC

登録有形文化財と似たような言葉が「有形文化財」です。いったい、何が違うのか?と疑問に思う方も多くいることでしょう。その違いには大きく異なる点がいくつかあります。

まずは、有形文化財は「国宝」に指定されることがありますが登録有形文化財は指定されません

次に、有形文化財に指定されているものは建造物や絵画、彫刻、書物など多岐に渡り、様々なものがあります。一方で、登録有形文化財は建造物と美術工芸品のみです。登録有形文化財が制定された当初は、建造物のみでしたが2004年に改正されてその他の文化財も対象となりました。

また、有形文化財でも国や地方自治体などに指定されてしまうと、厳しく制限されるため改修や改装などが難しくなり、他にも所有者に様々な制限がかかってしまいます。しかし、登録有形文化財であれば、ある範囲内で所有者の自由がきき、改修や改装が可能となります。

登録有形文化財のメリット・デメリット


出典:写真AC

では、登録有形文化財に登録した際のメリットとデメリットを見ていきましょう。

登録有形文化財のメリット

登録有形文化財のメリットは、文化財を活用しながら保存でき、ある範囲内での修繕や改修の自由があるため文化財の活用の幅が広がる点です。

他の指定文化財では、修繕や改修の自由がなく、「釘一本自由に打てない」と言われるほど所有者にあらゆる制限がかかります。その一方で登録有形文化財ならば、機能の追加や改修が行えるので、地域復興などにも活躍しています。

また、登録有形文化財に登録されたものは、様々な優遇措置が受けられます。例えば、文化財の保存・維持と活用のために必要な修理費などを国による補助が半分出たり、相続税や固定資産税が減免されたりします。

登録有形文化財のデメリット

一見、上記に挙げたメリットのみを見ると登録有形文化財はとても良いものに見えますが、いくつかのデメリットも存在します。

まず、所有者の判断で自由に登録を抹消することはできません。反対に、改修や修繕によって文化財の価値が損なわれたと文化庁が判断した場合、登録有形文化財から登録抹消されてしまいます。

また、上記に挙げた登録有形文化財に登録した際の優遇措置ですが、文化財の修理や修繕を行う際に”設計監理”と呼ばれる図面を描き、図面通りに設計が進んでいるかチェックする人が必要となります。その設計監理ができるのは特定の技術者、建築士のみです。

ですので、その技術者を探すのに時間も費用もかかります。また、技術者を見つけたとしてもそこから半年~1年ほど審議が必要となるため、優遇措置を受けることは多額の費用がなければ難しいです。

あなたは大丈夫?名刺入れの使い方|選び方・しまい方・NGマナー

ビジネスシーンで欠かせないのが「名刺交換」ですね。その際に、重要なアイテムが「名刺入れ」です。みなさんは、名刺入れの正しい使い方・マナーをご存知でしょうか?

今回は、シーンに合わせた名刺入れや名刺交換時の名刺入れのマナーなどご紹介します。是非、こちらを参考に相手方に好印象を与える名刺交換をしてみてください。

名刺入れの役割とは


出典:写真AC

名刺を頂戴した際、しまう場所がないからといって財布にしまったり鞄(かばん)の中にそのまましまうのは大変失礼にあたります。その際に活躍するのが「名刺入れ」です。

また、基本的に名刺交換の際には目下の者から目上の者に名刺を渡さなければなりません。ですので、名刺入れに常に自分の名刺を入れておく必要があるのです。

他にも、名刺を相手から頂戴した時には名刺入れを使わなければなりません。このように、社会人にとって「名刺入れ」は必要不可欠なアイテムなのです。

ビジネスシーンでの名刺入れの選び方


出典:写真AC

おしゃれなものやシックなものなど様々な名刺入れがありますが、ビジネスシーンにふさわしい名刺入れは、一般的にシンプルなものが良いでしょう。

具体的なものをあげると、革素材のものやシンプルなデザインのものが仕事の場面では好まれます。色は黒や茶色、紺色などの落ち着いた色が良いです。

一方で、派手なものやステンレスのもの、ブランド色の強い名刺入れはビジネスシーンには向かないので避けるようにすると良いでしょう。

名刺入れを入れる場所


出典:写真AC

では、普段名刺入れを持ち歩く際にどこにしまっておけば良いのか男女別にご紹介します。

男性の場合は、出し入れがしやすいためジャケットの内ポケットに入れておくと良いでしょう。ただし、名刺を入れすぎてしまうと見た目にも悪いですし、スーツが型崩れしてしまうおそれがあるので、その場合は鞄(かばん)の中に入れて持ち歩きましょう。ジャケットを着ない場合も同様です。

また、お尻ポケットに入れる方もいるようですが名刺が折れてしまうおそれがあるのでこちらも避けたほうが良いです。

女性の場合は、ジャケットに内ポケットがないことが多かったりかさばったりするので鞄(かばん)の中に名刺入れを入れておくと良いでしょう。

名刺入れの使い方・ポケット


出典:写真AC

では、実際の名刺入れの使い方について見ていきましょう。是非、こちらを参考にして正しい名刺入れの使い方をチェックしてみてください。

おそらく、一般的な名刺入れには2つポケットがあります。そのポケットを使って名刺を振り分けると良いでしょう。自分の名刺は、一番多く入るメインのポケットに入れ、ほかのポケットには頂戴した名刺を入れるようにしましょう。

相手の名刺はそのまま名刺入れに入れたままではなく、名刺ホルダーや名刺リストなどに転記すると整理することができます。そして、次に使うときは名刺入れの中に自分の名刺のみ入っている状態にしておきましょう。

名刺入れのマナーその1<名刺交換時>


出典:写真AC

名刺を交換する際にも名刺入れを使うため、マナーがあります。このポイントを踏まえておけば相手に失礼のない名刺交換ができるので、相手方に与える印象も良いものとなるでしょう。

相手から名刺を頂戴したときには、名刺入れをお盆のようにして受け取ることがマナーとされています。このように受け取ることで、頂戴した名刺を丁寧に扱っている印象を与えます。

また、交換した後もすぐに名刺をしまうのではなく、名刺入れの上に名刺を乗せた状態で机の上に置きましょう。複数いる場合は、名刺入れを相手から見て左側に置き、座席順に名刺を並べると良いです。ただし、机がなかったり名刺交換だけで終わるものであればすぐにしまっても構いません。

名刺入れのマナーその2<名刺のしまい方>


出典:写真AC

上記に挙げた、名刺を置くスペースがなかったり、名刺交換だけで終わってしまう場合には名刺をしまいます。このときも相手方に失礼のないようなマナーがありますので、チェックしていきましょう。

名刺を相手から頂戴した際に、名刺を胸のところで持って一礼してから名刺入れに名刺をしまうようにすると良いです。名刺をポケットに入れたら、名刺入れはジャケットの内ポケットか鞄(かばん)の中が好ましいでしょう。

絶対にしまってはいけない場所が、ズボンのポケットです。横ポケットもお尻ポケットもマナー違反となるので気をつけましょう。

名刺入れのマナーその3<名刺の入れ方・枚数>


Photo by Tatsuo Yamashita

自分の名刺を名刺入れに入れておく際、20枚~30枚が適切な枚数とされています。女性の名刺入れの場合、小さめですので20枚が限度のものがありますがその際には少し名刺入れにゆとりを持たせて18枚程度にしておきましょう。

男性の場合も同じで、たくさん名刺を入れすぎると取り出しにくくなるので指が入るゆとりは残しておくと良いです。

自分の名刺を名刺入れに入れる際には、名刺の下部から入れるようにして名刺の上部が名刺入れの上にくるようにすると良いです。その状態で、名刺を取り出せば相手側に自分の名前が向いているので、左手を添えてそのまま渡すことができます。

上記に挙げた名刺入れの選び方で、一般的な革のものも良いですが、ちょっぴり粋な名刺入れを使いたい!という方におすすめしたい名刺入れを紹介します。

【北村織物】最高級織物「結城紬」の名刺入れ制作体験!

着物の高級織物生地として有名な「結城紬」で贅沢な名刺入れを作る体験です。結城紬は国の重要無形文化財に登録されており、和らかな色合いと結城紬の味がある名刺入れが作成できます。

また、「結城紬って高いんじゃ…?」と疑問に思う方もいるでしょう。しかし、こちらの体験は結城紬が直販となるため、比較的安価で体験することができます。

体験先:北村織物
住所:茨城県結城市結城3564
アクセス:JR水戸線「東結城駅」より徒歩5分
体験時間:10:00 ~ 15:00 (5.0時間)
体験費用:6,700円

最高級織物「結城紬」の名刺入れ制作体験!

【北村織物】

住所:茨城県結城市結城3564
アクセス:JR水戸線「東結城駅」より徒歩5分
URL:http://www.yuukitsumugi.com/

結城紬とは|本場結城紬との違い・お手入れ方法・作り方をチェック

日本最古の高級絹織物として有名な「結城紬」。実は、”本場結城紬”と”結城紬”では大きく異なることをご存知でしょうか?今回は、そのことも踏まえて結城紬についてご紹介します。

結城紬とは


出典:写真AC

結城紬(ゆうきつむぎ)は日本の織物の中で最も古い歴史を持つ高級絹織物です。鎌倉時代になって「結城紬」という名称が定着していきました。結城紬の原型とされる織物は当時、朝廷に献上されていた特産物として今現在も正倉院に収蔵されています。後に、「常陸紬」と呼ばれ、今現在の「結城紬」へと発展していきました。結城紬は日本を代表する最高級絹織物として、重要無形文化財にも指定されています。

結城紬は真綿から手で糸を紡ぐためにふわふわとした柔らかい肌触りが特徴です。結城紬は製造工程がすべて手作業・手紡ぎということもあって高級な織物なのです。

結城紬の歴史


出典:写真AC

上記にも挙げたとおり、結城紬は日本最古の高級織物です。結城紬は奈良時代に始まり、朝廷に特産物として結城紬を献上していました。室町時代には、茨城県結城地方の領主であった結城氏が織物の育成・発展に努め幕府や関東管領にも献上したことから「結城紬」と名づけられました。

江戸時代初期には、のちに大名となる伊奈忠次(いな ただつぐ)が各地の技術を用いて結城紬を改良し、より一層結城紬が世に知れ渡りました。その後も結城紬は発展と改良を続け、伝統的工芸品と製造工程において「重要無形文化財」に指定されました。

 

本場結城紬と結城紬の違い

結城紬と一言にいっても、ピンからキリまでつまり、ものによって値段の違いがあります。結城紬には、「本場結城紬」「ふつうの結城紬」とでまったく異なるのです。では、その2つの違いについてみていきましょう。

本場結城紬は、登録商標としている”結マークの証紙”がある結城紬でしか名乗ることができません。一方で、ふつうの結城紬は結マーク証紙のないものとなります。その代わりに赤い文字で「紬」と書いてある”紬マーク”と呼ばれる証紙があります。本場結城紬とそれ以外の結城紬を見分ける際には証紙に注目すると良いですね。

また、本場結城紬は多く生産できるふつうの結城紬と違って、製造工程のほとんどを手作業で行うために希少価値が高く、値段も張ります。本場結城紬の生地の質感としては、結城紬と比べて厚みがあり、しっかりとした風合いになっています。

本場結城紬とは


出典:写真AC

本場結城紬とは、登録商標としている”結マークの証紙”がある結城紬のことをいいます。蚕(かいこ)の繭(まゆ)を煮て柔らかくし「真綿」から糸を手で紡ぎだしています。

特に、本場結城紬の場合は縦糸・横糸の双方の糸を手で紡ぎ、一切機械を使いません。この製造法によって最高級の絹織物とされているのです。一つ一つ丁寧に手作業で作られた本場結城紬は、柔らかくふわふわとした肌触りで、古くより多くの人々を魅了してきました。

また、本場結城紬はすべて手紡ぎ糸で素材の良さを出しているので使えば使うほど、時間が経てば経つほど味のある美しい織物へと変化していきます。なぜ、このようなことが起こるのかというと、本場結城紬を製造する際の”加工”にあります。

本場結城紬では、小麦粉を糊(のり)に使用します。これを、湯通しや糊抜きを繰り返し行うことで結城紬本来の光沢や美しさを取り戻すのです。

結城紬の作り方を見てみよう

結城紬は真綿の糸紡ぎから始まるため、30ほどの工程を要します。なかでも、「糸紡ぎ」「絣括り(かすりくくり)」「機織り(はたおり)」の3つの工程は重要無形文化財にも指定されているほど繊細な作業です。本場結城紬は、この工程を行い、幅や長さ模様ずれなど16項目の厳しい審査に通ったもののみになります。

こちらでは、重要無形文化財に登録されている「糸紡ぎ」「絣括り(かすりくくり)」「機織り(はたおり)」の作業工程をご紹介します。

結城紬の作り方①<糸紡ぎ(いとつむぎ)>

糸紡ぎは、真綿を1本1本丁寧に糸にしていく作業です。約94gの真綿をすべて糸にするのに2週間近くの時間がかかります。

①「つくし」に真綿をかける

まず、「つくし」と呼ばれる棒状の道具に真綿を両手で横に広げるようにしてかけます。かけたら、真綿を三角状に開いてつくしを回転させて真綿を巻きつけます。

②糸を紡ぐ

左手の人差し指と親指を使って糸を引き出し、右手の指につばをつけながら親指と人差し指で糸にしていきます。出した糸は「おぼけ」とよばれる器に入れます。糸の太さは個人差がありますが、細くて良い糸は真綿からプイプイという音を出します。

結城紬の作り方②<絣括り(かすりくくり)>

絣括り(かすりくくり)は、墨付けした部分を木綿糸で括る作業です。木綿糸で括ることによって、染色の際に括った部分は染まらず、模様として残すことができます。

付けたい模様に合わせて数回木綿糸をまきつけ、特別な結び方で括ります。この際、きつく結ばないと綺麗な模様はできません。片方は短く、もう片方は長く糸を残します。1日に2000箇所絣括りの作業を行い、染色と絣括りを繰り返します。

結城紬の作り方③<機織り(はたおり)>

機織りでは日本最古の機織り機である「地機(じばた)」を使って織っていきます。足元にある紐を足で挟んで手前にひっぱることでかけ糸が持ち上がり下糸が上下する仕組みとなっています。

また、腰あてをあてている織手の腰によって経糸(たていと)の張力を調節しながら、杼(ひ)で横糸を打ち込み織っていきます。

再就職手当をもらうには?│受給方法・受給条件・計算方法をチェック

失業保険を受け取っている人が、給付日数を残して再就職先が見つかった場合には「再就職手当」というものをもらえることをご存知でしょうか?

今回は、再就職手当とはどのようなものなのか、もらえる条件・金額や受給方法、併用してもらえる手当などを紹介します。

再就職手当とは


出典:フォト蔵

再就職手当とは、失業手当を受け取っている求職者の早期就職を促すため、失業保険の給付日数を1/3以上を残した状態で、一定の条件を満たした場合に残りの失業手当の金額の一部をもらえる制度のことです。

再就職手当が支給される条件

再就職手当は、失業手当を受け取っている求職者の早期就職を促すための制度であるため、いくつかの条件が設けられています。一年以上の勤務見込みなど、条件に合えばアルバイトや派遣での再就職でも受け取ることができます

①失業保険の7日間の待機期間を満了して就職もしくは事業を開始したこと

②基本手当の残日数が1/3以上であること

③離職した前の事業所、資本・人事などの面で密接な関わり合いのない事業所に就職したこと

④給付制限がある方が、待機期間満了後の一か月以内はハローワークや職業紹介事業者の紹介によって就職したこと

⑤一年を超えての勤務が確実であること

⑥雇用保険の被保険者になっていること

⑦過去三年以内の就職について、再就職手当・常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと

⑧受給資格決定前から採用が内定していた事業主に雇用されていないこと

 

再就職手当の受給方法(再就職前)


出典:Pixabay

再就職が決まったら、勤務を開始する前日までにハローワークに届け出をする必要があります。

その際の持ち物として、雇用保険受給資格者証失業認定申告書採用証明書が必要となります。

その際、再就職手当の支給申請用紙が渡されるため、これから紹介するように、再就職後の受給方法のように、就職日の翌日から一か月以内に提出する必要があります。

再就職手当の受給方法(再就職後)

先述したとおり、再就職前には再就職手当の申請ができないため、再就職後一か月以内に受給申請をする必要があります。

その際は、雇用保険受給資格者証再就職手当支給申請書、そのほかにハローワークが求める書類があればその書類が必要となります。

なお、再就職手当支給申請書には就職先の証明が必要となります。

ハローワークは土日・祝日は営業していませんが、郵送でも提出可能なので、安心して就職できます。

再就職手当が支給される時期


出典:PublicDomainPictures.net

再就職手当を支給される時期としては、再就職手当支給申請書を提出してから1カ月半程度と言われています。

具体的には、支給申請書を提出してから約一か月後に「支給に関する調査」が行われます。実際に勤務しているか、条件を満たしているかなどの確認が行われ、この調査で問題ないことが分かれば「支給決定通知書」という書類が届きます。

それから約一週間で口座にお金が振り込まれます。調査の結果により支給に時間がかかる場合もあります。

続きを読む

脱サラ起業の成功率とは|おすすめの職種・注意点・タイミング

「脱サラをして起業したい!」と考えたことがある方は多いのではないでしょうか?

今回は、脱サラ起業の成功率や向いている仕事、リスクに対しても目を向けてみましょう。

脱サラ起業の成功率と手順

脱サラ起業の成功率とは


出典:Pixabay

早速ですが、脱サラの成功率はどのくらいあるのでしょうか。

実は、一般的に3~6%と言われています。

これは、企業や個人事業が10年後に存続している可能性が3~6%であるためです。中には個人事業で成功し、法人を立てたために個人事業を廃業するような場合、うまくいっていながらも諸般の事情で廃業した場合も含まれてはいますが、とても低い確率であることに変わりないでしょう。

脱サラ起業の手順・脱サラする前にやるべきこととは


出典:Pixabay

脱サラ起業の成功率は決して高くないことがわかりましたでしょうか?しかし、脱サラ前に十分な準備をすることで、成功率を高めることができるでしょう。

ここでは、脱サラ前に準備しておくと良いことを紹介します。

1、脱サラ後の生活資金を用意する

脱サラ後には、事業に必要なお金とは別に生活資金も必要になります。

「意外とお金がかかってしまった」ということにならないよう、十分な計画を立てておくことが重要です。

最低でも半年間、無収入でも問題ない生活費を用意しておくことが重要で、これがあるのとないのとでは起業の成功率も大きく変わってきます。毎月どれだけの生活費をかけているのか洗い出してみることも大事だといえるでしょう。

2、クレジットカードやローンの契約

脱サラ起業をすると、サラリーマンの頃のような毎月の安定的な収入がなくなるため、ローンなどの審査が厳しくなります。

必要なものは起業する前に、契約しておくとよいでしょう。

3、事業計画を作る

脱サラ起業をするのであれば、事業計画は重要です。

もちろん、常に計画通りに進むわけではありませんが、想定できるリスクに気づかずに失敗してしまうような場面を減らすことができます。

4、退職する時期を決める

起業をすると、時にサラリーマンとして働いていた会社が顧客となることもあります。

なるべく円満に退職できるよう、会社に迷惑のかかりにくい時期を選ぶとよいでしょう。

5、退職時に保険の手続きを行う

日本国民であれば加入義務のある、健康保険や年金などの社会保険は、しっかりと手続きを行いましょう。

健康保険には、国民健康保険と会社などで加入する社会保険があります。退職後二年間は、「任意継続」と呼ばれる形で社会保険に加入することができますが、会社負担分も全額支払うことになるので、どちらのほうが安く抑えられるか見極めましょう。

6、個人事業か法人か決める

脱サラ起業には二種類の開業方法があります。「個人事業主」と「法人」です。

個人事業主は、個人として事業をすることになり、収入ー経費が自分の所得となります。

一方、法人の場合は自分とは別に「会社」を立てることになります。売上や利益等にかかわらず、年に一度決めることのできる「役員報酬」を受け取ります。法人のほうが手続きが複雑ですが、利益が増えても税率は一定なので、メリットも大きいです。

7、開業手続きを行う

個人事業主として起業することを決めた場合は「開業届」、法人として起業することを決めた場合は「法人登記」を行います。

飲食店やリサイクルショップなどに取り組む場合には、許認可も必要となります。

靴磨きにおすすめの布(用途別)|サイズ・巻き方・磨く際のポイント

靴磨きをする際、どんな布を使って磨けばよいのか迷ったことはありませんか?実は、用途や場面によって布を使いわけることで傷やムラなく綺麗に磨くことができます。

そこで、今回は靴磨きをする際の布について、身の回りで代用できるものや磨く際のポイントなどをご紹介します。

靴磨きで布を使う場面


出典:写真AC

靴磨きで使う道具といえば、ブラシ・布・ワックスなどが挙げられるでしょう。靴磨きで布を使う場面は主に以下の3つです。

①革靴についた汚れや以前塗ったワックスを落とすとき【汚れ落とし】

②表面に残った余分のクリームを拭き取るとき【仕上げ】

③シューポリッシュ(鏡面磨き)で磨くとき【光沢出し】

これらの用途や場面によって使う布の特徴は変わってきます。以下で詳しく見ていきます。

あわせて読みたい→靴磨きの正しい方法・コツ|頻度・磨き方・ブラシの選び方をチェック

靴磨きに適した布の特徴とは


出典:写真AC

では、実際に靴磨きのそれぞれの場面に適した布にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

まず、①の革靴についた汚れや以前塗ったワックスを落とすとき【汚れ落とし】に向いている布の特徴は、吸水性があり織り目が粗い布です。

汚れを落とす際にリムーバーと呼ばれる液状の塗料を取り除くための剥離剤を使うため、液体がよく染み込む布が良いのです。また、リムーバーを染み込むだけでなくしっかり汚れを落とすために織り目が粗い布を使うことで簡単に汚れを絡め取ってくれます。

次に②の表面に残った余分のクリームを拭き取るとき【仕上げ】に向いている布の特徴は、織り目の細かい布です。②では、多少力を入れて磨いていくので、革に傷がつかないような柔らかい織り目の細かい布が良いのです。

最後に③のシューポリッシュ(鏡面磨き)で磨くとき【光沢出し】に向いている布の特徴は、吸水性のある織り目が細かい布です。シューポリッシュ(鏡面磨き)では、少量ではありますが水とワックスを使って磨いていきます。そのため、水を吸水できて、仕上がりが綺麗になるような布が良いのです。

靴磨きの布は家にあるもので代用しよう

靴磨きの場面に合わせて適した布の特徴を学びました。そこで、こちらでは実際にどんな布を使えばよいのかご紹介していきます。靴磨き専用の布を買おうとすると高くてなかなか手を出せない…なんて方も安心!家や身の回りにあるもので代用できる布を紹介します。是非、参考にしてみてください。

靴磨きの布代用品①使い古したTシャツ


出典:写真AC

まず初めにご紹介する布は使い古したTシャツです。使い古してヨレヨレになったTシャツが靴磨きの布にぴったりなのです。そのまま捨てる前に一度、靴磨きに使ってみてください。

では、なぜ”使い古した”ものなのでしょうか?それは、吸水性にあります。何度も着用して選択したTシャツは新品のものと比べると吸水性の良いものとなっています。また、Tシャツならば通気性もあるので織り目も粗く作られているのです。まさに、②の【汚れ落とし】に向いている布ですね。

また、使い古したTシャツは何度も着ることで生地の表面が毛羽立って新品のものよりも柔らかい生地となっていきます。ですので、【仕上げ】にも適した布なのです。

靴磨きの布代用品②コットン


出典:写真AC

布とは少し違いますが、女性が多く使う”コットン”もある用途で靴磨きの際に大活躍します。布を使う場合、クリームやワックス、リムーバーなどがすべて使い切れずに布に残ったままということがあります。

しかし、コットンは残すことなく使うことができるので、非常に便利です。ただし、使っていると綿が出てきてしまうので仕上げ磨きには向かないでしょう。①の【汚れ落とし】の際にコットンを使うと効果的です。

靴磨きの布代用品③綿100%の布

綿100%の布も靴磨きに向いています。綿100%の布は、織り目が粗く、優れた吸水性が特徴です。ですので、②の【仕上げ】や③の【光沢出し】には不向きですが、【汚れ落とし】にはぴったりの布です。

綿100%の布は布巾や洋服などによく見られます。案外、私たちの身の回りにあるので表示を確認してみて靴磨きに活用できるかどうかチェックしてみてください。

靴磨きの布代用品④フランネル生地


出典:写真AC

次にご紹介するフランネル生地は通称”ネル生地”と呼ばれる布です。こちらも通常は綿100%のものですが、織り目が細かく作られています。また、ふんわりした手触りも特徴です。ですので、②の【仕上げ】や③の【光沢出し】にぴったりな布といえます。

フランネル生地は手芸店などにも置いてあるので、そこで生地を買って使いやすいサイズにカットして靴磨きに使うと良いでしょう。

靴磨きの布代用品⑤ストッキング


出典:写真AC

さらには、女性用のストッキングまでも靴磨き用の布として使うことができます。ストッキングは織り目が細かくなっているので【仕上げ】にぴったりです。

また、ストッキングはナイロンであるため静電気が発生しやすく、それを利用してホコリや土など表面の汚れを吸着することができます。ただし、吸水性がないので【光沢出し】や【汚れ落とし】には向いておりません。

窯の作り方|種類・構造・窯で作れる製品などをチェック!

食器などの身近な製品を作る「窯」についてご存知でしょうか?近代的な仕組みのものだと2,000年、古いものだと1万年もの歴史があり、今でも多くの製品が作られている「窯」について紹介していきます。

窯とは

窯とは、器物や金属、ガラスなどを焼いたり溶かしたりするために高温を出すための装置のことです。高温で熱して商品を生成することが特徴で、1,500度前後の高温を出すために工夫を凝らされています。

窯の歴史


出典:ウィキメディアコモンズ

窯の歴史は古く、古墳時代だと言われています。それ以前も、縄文時代から野焼きが行われていて、土器などを焼いて生成することは実施されていたため、広義の窯は1万年以上の歴史があると言えます。

日本で初めての本格的な窯は古墳時代に朝鮮半島から伝わってきた窖窯(あながま)だと言われています。

窖窯(穴窯/あながま)、は地面を掘りこんで作った横穴式の窯のことで、丘などの斜面をトンネル状にくり抜き、焚き口と煙道(えんどう)と呼ばれる煙突のような役割のものからできています。

15世紀末、室町時代のころになると、大窯と呼ばれる窯で製品が作られるようになります。大窯の特徴は、燃焼室の入り口側に大小の「分煙柱」と呼ばれる柱を設置したのが特徴です。

分煙柱とは、炎の熱を窯の全体にいきわたらせるための柱のことで、従来のものより広い焼成室を作れるのが特徴です。

16世紀後半になると、朝鮮半島から登窯(のぼりがま)と呼ばれる窯が伝わりました。登窯は、焼成室を連なる部屋のように分けているのが特徴で、焚口に近い燃焼室の炎の熱を次の間(部屋)でも流用し、足りない分だけ薪を補充します。

これまでの単室の窯と比べ温度管理が容易なうえ、排熱を流用できるので効率的になりました。

明治時代になるとドイツで石炭窯が開発され、薪と比べ手間もかからずコストも低いことから急速に普及しました。焚口が複数あり、温度が均一になります。

窯で作れるものとは?


出典:Pixabay

窯をつかって作れるものには、どのようなものがあるのでしょうか?いくつか紹介していきます。

まず、窯といえば陶磁器を連想する方も多いのではないでしょうか?陶磁器とは、粘土を練り固めて形を作り、1000度以上の高温で焼いたもので、皿や茶器、コップなどの食器や壺などが主に作れます。

続いて、ピザなどの食品も焼くことができます。窯で焼くことで、遠赤外線が出るため、内部までしっかり熱を通すことができ、ふっくらした食感を出すことができます。

また、ガラス製品は、高温の窯でガラスを溶かして形を作っていきます。

窯の作り方


出典:Pixabay

ピザを焼ける小さな窯は、自分で作ることができます。実は、本場のイタリアやヨーロッパでは家にピザ窯があり、そこで日常的にピザやパンを焼きます。

今回は、ピザ窯の作り方を紹介します。

用意するもの

耐火レンガ 基本形 81個
耐火レンガ 半マス 9個
耐火レンガ 大判 5個

手順

1、窯を作る場所に基本形レンガを敷く
平らな、安定する場所に基本形レンガを18枚敷いていきます。

2、2~5段目のレンガを並べる
一段目の周りをコの字型に並ぶようにレンガを並べていきます。
このとき、半マスのレンガを使って互い違いになるように並べます。

3、6段目のレンガを並べる
大判レンガ2枚と基本形レンガを使って、台となる6段目のレンガを並べます。手前側に大判レンガを2枚ならべることで、奥に煙が通る通気口ができます。

4、7~9段目のレンガを並べる
2~4段目と同様にレンガを並べていきます。この際、8段目後方真ん中のレンガに半マスのレンガを使うことで、通気口を確保します。この通気口がないと、煙が調理物に乗り、いぶしたような味になってしまいます。

5、大判レンガを載せて完成

いかがでしょうか?セメントや接着剤も使わず簡単にできます。ぜひトライしてみてくださいね。

竹細工(たけざいく)を知る│竹細工の製品・おもちゃ・体験スポット

幼いころ、”竹とんぼ”や”やじろべえ”で遊んだり、作ったりした経験がある方は多いのではないでしょうか?独特の質感を持ち、日本人になじみ深い竹細工の製品の例や作り方、竹工芸を学ぶことができる学校や、東京近郊でできる体験教室まで紹介します。

竹細工とは


出典:ウィキメディアコモンズ

竹細工とは、竹や竹ひごを加工し、編みこんで細工物を作ることや、それらにより作られた工芸品・日用品やおもちゃのことを言います。

竹は割り目を入れると繊維に沿って縦にきれいに割れ、しなやかで折れにくいことから、編んだり加工したりしやすい植物です。

木でも葉でもない独特の性質が、竹細工ならではの質感を生み出します。

竹細工の歴史

平安時代初期、日本最古の文学と言われている「竹取物語」には、以下のような一文があります。

野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事に使いけり

つまり、平安以前には、軽くて丈夫な竹材が使われていたということになります。

また、縄文時代の遺跡から竹を使った製品が出土していることから、古くから日本人が竹を素材として活用していたということがわかります。

竹細工でつくった製品・おもちゃ①【竹箸】


出典:ウィキメディアコモンズ

竹箸は、軽く、持ちやすいのが特徴で、竹はしなやかで折れにくいのもポイントです。

無塗装でも滑りにくいので、食事がしやすいことはもちろん、塗装に使われる化学物質がないので、健康にも安心です。職人さんが丁寧に仕上げることで、ささくれもありません。

竹箸は無塗装のものが多く、多湿な環境ではカビが発生してしまう場合があります。長く使うためには、濡れたままにせずよく乾燥させるとよいでしょう。

竹細工でつくった製品・おもちゃ②【竹かご】


出典:ウィキメディアコモンズ

竹かごは、しなやかで折れにくい竹の特徴を十二分に生かした製品です。多くの木々が倒れるような台風でも、竹はしなやかに曲がり、折れずに堪えることができます。

竹かごは、重いものを入れてもしなやかにほどよく曲がり、耐久性に優れています。

竹細工でつくった製品・おもちゃ③【竹ざる】


出典:ウィキメディアコモンズ

竹細工は通気性や耐久性に優れることから、ざるとしても使われます。

出来立てのパンをお皿に盛ると水分でしなっとしてしまいますが、竹ざるに盛り付けることで、程よく蒸気が抜けるので、サクふわ食感を楽しむことができます。

夏には、そばやうどんを盛るとちょっと涼しげな雰囲気が出ますよね。

竹細工でつくった製品・おもちゃ④【花器】

竹独特の空洞を直接使った製品としては、花器が挙げられます。

竹は、ほかの植物にはあまり見られない内部の空洞が特徴となっています。

その空洞をそのまま活用し、花瓶としても使うことができます。

竹細工でつくった製品・おもちゃ⑤【竹とんぼ】


出典:ウィキメディアコモンズ

竹細工を使ったおもちゃとしては、竹とんぼが有名でしょう。

竹とんぼは、竹でできた棒に竹のプロペラを付けたおもちゃで、手の平で回して飛ばして遊びます。

作り方は簡単で、竹材に穴をあけ、竹軸を瞬間接着剤で留めます。あとはやすりで削りながら角度をつけ、厚さを調節していけば完成です。

竹細工でつくった製品・おもちゃ⑥【やじろべえ】

竹細工では、やじろべえなども作ることができます。先ほど紹介した竹とんぼはトンボの形をしているわけではありませんが、竹細工で文字通り「竹トンボ」のやじろべえをつくることもできます。