再就職手当をもらうには?│受給方法・受給条件・計算方法をチェック

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失業保険を受け取っている人が、給付日数を残して再就職先が見つかった場合には「再就職手当」というものをもらえることをご存知でしょうか?

今回は、再就職手当とはどのようなものなのか、もらえる条件・金額や受給方法、併用してもらえる手当などを紹介します。

再就職手当とは


出典:フォト蔵

再就職手当とは、失業手当を受け取っている求職者の早期就職を促すため、失業保険の給付日数を1/3以上を残した状態で、一定の条件を満たした場合に残りの失業手当の金額の一部をもらえる制度のことです。

再就職手当が支給される条件

再就職手当は、失業手当を受け取っている求職者の早期就職を促すための制度であるため、いくつかの条件が設けられています。一年以上の勤務見込みなど、条件に合えばアルバイトや派遣での再就職でも受け取ることができます

①失業保険の7日間の待機期間を満了して就職もしくは事業を開始したこと

②基本手当の残日数が1/3以上であること

③離職した前の事業所、資本・人事などの面で密接な関わり合いのない事業所に就職したこと

④給付制限がある方が、待機期間満了後の一か月以内はハローワークや職業紹介事業者の紹介によって就職したこと

⑤一年を超えての勤務が確実であること

⑥雇用保険の被保険者になっていること

⑦過去三年以内の就職について、再就職手当・常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと

⑧受給資格決定前から採用が内定していた事業主に雇用されていないこと

 

再就職手当の受給方法(再就職前)


出典:Pixabay

再就職が決まったら、勤務を開始する前日までにハローワークに届け出をする必要があります。

その際の持ち物として、雇用保険受給資格者証失業認定申告書採用証明書が必要となります。

その際、再就職手当の支給申請用紙が渡されるため、これから紹介するように、再就職後の受給方法のように、就職日の翌日から一か月以内に提出する必要があります。

再就職手当の受給方法(再就職後)

先述したとおり、再就職前には再就職手当の申請ができないため、再就職後一か月以内に受給申請をする必要があります。

その際は、雇用保険受給資格者証再就職手当支給申請書、そのほかにハローワークが求める書類があればその書類が必要となります。

なお、再就職手当支給申請書には就職先の証明が必要となります。

ハローワークは土日・祝日は営業していませんが、郵送でも提出可能なので、安心して就職できます。

再就職手当が支給される時期


出典:PublicDomainPictures.net

再就職手当を支給される時期としては、再就職手当支給申請書を提出してから1カ月半程度と言われています。

具体的には、支給申請書を提出してから約一か月後に「支給に関する調査」が行われます。実際に勤務しているか、条件を満たしているかなどの確認が行われ、この調査で問題ないことが分かれば「支給決定通知書」という書類が届きます。

それから約一週間で口座にお金が振り込まれます。調査の結果により支給に時間がかかる場合もあります。

再就職手当の金額・計算方法

再就職手当は、失業手当の一部をもらえる制度のため、再就職手当の金額を計算するためには失業手当の金額も計算する必要があります。

失業手当は、日額で計算することとなり、退職前の6か月に受け取った賃金を180で割った一日当たりの賃金(日額)におよそ50~80%の給付率をかけて求めます。

失業手当の金額の上限は以下のようになります。

30歳未満:6,370円

30歳以上45歳未満:7,075円

45歳以上60歳未満:7,775円

60歳以上65歳未満:6,687円

上記の額は日額なので、30歳未満であれば月191,100円が上限となることがわかります。

失業手当の受給日数は90日から360日の間で退職理由や年齢により変動します。

そして、再就職手当は失業手当の失業手当の基本手当日額と受給残日数に60~70%を掛けた額を一括で受け取ることができます。

再就職手当の給付率は、受給残日数が1/3以上の場合60%、2/3以上の場合70%となります。

計算式は以下の通りです。

給付金額=失業手当の基本手当日額×給付日数×残日数

実際に計算してみるとこのようになります。(日額6,370円、給付日数・残日数90日として計算)

6,370×90×70%=401,310

上記の計算金額は、30歳未満の失業手当上限である6,370円で計算しており、月給42万円程度が目安となります。

就業手当と再就職手当の違い

再就職手当と似た手当として、「就業手当」と呼ばれるものがあります。

就業手当とは、再就職とは言えないものの、アルバイトや短期契約の派遣社員などで働いている、という場合に働きながら手当を受けることができる制度です。

再就職手当は一年以上の雇用が見込まれるなどの厳格な対象条件がある一方、就業手当はあくまで失業中の就業に対して手当を支給する制度なので、失業手当の支給日数を使って手当を受給する形になります。

失業手当だけでは生活費が賄えないなど、就職する前に一時的に働きたい場合に活用できます。

再就職手当を受けた人のみ支給できる?就業促進定着手当とは


出典:Pixabay

就業促進定着手当とは、失業後に再就職手当の受給した人を対象に、前職より給料が低くなってしまった場合にその分を補ってもらえる制度のことです。

失業手当の残日数により上限額が異なりますが、失業手当の支給残日数の40%を上限に、低下した賃金差額の6か月分を受け取ることができます。

たとえば、月給30万円だった人が月給27万円の職場に就職した場合、最大約18万円の手当を受け取ることができます。

ただし、就業促進定着手当には上限額が定められているため、だれでも差額の6か月分をもらえるわけではないという点に注意が必要です。

上限金額の計算式は以下の通りです。

上限金額=失業手当の日額×支給残日数×40%(再就職手当の給付率が70%の場合は30%)

実際に計算してみましょう。

条件
・前職の給与 月30万円
(失業手当日額6,750円)
・給付日数・給付残日数 90日
・再就職手当の給付率 70%

上限金額=6,750×90×30%

上限金額=182,250円

上記の条件の場合、10%程度の給与の低下であれば、ほぼ満額もらえることがわかります。

多様な制度が再就職を後押し


出典:Pixabay

再就職手当のほかにも、就業手当、就業促進定着手当と様々な手当を紹介しました。失業後、再就職後と、手厚い支援があることが分かったかと思います。

生活にかかわる給付金ですから、申請漏れで貰えたはずのものが貰えなかったといった事態にならないようにしたいですね。

いろいろな職場を見てみよう!

今回は、失業した時の再就職手当について見てきました。失業期間は、自分の人生を見つめなおすチャンスでもあります。

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