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竹の種類を紹介|竹細工に用いられるものから花を咲かすものまで

日本にも自生する竹は、アジアを起点にいまや世界に知られる植物になりました。

そんな竹の硬質さを日本人は昔から利用し、さまざまな竹細工を作り、生活の知恵にしてきました。日本文化と仲良し、そんな竹の種類と魅力を紹介します。

竹は日本人の生活備品にかかせない植物であった?


出典:写真AC

竹の種類の前に、竹とはどういうものなのかご紹介します。

現在竹は世界的に生息しますが、もともとはアジア原産の植物であり、兵器などにも利用されてきたものになります竹という素材は極めて強固であり、そのうえ柔軟性も兼ね備えており多くの加工品に活用されています

中は空洞ですがとにかく外皮ともいえる部分の密度が高く強靭な硬度を誇りますしかし工夫次第では柔軟性を保ったまま加工することもでき竹カゴや梯子などにも使われています住宅の設備として活用されていたこともありました

竹の植物としての最大の特徴は、やはりその成長速度でしょう特に竹林など密集して生えている場合、光を強く求めてどんどん上に高くなってきます地下茎によって繁殖していき家が近くにありますとそこに影響を及ぼすほどに範囲を広げていきます強く根を張りすぎて、家の土台を盛り上げてしまうこともあるのです

加工できる竹の種類は少ない?竹の種類を紹介


出典:Pixabay

実は竹には多くの種類があります世界で見れば1300種類はありますし日本だけでも600種を越えるのです

しかし種類はともかく実用性がしっかりとある竹は多くありません。加工して工芸品などにできるような竹はそうそうないのです

例えば真竹というのがあります日本の竹の中で最も竹材料として優れているものになります或いは孟宗竹というのもありますこれもかなり有名な竹の種類といえますかなり厚みがあり日本の竹の中では最も大きく育つものになります。これらの竹は工芸品などの材料に利用することができます。

有名な竹の種類とは

虎斑竹(トラフダケ)

虎斑竹(トラフダケ)は高さ10~15m、直径は3~10cm程度になる竹です。この虎斑竹は、高知県の安和の竹林(ちくりん)にのみ育ちます。竹に熱を加えると、虎模様がでる様子から虎斑竹とついています。

虎模様がでる理由は、竹が生えている土の中に細菌がいて、その細菌が影響しているとも言われている。しかし、安和の竹林でした育たないのかは未だ解明されていません。

淡竹(ハチク)

淡竹(ハチク)は、虎斑竹と同じように高さ10~15m、直径は3~10cm程度になる竹です。竹全体が粉を吹いているように白くなっていることから淡竹と呼ばれていると考えられている。

寒さに耐性があり、細く割れるところから抹茶を立てる際に使う茶筅(ちゃせん)や、提灯(ちょうちん)の骨に利用さています。

真竹・苦竹(まだけ)

真竹・苦竹(マダケ)は、高さが10~20m、直径5~15cm程度になる竹です。節と節の間が長い竹の種類です。非常にしなりがあり、竹製品や竹細工、竹を利用した工芸品の材料として利用されています。

孟宗竹(モウソウチク)

孟宗竹(モウソウチク)は、中国の産地による竹で、孟宗にちなんでつけられました。原産は中国であるが、日本全国に生えているため、竹細工や竹しゃもじとして利用されていたりする。

亀甲竹(きっこうちく)

亀甲竹(キッコウチク)は孟宗竹が変異してできた竹です。地面から2~3mのところが亀の甲羅のようになっているので、亀甲竹と名前がつきました。

布袋竹(ホテイチク)

布袋竹(ホテイチク)は、高さが3~5m、直径3~4cm程度になる竹です。真竹の節と節の間が、布袋様(ほていさま)のように膨らんだように見える竹です。

黒竹(くろたけ)

黒竹(クロタケ)は、高さが3~5m、直径2~3cm程度の小型の竹です。渋い黒色のまま竹林に生えており、黒竹と呼ばれるのは、その所以からです。紫竹とも呼ばれ、竹細工に利用され主に観賞用で好まれています。

篶竹(スズタケ)

篶竹(スズタケ)は、高さが2m、直径1cm程度笹の仲間です。寒冷地に多くみられ、標高の高い山に生えている竹です。長く使用することで、艶(つや)がでて、魅力が増します。

煤竹(すすたけ)

煤竹(ススタケ)とは、自然に生える竹ではありません。藁葺き屋根(わらふきやね)の家で作れる竹です。どのように作られるかというと、藁葺き屋根の天井裏で長い間、煙に燻され(いぶされ)続けてうまれる竹です。ありとあらゆる竹の種類の中で、一番高価な竹です。1本数十万はくだらない竹で、流通量は少ないです。

蓬莱竹(ホウライチク)

蓬莱竹(ホウライチク)は、竹では珍しく、根を広げない竹です。株立ちと呼ばれる種類の植物で、川岸の護岸目的で多く利用されてきました。竹では通常、春に筍(たけのこ)が生えるが、夏に生えるのが特徴です。

花を咲かせる竹の種類とは?

竹といえば青く伸びた節そして末端に茂る笹が容易に想像できますが、竹も花を咲かせることがあります。ただし一度花が咲いてから次に咲く準備ができるまでのスパンは非常に長く孟宗竹では60年程度真竹では120年程度とされています

種類によって花を咲かせるためのスパンは違うのですが、竹の花自体が非常に珍しいことは確かであり古くは凶事の前触れとされていました

一斉に開花して一斉に枯れることから、開花病や十年枯病と呼ばれることもありま。実際にはただ花が咲いて枯れるだけで、特に病気ではありません。

竹は日本家屋に用いられていた?


出典:写真AC

日本文化にも竹の存在は欠かせません。竹から作られる日用品そうですし茶道具などにも用いられることもありました

かぐや姫の元ネタとしても有名な日本最古の物語である竹取物語では野山にまじりて竹を取りつつよろづの事に使いけりという文が出てきます竹を取って様々なことに使っていたというくらい、日本人は古くから竹とともに生活してきたのです

日本家屋でまだ土塀を使っていたときには中に竹を入れることによって強度を高める工夫もされていました茶道のような日本文化の粋ともいえる部分にも使って日用品としても使えるほど、種類に富んでおり、日本の文化を支えていた存在といえるのです。

日本の伝統を知ろう|伝統工芸品の危機・後継者不足の原因とは

日本は、全国各地に伝統文化が息づいていますが、現代の仕事に押され伝統産業は衰退しつつあります。

日本における伝統文化の歴史がどのように築かれてきたか、またこれからどうなっていくのか、「衣食住」という3つの観点から見ていきたいと思います。

日本の伝統【衣】

着物の歴史と魅力


出典:写真AC

日本の伝統といえば何を想像するでしょうか?

代表的なイメージの一つになるのが、「衣食住」のうち「衣」にあたる着物です。着物の歴史は古く、平安時代にはその原型が出来上がっていたといわれています。

着物の特徴的なところは、反物といわれる一枚の布でできていることです。洋服は布を切って縫い合わせて作りますが、着物は一枚の布を縫い合わせて作ります。そのため、縫い目を解けばまた一枚の布に戻すことが可能で、成長に合わせて縫い直せば何代でも着続けることができるのです。

地方ごとに特色のある着物が生まれているだけでなく、宮廷文化の影響を受けた華やかな着物など、種類の豊富さも魅力になっています。

格式が高いものだけでなく普段使いできる着物も人気です。古い着物をリメイクするなど、新しい使い方を探る若者も多いのです。

日本の伝統【食】

和菓子の歴史と魅力


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日本の伝統の一つになっているのが、和菓子です。「衣食住」のうち「食」にあたりますね。和菓子の原型は西暦600年ごろの遣隋使派遣にまで遡るといわれています。

それまでのお菓子は果物などが中心でしたが、中国大陸との交流がきっかけで日持ちがする、より積極的に加工したお菓子が誕生するようになったのです。

鎌倉時代のお茶の伝来や、室町時代のカステラやコンペイ糖の伝来など、時代に合わせて変化し、地域ごとの独自の進化を遂げました。

大きく分けると干菓子と生菓子に分けることができますが、地域の素材を生かしたお菓子や、お祝いごとに欠かせないものが多いのが和菓子の特徴です。バターなどの脂分を使わないことから、ヘルシーなお菓子としても注目されています。

寒天や飴、餡などを使って見た目にこだわった和菓子作りに挑む人も多くなっています。

日本の伝統【住】

宮大工の技術の歴史と魅力


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伝統的な日本家屋は少なくなっていますが、神社やお寺に代表される宮大工の技術は日本の「住」の伝統を色濃く伝えています。

宮大工の歴史は飛鳥時代に朝鮮から来た僧侶が建築方法を伝えたことから始まっていて、日本の風土に合わせて独自の進化を遂げました。

地震が多いことから釘を使わず、木を傷つけないことで耐震性を高めるなど、他国に見られない技術も存在します。日本の伝統的な神社仏閣が様々な地震などを経て残っているのは、日本の宮大工の技術力の証でもあるのです。

伝統的な建築物に使われる木は湿気を吸って膨らんだり、年月の変化で縮んだりするため、数式ではなく経験と勘が重要になることがあるのもポイントになります。

彫金師になるには?気になる年収や勤務体系、人による向き不向き

彫金師とは、金属加工の中でも装飾に特化して従事する職人を指す言葉です。最近は仕事の幅が広がり、アクセサリーからインテリアまでさまざまな装飾金属を作るようになっています。そんな彫金師の職業事情を解説します。

彫金師とは


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彫金師とは、ジュエリーやアクセサリーを作る職人のことです。広義の彫金師は、建物や家具などにつける装飾品の制作も行います。

彫金師の仕事


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彫金師の仕事は、鏨(たがね)という道具を使って、金属を削って、ジュエリーやアクセサリー、その他の装飾品を仕上げます。作品を作る大まかな流れは、糸鋸(いとのこ)、木槌(きづち)、金槌、プライヤーなどを使って「バーナーで素材を溶かして(ロウ付け)」「ヤスリがけして」「研磨する」となっています。

この他にも、「透かし」「彫り」「打ち出し」「象眼」「石留め」など、非常に多くの細かい工程を含んでいます。

彫金師の年収/勤務体系/福利厚生


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彫金師に弟子入りする場合は、アルバイトで見習いからスタートするのが一般的です。その場合は時給制で、1000円から1500円ぐらいが相場となっています。見習い期間は稼げるわけではないので、月収は10万円程度です。もちろん、独り立ちできればこの限りではありません。

ただしこれは、「伝統文化の彫金師」を目指す場合です。近年では、メーカーに正社員として就職する彫金師も増えています。その場合は、月給制となっていて、月収20万円~がスタートのようです。腕前により昇給も可能なので、50万円くらいになる彫金師もいます。

メーカーに就職した場合の就業スタイルについてですが、基本は1日8時間労働で、土日祝日が休みです。この辺りは、一般の企業の社員と変わらないでしょう。しかし、芸術を極める仕事である以上、アイデアが出てこなかったり、何度もやり直ししたりという概要は付きものなため、休日出勤を余儀なくされることも多いです。

彫金師のメリット・デメリット


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彫金師になるメリットとしてまず挙げられるのは、「好きな作業に没頭できる」ことです。彫金師は「なんとなくその仕事に行き着いてしまった」人ではなく、「その仕事に就きたくて就いている」人ばかりです。好きな仕事に没頭できるのは、幸せな毎日だと言えるでしょう。

また、「独立して稼げる」というメリットもあります。腕が立つ彫金師なら、フリーランス(アーティスト)になって稼ぐことも可能です。「彫金教室で独立できる」のもメリットの一つで、会社のしがらみや人間関係に束縛されない稼ぎ方が目指せます。

逆にデメリットとして言えるのは、「一人前になるまで時間がかかる」ということ。短く見積もっても10年と言われていますから、アーティストになったり、教室を開いたりするのは一筋縄ではいきません。

また、「給料が安い」のもデメリットです。見習いからスタートした場合は、アルバイトの月給になってしまいますし、メーカーに就職したとしても、決して高い給料ではありません。昇給は見込めるものの、一気に大幅にアップすることはないでしょう。

そして、「休みが少ない」のもデメリットの一つ。土日祝日の休みや1日8時間という規則はあるものの、休日出勤も当たり前な業界なので、いつも週末が休みになるとは言い切れません。

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工場の仕事を紹介|メリット・デメリット・年収・福利厚生・適性

世の中にあふれるあらゆるモノの背景には、それを生産する仕事をする人がいます。生産ラインを持つ工場での仕事は、自分が作ったものが世の中に届くという喜びはあるものの、なかなかに大変な仕事もつきものです。

工場での仕事にはどんな種類があるのか、給与や福利厚生はどうなっているか、工場の仕事の気になるあれこれをご紹介します。

工場の仕事内容は?


出典:写真AC

一言で工場の仕事といっても、様々な種類があります。それぞれに役割が異なり、求められることも大きく変わってきます。仕事に着くまでのルートが異なることも多いため、工場にどんな仕事があるのか、どういった働き方があるかを把握しておく必要があります。

役割別の仕事内容は以下の通りです。

【ライン作業】 工場で実際にものを作ったり、組み立てたりする仕事です。流れてくる部品を組み立て、次の人に渡す、あるいは箱詰めするといった作業も含まれます。

作業が問題なく繋がることで商品完成までの線ができること、商品が流れるラインに沿って人を配置することが多いことからライン作業と呼ばれます。

技術や知識が不要なものも存在し、パートやアルバイト、派遣で人材をまかなうケースが多いのも特徴です。

【保全作業】 ラインを正常に動かすための機器の点検や整備を行う仕事です。より大きな仕事としては、工場などの建物自体の保全も含まれます。電気設備の保全などには資格が求められるケースが多くなります。
【管理作業】 ラインで流れる部品や人員を管理する作業です。正社員が勤めることが多く、管理がうまくいかなければ部品などが流れず、工場がうまく機能しないことになります。
【事務作業】 部品や原材料などの検品、検収、注文といった作業を行います。書類やパソコンを扱う仕事であり、数字が誤っていないかチェックしたり、手続きに不備がないかチェックを行ったりするケースもあります。
【物流】 原材料や部品を運び、製品を発送するのが物流です。納品物のチェックなどが含まれるケースもあり、工場によってどこからどこまでを負担するかが大きく変わります。アウトソーシングを行い、外部業者に任せるケースが多いのも特徴です。

工場で仕事をするデメリットとは?


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<同じ仕事の繰り返しになりがち>

工場の仕事は同じ仕事の繰り返しになりがちで、適性がない人はすぐに飽きてしまうケースが多くなります。

特にライン作業は単調な作業の繰り返しになることが多く、辞める原因になりやすいです。人が抜ければ管理側や事務にも負担がかかることになり、工場の機能維持が難しくなります。

<向上心を保つことが難しい>

工場の仕事は繰り返しの作業になりやすく、向上心を持つことが難しいのが特徴です。製品設計は設計専門の部署などが担当することが珍しくなく、工場から新製品が生まれることは珍しいのです。

物事が良くなっていると感じづらいことから、モチベーションや品質の低下に繋がりやすく、全体の品質を保つことに労力が必要になります。

<職場が郊外になることが多い>

工場は土地が安いところに作られるケースが多く、通勤に時間がかかりがちです。地域によっては通勤に車が必須になるため、負担が大きくなる場合があります。 

工場で仕事をするメリットは?


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<品質を保つ努力が身近にある>

工場の仕事では品質を落とさないための工夫や努力を積み重ねているケースが多く、効率化のためのアイディア募集を積極的に行う企業が多いのも特徴です。他人のアイディアからヒントを貰えるケースもあります。

<実際の現場を間近に見ることができる>

工場は日常生活に必要なありとあらゆるものを生産する現場の一つになっています。

実際にどのようにものが作られているかを間近に見ることができるのは大きな強みで、学生の見学が多い理由にもなっています。自分が実際にものを作る場合や流通させる場合にも、最前線を知っているからこそ思いつくアイディアも多いのです。

<連携の大切さが良くわかる>

工場は様々なものや書類、お金が流れなければ正常に動くことはできません。

人が揃っていても電気や部品、材料などが足りなければ稼動はさせられないのです。同じラインであっても失敗をカバーするための工夫や、失敗を未然に防ぐための連携の大切さが良くわかるのが工場の仕事なのです。

【夏を快適にするアイテム】簾と葦簀の違いや使い方について解説!

子供のころ遊びに行ったおばあちゃんの家にあった、熱い縁側の日差しを防いでくれる簾(すだれ)の涼。

ガレージにかかる葦簀(よしず)の落とす夏の影。

どちらも機能性抜群なのに、どこか懐かしい雰囲気を感じさせます。風情があり、夏を快適に過ごすための便利アイテムでもある簾と葦簀。この記事では、簾と葦簀の違いやそれぞれの使い方を解説します。

簾と葦簀の違いとは


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簾(すだれ)と葦簀(よしず)の違いは、素材とサイズ、そして使い方です。

簾(すだれ)は、細い竹を編みこんで作られています。サイズは大小色々ですが、窓を1~2枚覆うのが目的になっています。

平安時代の貴族の屋敷では、室内の目隠しに簾を装飾した「御簾(みす)」を使っていました。現代でも日よけや虫よけの他に、和テイストの装飾品として活用されています。

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葦簀(よしず)は、植物の葦(あし)で作られています。葦という言葉の響きは、「悪し(あし)」と同じで、縁起が良くありません。そこから「良し(よし)」に通じる「よしず」という名称が作られました。

葦簀は玄関先など広い場所に使う大型サイズで、ベランダ全体を覆うこともできます。サイズは全てが180cm幅で、高さだけが違います。高さは30cm単位で、180cm、270cmなど、細かく区分されています。

また、簾が軒などに吊るして使うのに対して、葦簀は立てかけて使用します。簾が綿の糸などで編まれているのに対し、葦簀は棕櫚(しゅろ)の糸で編まれているというのも細かな相違点の一つですね。

高級品の簾、「御簾」とは?

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さて上の項目で少しだけ紹介した御簾(みす)ですが、実は現代でも神社などで使われているんです。御簾という名前の他にも、「玉すだれ」、「茅(かや)簾」、「菰(こも)簾」、「葦簾」など材料によっていろいろな呼び名があります。

通常、簾にはフチがついていません。それに対して、御簾は綾(あや)や緞子(どんす)などによるフチがついており、ふつう緑か萌黄地に黒く木瓜(もっこう)の紋を染め付けています。これに簾部分を巻き上げるための鉤(く)という金具と、鉤丸(こまる)という房を下げます。房の色は赤や黒、黄の場合が多いそうです。また、御簾の上には帽額という覆いをかけます。

古代日本においては、寝室のひさしの内側に掛け、日よけというよりも境界(壁)として使っていました。また、風などを遮り、外から見られるためにも用いられていました。

簾の使い方を解説

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簾は日よけ・虫よけ・目隠しを目的に、軒先や窓枠など、室内外のどこかに吊るして使います。万葉集にも見られるほど、歴史の長い生活用品です。清少納言の「香炉峰(こうろほう)の雪は簾をかかげて見る」は、御簾をかかげて庭の雪を眺める風情を表現しています。

簾を家で使いたい場合は、カーテンレールに吊るすのがもっとも簡単です。レールからカーテンを全て取り外し、そこに簾を吊るします。夏が過ぎたら簾をカーテンに変えればいいだけなので、特に手間もかからないのがいいところですね。

簾を吊るしたい場所にレールなどがない場合は、粘着フックなど簡単な道具をつけるだけで設置できます。簾用の巻き上げ機をつけると、使っていない時に巻き上げ収納ができるため、さらに便利です。

簾を使うメリットは?

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簾のメリットは、葦簀に比べて小型なので、好みの場所に移動しやすいことです。窓やベランダなど、狭い場所を日よけするのに向いています。簾を吊るせるところがあれば、室内の目隠しや仕切りに使うこともできます。簾は軽いため、吊るす道具を選ばないのもメリットです。

簾を使うと、窓を開けたまま日光を遮って風を取り込むことができるので、非常にエコで快適な過ごし方ができるようになります。日よけと虫よけ、風通し、目隠しなどを一手に引き受けてくれるのが頼もしいところですね。

観光地の陶芸教室4選|金沢・京都・奈良・鎌倉で体験するコト消費

旅行の計画を立てる際、「陶芸教室」プランを組み込んでみるのはどうでしょう。

屋内で体験できる陶芸教室は、天候に左右されず予定を消化でき、各地に息づく日本の伝統文化を感じることができます。今回は、旅行先で体験できる陶芸教室を紹介します。

陶芸教室がある旅行先①

金沢の街の魅力

加賀百万石の町として古くから栄えてきた金沢には、戦災や震災に遭うことなく保存された豊富な歴史に基づく観光スポットがあります。武家屋敷や風情あるお茶やさんが建ち並ぶひがし茶屋街、日本三大庭園にも数えられる兼六園があるのも金沢です。

食文化も奥深く、最近では和生菓子の消費金額が国内トップの都市であることが話題にもなりました。

また、金沢は伝統芸能の街でもあります。独自の能楽として完成した加賀宝生や日本舞踊、唄の入らない独特な演奏形態をもつ素囃子等の伝統文化などがありますが、お土産としても有名なものはなんと言っても九谷焼ではないでしょうか。

金沢の陶芸教室・野村右園堂


出典:写真AC

九谷焼とは、石川県久谷地方で作られている磁器の一つで、赤・黄色・緑・紺青・紫の五色の絵の具を熱く盛り上げる「五彩」とよばれる彩法、「呉須」という黒色の線が特徴です。現在は「ジャパンクタニ」と呼ばれ世界的に知られています。 この「九谷焼」を体験できる陶芸教室があるんです。

「野村右園堂」という陶芸教室では、九谷焼の体験ができます。お皿やマグカップに「九谷五彩」の絵の具で色づけします。所要時間は30分から1時間程度(乾燥後、10日前後で発送)、体験費用は1000円〜です。九谷焼作家の丁寧な指導を受けられるのも魅力です。

【アクセス】JR金沢駅から北陸鉄道バス兼六園下経由路線で15分、兼六園下下車徒歩5分

【住所】石川県金沢市兼六町2番3号

【電話】076-231-5234

【営業時間】9-18時

【定休日】木曜日

陶芸教室がある旅行先②

京都

「京都では前(さき)の大戦というと、第二次世界大戦ではなく応仁の乱を指す」という言葉をご存じでしょうか。これは、京都の人のスケールの大きさを表したジョークですが、1000年もの間を首都として機能し続けた歴史をもつ京都がいかに歴史に富んでおり、京都に住む人も古くからの伝統や歴史を大事にしているかが表れています。

世界遺産にも登録されている数々の神社仏閣を始め、綺麗な街並み、山に囲まれた美しい自然、舞妓さんなどの豊かな芸能文化、等々数々の見所がある街・京都。清水焼は、そんな中で最も身近に京都を感じられるものの一つです。 

京都の陶芸教室・豊仙窯


出典:写真AC

清水焼は、京都を代表する伝統工芸の一つです。清水焼は京都市山科区、東山区の清水焼団地・宇治市近辺で生産される物を「清水焼」と呼んでいます。 そんな清水焼を体験できる陶芸教室が「豊仙窯」です。

電動ろくろと手ひねりの2種類の陶芸体験に挑戦できます。いずれも1時間、電動ろくろが4,000円、手ひねり体験が2,500円です。どちらも作務衣を貸してもらえるので、お出掛け服で来ても汚れません。

この陶芸教室の特徴は、オンライン予約ができる点です。週末連休は混むことが予想されるので、早めに予約を入れたいですね。 三十三間堂や京都国立博物館にも近いので、観光のついでに立ち寄れるのも魅力です。

【アクセス】 京阪七条駅から東へ徒歩3分

【住所】京都市東山区大黒町通七条塗師屋町579-1

【電話】075-531-8362

【営業時間】9-21時

【定休日】毎月第3日曜日

【土から作る焼き物】千葉県で『備前焼』を学べる本格的陶芸体験に行ってきました!

番頭の仕事を紹介|気になる勤務体系や将来性は?

「番頭さん」に会ったことありますか?銭湯などに行くといつも受付である番台から、気持ちのいいサービスを提供してくれます。

そんな番頭になるにはどうしたらいいか、気になる番頭の職業事情を解説します。

番頭とは


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番頭とは風呂屋で番台に座っている人のことです。要するに店員さんの一人です。風呂屋の番頭といえば座っているだけ、やるのは会計くらいと見えるかもしれませんが、意外とそうでもありません。

昔は本当に座っているだけのこともあり、風呂屋の番頭といえば次男、三男のことを指すこともあったくらい「とりあえずいれば良し」という存在でしたが、現在の番頭は会計から風呂の管理、仕入れ、掃除などやることがたくさんあります。

しかし、銭湯に携わることができることに魅力を感じる人ならば、十分に楽しみながら仕事をすることができるでしょう。

番頭の仕事

番頭は、銭湯全般の管理をすることになります。タオル洗濯などの雑用もやることになりますし、当然、風呂掃除もすることになります。デッキぶらし掛けには体力も必要になりますし、湯もみなんてこともしたりします。

本当にやる事が尽きないのです。

また対人サービスだけでなく、店舗経営に携わることもあるので、決して責任の軽い楽な仕事ではありません。人の管理やシフトの管理、お金の管理をすることもあり、まさに銭湯の総合管理者としての側面が求められる仕事内容になっています。

番頭の年収/勤務体系/福利厚生

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番頭の年収は勤める銭湯がどのくらいの規模の銭湯であるのかによって異なります。勤務体系も様々ですが、銭湯によっては深夜遅くまでやっていることもあるので、深夜勤務に回ることもあるかもしれません。

店が閉まった後にも片付けなどが必要になりますから、拘束時間が長くなることもあるでしょう。収入は平均でも400万円いくかいかないか、と言う程度です。福利厚生も正規雇用であれば厚生年金から健康保険などにも加入することができますが、普通のサラリーマンと変わらないと考えたほうがいいでしょう。

番頭のメリット・デメリット

番頭のメリットとして第一に店の経営という側面に触れることができるということです。人手不足の深刻な昨今は、経営センスのある人が重宝されるので、現場をよく見て動き力を発揮していけば経営にも携われる可能性があります。

二つ目に、銭湯という日本の文化の一端を担うことができる点です。海外にも温泉や銭湯のようなものはありますが、日本独自の雰囲気を持つ銭湯を好む外国人のお客様が訪れることもあります。

日本の文化を後押しする一人として、銭湯の顔として誇りを持って働けるでしょう。

デメリットは、体力仕事の割には高給とは言いがたい点です。また、需要が下がっていることも懸念すべき事項でしょう。

 

次のページはさらに番頭の仕事を深掘りしていきます。

【伝統工芸士の学校】京都伝統工芸大学校ってどんなところ?

「職人や伝統工芸士に興味はあるけど、いきなり何もかも投げ打って弟子入りとかは無理…」という人はいませんか?伝統産業は魅力がありますが、道を究める難しさから人材不足が顕著になっており、次世代の育成もままならない状況です。

そんな中で職人の仕事に興味を持っている人にお勧めしたいのが「京都伝統工芸大学校」です。どのようなところなのか、紹介していきましょう。

京都伝統工芸大学校とは?


出典:写真AC

京都伝統工芸大学校は国の支援を受けて設立された、日本で数少ない伝統工芸を学べる専門学校です。通称は「TASK」です。日本全国から一流の職人を集め、職人自らが講師として直接生徒に指導しています。伝統工芸の技術は一般的に門外不出であるため、素人のうちから学校で学べることは工芸士を目指す人にとって大きなアドバンテージとなります。

こういった分野は職人に弟子入りして学ぶ方法が主流ですが、直接工房の門を叩いて志願するのはそれなりに勇気がいります。学生のように教室で講師に教わるスタイルの方が一般の人にも馴染みやすいでしょう。

伝統工芸を学べる大学は少ないながら他にもありますが、やりたい工芸がはっきりと決まっている場合はより規模の大きな京都伝統工芸大学校を選ぶのがおそらくベストです。

京都伝統工芸大学校の特徴①

豊富な専攻


出典:写真AC

京都伝統工芸大学校の特徴として挙げられるのが専攻の多さです。選ぶのに迷うほど多種類の工芸技術を一つの大学で扱っているところは、京都伝統工芸大学校をのぞいてほとんど見当たりません。

専攻は陶芸、木彫刻、仏像彫刻、木工芸、漆工芸、蒔絵(まきえ)、金属工芸、竹工芸、石彫刻、和紙工芸、京手描友禅の11種です。蒔絵は聞きなれないですが、金や銀の粉で漆器の表面に絵や文字を描く技術のことです。京都伝統工芸大学校では1年次に基本的なことを学び、2年、3年と徐々に高度な内容になっていきます。

たとえば陶芸を専攻したなら、1年次がろくろや絵付け、2年次は基礎の応用的な課題制作、3年次は樂焼(らくやき)のような特殊技法を学びます。

京都伝統工芸大学校の特徴②

充実した講師陣

京都伝統工芸大学校には質の高い講師が多数在籍しています。講師の多くは資格として狭き門である「伝統工芸士」や、京都府が伝統産業に貢献した職人として認めている「京の名工」など、信頼性の高い肩書を持つ職人達です。とりあえず勉強だけしてきたという講師とは違い、まさにその道の師匠とも言えるような方々です。

そもそも伝統工芸は非常に繊細で、経験に裏打ちされた技術を要しますから、熟練のプロでなければ手本も見せられません。伝統工芸の講師という時点で、ある程度の能力は保証されているとみていいでしょう。

京都伝統工芸大学校の特徴③

実習の充実度


出典:写真AC

伝統工芸の未経験者にとって第一に必要なことは実習です。一般的な芸術大学では知識を広く学ぶことが多いため、実用的な技術がなかなか身につきません。一方学生の目的が明確な京都伝統工芸大学校ではカリキュラムの約80%を実習に充てているので、卒業後に直結するようなスキルを取得しやすいというメリットがあります。

また他の大学で十分なスキルを身につけられなかった人でも、リカレント生として再入学すれば同じように実習を受けることができます。そして職人に必要なのは決して技術だけではありません。自分の作品がどうしたら売れるかも学習する重要なことの一つです。

京都伝統工芸大学校では入学生の約半数が大卒や社会経験のあるリカレント生なので、入学を検討する際に自分の年齢や経歴を気にする必要はありません。いかにも大学生らしい風貌の若者から定年退職者まで、工芸の道を志す人が集まる場は独特な雰囲気を感じます。

【梅の花言葉】美意識のルーツ「梅」にまつわる言葉や魅力を紹介

この記事では、色別の梅の花言葉や、開花時期、梅にまつわる言葉やことわざ魅力や歴史を詳しくご紹介します。

梅の花言葉


出典:ぱくたそ

日本を代表する花の1つとして、古くから日本人に愛されるのが梅です。

梅の花言葉は、代表的なものは「忠実」「高潔」「忍耐」

他にも「希望」「純潔」「勇気」「優美」「清純」「愛情」

などがあります。(色別梅の花言葉は次に紹介します)

梅は、冬から春にかけて咲く花であり、その花姿から「春の使者」とも呼ばれています。また、冬の厳しい寒さにも耐え、春を待ち続ける様子から、「不屈の精神」や「忍耐強さ」を表す花としても知られています。

今から約1300年前の奈良時代には、花見と言えば、桜ではなく梅の花を愛でるのが花見だったと言われています。

冬の寒さをじっと耐えながら可憐な小ぶりの花をポツリ、ポツリと咲かせる梅は華やかさよりは朴訥な印象を受けます。そのため梅の花言葉も「忠実」、「忠義」、「高潔」、「忍耐」など潔さと清廉なイメージのものが多いと言えます。

【色別】梅の花言葉(赤・白・桃)


出典:ぱくたそ

梅は「紅梅」、「白梅」を言われる赤と白、そして桃色の花を咲かせます。同じ梅でも花言葉は花の色によって違いますので紹介します。

紅梅の花言葉は、「優美」「艶やか」です。他に「勇気」「純潔」「気品」「熱愛」「信頼」などがあります。紅梅は、真っ赤な花が美しく、その色合いから情熱的なイメージがあります。

白梅の花言葉は、「気品」「品位」です。他に「高潔」「純潔」「清楚」「謙虚」などがあります。白梅は、清潔感があり清楚な印象を与える花で、上品でありながら気品が感じられます。

桃色の梅の花言葉は、「清らかさ」です。他に「幸福」「愛情」「希望」「美しい心」「好意」などがあります。桃色の梅は、柔らかい色合いであり、可憐で優美な印象を与えます。また、春の訪れを告げる希望としてのイメージもあります。

花言葉のとおり、鮮やかな紅梅や可憐な桃色の花からは優美さや、清らかさを感じる人が多いのでしょう。

そして白い花を咲かせる白梅の凛とした姿からは、品位を感じ取り花言葉に表した昔の日本人の感受性の強さには驚かされますが、確かにこの花言葉は「言い得て妙」だと納得させられますね。

梅の開花時期


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一般的に梅は2月から3月にかけて開花時期を向かえ花を咲かせます。寒い季節の澄んだ空気の中で花を咲かせる梅は、冬の寒さにジッと絶えながら春の訪れが近いことを知らせてくれる花だと言えます。

防寒や暖房の術がなかった遥か昔の日本人達は、梅の蕾がほころび始めるのを見て、春の到来を予感し花言葉を捻り出しながら花見をして春を待ったのでしょうか?

桜の花見も悪くないですが、梅の花見も風流で雅な感じがします。

梅の実がなる時期


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中国原産の梅は野梅系、紅梅系、豊後系の3つに大別され、300以上の種類があります。花を楽しむのは主に野梅系と紅梅系の2つです。

世界的に有名な和食材の梅干や人気が高まっている梅酒の原料となる梅の実は、主に豊後系の梅から収穫されます。 花を咲かせた後に梅の果実が実を結びますが、収穫時期は地域によって異なります。

一般的に「梅雨は梅の季節」と言われているのは、有名な梅の産地である和歌山の梅の収穫が6月上旬から始まるからだと言われています。

熟す前の青い梅の実には、体内に摂取すると青酸系の物質に変化する成分が含まれていますから、食べるとお腹を壊してしまうことがありますので注意して下さいね。

次のページでは、梅にまつわる言葉・ことわざ・梅の花の歴史・魅力を紹介します。

【熊手、買わなきゃ】全国各地で開催される酉の市とは?

酉の市とは全、国各地で年末に開催されるお祭りで、毎年多くの参加者で賑わいます。

そんな酉の市には、「熊手」を買う習慣があるのです。しかしなぜ熊手なのでしょうか?酉の市のルーツと開催場所を紹介します。

酉の市とは


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酉の市は、大鳥神社、大鷲神社、鷲神社の恒例行事となっているお祭りです。全国各地に広がっている祭りで、毎年11月に開催されています。商売繁盛や開運祈願を願うお祭りで、毎年大変な盛り上がりを見せています。

酉の市の歴史・由来

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酉の市は、江戸時代から続いているお祭りです。花又村(現在の東京都足立区にあたる)の大鷲神社が起源になっているお祭りで、その当時、近所に住んでいた農民たちが、秋の大収穫を祈って「鶏を奉納した」のがきっかけだとされています。

ちなみにこの時に奉納された鶏は、酉の市が終了した後に、浅草にある浅草寺に運ばれて観音堂の前で解き放たれたと言われています。

そのようなきっかけで開催された酉の市は、その後も引き続き行われ、現在では商売繁盛や開運祈願という意味も込めて開催されています。

現在の酉の市では、八頭(里芋の一種)や黄金餅(粟餅)が販売され「正月を気持ちよく迎えるための祭り」という意味も込められています。

酉の市はいつどこで開催される?


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酉の市の開催時期は毎年11月です。これは、全国各地の酉の市で共通して言えることです。酉の市は、関東地方を中心に開かれることが多いですが、もちろんそれ以外の地域でも開催されています。

主な開催場所は、次のような神社です。

・練馬大鳥神社(東京都練馬区)

・大鷲神社(東京都足立区)

・酉の寺鷲在山長國寺(東京都台東区)

・鷲神社(東京都台東区)

・花園神社(東京都新宿区)

大鳥神社(東京都目黒区)

・大國魂神社(東京都府中市)

・素盞男神社(名古屋市中村区)

長福寺(名古屋市中区)

・大安寺(静岡県浜松市中区)

・大鳥大社(大阪府堺市西区)

これらは、ごく一部の開催地にすぎません。現在の酉の市は、全国30ヶ所以上で開かれています。「近所で参加できる酉の市はないかな?」という人は、ネットで検索をかけてみると、意外と近くで開催されているかもしれません。