【夏を快適にするアイテム】簾と葦簀の違いや使い方について解説!

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子供のころ遊びに行ったおばあちゃんの家にあった、熱い縁側の日差しを防いでくれる簾(すだれ)の涼。

ガレージにかかる葦簀(よしず)の落とす夏の影。

どちらも機能性抜群なのに、どこか懐かしい雰囲気を感じさせます。風情があり、夏を快適に過ごすための便利アイテムでもある簾と葦簀。この記事では、簾と葦簀の違いやそれぞれの使い方を解説します。

簾と葦簀の違いとは


出典:写真AC

簾(すだれ)と葦簀(よしず)の違いは、素材とサイズ、そして使い方です。

簾(すだれ)は、細い竹を編みこんで作られています。サイズは大小色々ですが、窓を1~2枚覆うのが目的になっています。

平安時代の貴族の屋敷では、室内の目隠しに簾を装飾した「御簾(みす)」を使っていました。現代でも日よけや虫よけの他に、和テイストの装飾品として活用されています。

出典:写真AC

葦簀(よしず)は、植物の葦(あし)で作られています。葦という言葉の響きは、「悪し(あし)」と同じで、縁起が良くありません。そこから「良し(よし)」に通じる「よしず」という名称が作られました。

葦簀は玄関先など広い場所に使う大型サイズで、ベランダ全体を覆うこともできます。サイズは全てが180cm幅で、高さだけが違います。高さは30cm単位で、180cm、270cmなど、細かく区分されています。

また、簾が軒などに吊るして使うのに対して、葦簀は立てかけて使用します。簾が綿の糸などで編まれているのに対し、葦簀は棕櫚(しゅろ)の糸で編まれているというのも細かな相違点の一つですね。

高級品の簾、「御簾」とは?

出典:写真AC

さて上の項目で少しだけ紹介した御簾(みす)ですが、実は現代でも神社などで使われているんです。御簾という名前の他にも、「玉すだれ」、「茅(かや)簾」、「菰(こも)簾」、「葦簾」など材料によっていろいろな呼び名があります。

通常、簾にはフチがついていません。それに対して、御簾は綾(あや)や緞子(どんす)などによるフチがついており、ふつう緑か萌黄地に黒く木瓜(もっこう)の紋を染め付けています。これに簾部分を巻き上げるための鉤(く)という金具と、鉤丸(こまる)という房を下げます。房の色は赤や黒、黄の場合が多いそうです。また、御簾の上には帽額という覆いをかけます。

古代日本においては、寝室のひさしの内側に掛け、日よけというよりも境界(壁)として使っていました。また、風などを遮り、外から見られるためにも用いられていました。

簾の使い方を解説

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簾は日よけ・虫よけ・目隠しを目的に、軒先や窓枠など、室内外のどこかに吊るして使います。万葉集にも見られるほど、歴史の長い生活用品です。清少納言の「香炉峰(こうろほう)の雪は簾をかかげて見る」は、御簾をかかげて庭の雪を眺める風情を表現しています。

簾を家で使いたい場合は、カーテンレールに吊るすのがもっとも簡単です。レールからカーテンを全て取り外し、そこに簾を吊るします。夏が過ぎたら簾をカーテンに変えればいいだけなので、特に手間もかからないのがいいところですね。

簾を吊るしたい場所にレールなどがない場合は、粘着フックなど簡単な道具をつけるだけで設置できます。簾用の巻き上げ機をつけると、使っていない時に巻き上げ収納ができるため、さらに便利です。

簾を使うメリットは?

出典:写真AC

簾のメリットは、葦簀に比べて小型なので、好みの場所に移動しやすいことです。窓やベランダなど、狭い場所を日よけするのに向いています。簾を吊るせるところがあれば、室内の目隠しや仕切りに使うこともできます。簾は軽いため、吊るす道具を選ばないのもメリットです。

簾を使うと、窓を開けたまま日光を遮って風を取り込むことができるので、非常にエコで快適な過ごし方ができるようになります。日よけと虫よけ、風通し、目隠しなどを一手に引き受けてくれるのが頼もしいところですね。

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