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【伝統工芸好き必見】日本伝統工芸展の魅力|人間国宝の作品も展示

日本伝統工芸展とは

出典:写真AC

皆さんは、日本伝統工芸展をご存知でしょうか?

工芸と聞くと、漆塗りの器や木材や金属で作られた家具など、昔からの伝統ある技術を連想するかと思います。

古くて変化が無いもの、とイメージされる方も多いかもしれません。 日本伝統工芸展は、公益団法人日本工芸会とそのスポンサーが主催する展覧会です。

その最大の特徴は、重要無形文化財保持者の方が中心となり、全国から公募を募って作品が集められることです。工芸の分野ではなんと、日本最大級の規模を誇る展覧会となっています。

毎年この展覧会では、古くから伝わる伝統工芸や、工芸技術を使って現代風にアレンジされた作品など、様々な工芸の形に出会うことができます。この展覧会を機に、工芸に対するイメージが覆されると共に、その良さを再確認する事となります。

日本伝統工芸展の歴史


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そんな日本伝統工芸展ですがその歴史は古く、昭和29年まで遡ります。この年に発足される人間国宝に関する制度に先駆けて、第一回無形文化財日本伝統工芸展が東京の三越本店で開催されました。

現在に至るまで64回まで開催されおり、様々な分野で時代を牽引する素晴らしい作品が生み出されてきました。

去年の平成29年に開催された第64回日本伝統工芸展では、革新的な形の陶磁器や金工、美しいフォルムや色が印象に残る漆芸、ハッと目を引く染織物、様々な素材で作られた人形など、心に残る数々の作品が出展されました。

日本伝統工芸展で展示される工芸の分野


出典:写真AC

ところでこの日本伝統工芸展は、全てで7つの分野から構成されています。

陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7つです。陶芸では、粘土などを用いて皿や瓶、壺や小鉢などの陶磁器を作る分野です。美しい曲線を描いた作品や独特な形の器、綺麗な模様付けや色が印象的な作品が数多く出品されています。

染織は、織ったり染めたりして出来る布の作品のことです。伝統ある着物や帯から、現代的なパターンが織られた作品など、幅広いイメージの作品が出品されました。

総じて、布を彩る大胆な模様に心が惹かれます。漆芸とは、漆塗りの器のことです。陶芸とはまた違った形の魅力が楽しめます。漆独特の、艶やかで発色が良い作品が多くあり、高級感があります。

金工とは、金属を様々な技法で加工し、作品を作る分野です。作品のバリエーションも豊富で器や釜や置物、ブローチなど大小様々な作品があります。

木竹工は、木を加工したりや竹を編むことで作られた作品です。しっかりとした直線や木で加工したとは思えないほど優美な曲線のラインが印象的な作品が、数多く出品されています。木や竹本来の、素朴な色や質感が楽しめます。

伝統工芸には自信があります。

「厳か(おごそか)」には2つの意味があった!由来・使い方も

【意味】 「重々しく威厳のあること」「風格があり周りを寄せ付けないさま」
【由来】 「厳」が持っていた意味をそれぞれ掛け合わせてできたことから。
【類語】 厳格・威厳・荘厳・粛々・威風堂々
【対義語】
【英訳】

近年といえば仏像ブームが起き、休日に寺社仏閣を参詣する方も多いのではないでしょうか?

また寺社仏閣を参詣する方の中には、仏像はもちろんのことですが「神社や寺院などが醸し出す厳かな雰囲気が好き。」という方もいらっしゃると思います。

さて、この文中に使われていた厳かの意味を皆さんはご存知でしょうか?

今回はこの厳かの意味を含め、由来、類義語や対義語、そしてどのような場面で厳かを使うのかについてそれぞれ順を追ってご紹介していきたいと思います。

厳かの意味


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まずご紹介したいのは、厳かの読み方と意味です。厳かの読み方については「おごそか」と読みます。

そして厳かの意味は2つあります。厳かの1つ目の意味は「重々しく威厳のあること」です。この意味での活用例としては「彼は厳かな面持ちで話し始めた。」があります。

厳かの2つ目の意味は「風格があり周りを寄せ付けないさま」です。この意味での活用例としては「彼女は厳かな性格をしていてどこか近寄りがたい雰囲気だ。」があります。

このように同じ厳かでも意味合いが異なっているため使い方や場面も異なるのです。また、厳かは厳かのあとに「な」や「に」をつけて人やモノなどを形容する形容詞として使われることが多いです。

厳かの由来・言葉の背景


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厳かの意味について説明をしましたが、そもそも厳かという言葉はどのようにして成り立ったのでしょうか?

それでは厳かの由来を紹介していきましょう。まず厳かの由来には「厳」の漢字の成り立ちが大きく関わっています。「厳」という次はもともと部首である「がんだれ」の上に口が2つ乗っていました。

口の象形が2つあることから、きちんと物事の筋道を立てるという意味を持つため、「厳」には厳しいという意味があります。

またがんだれは、崖の象形なので近寄りがたく寄せ付けないという意味を持っています。

つまり厳かという言葉の意味はもともと「厳」が持っていた意味をそれぞれ掛け合わせてできたのです。このように漢字の成り立ちと、言葉の持つ意味は密接に関係しています。

厳かの使い方


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ここでは厳かは実際にどのような場面で使うとよいのかについて説明していきましょう。

厳かには、先程説明したように2つの意味があります。まず1つ目の意味の「重々しく威厳のあること」はお葬式結婚式などの冠婚葬祭や教会や神社などの持つ雰囲気を表現するときに使うとよいでしょう。

次に2つ目の意味の「風格があり周囲を寄せ付けないさま」は仏像人物を形容するときに使うといいでしょう。このように厳かは行事や音楽など形として捉えられないものや人物や建物など幅広いものを形容することが出来ます。

どの四字熟語にも、由来があります。

「暗中模索(あんちゅうもさく)」の意味と使い方|驚きの由来


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「暗中模索」という言葉を、ニュースなどでよく目や耳にする機会があります。

たとえば、「監督としてチームづくりに暗中模索の日々が続く」、「いまだ暗中模索のまま政策が決定した」というような形で用いられています。

自分自身でも使ったことがある、という方も多いのではないでしょうか。 学校のテストや入試などで問題として出されていたのを覚えているという方もいるかもしれませんね。

しかし、その詳しい意味や正しい使い方を知っている人は、意外と少ないかもしれません。この記事では、その語源や例文などから暗中模索という言葉について学んでいきましょう。

【意味】 暗闇のなかであれこれ探し求めること、転じて、ゴールや正解などが見えない状態で、何らかの目的をなし遂げるために物事を進めていくこと。
【由来】 唐代に著された「隋唐嘉話(ずいとうかわ)」の一篇から。
【類語】 五里霧中、試行錯誤
【対義語】 明明白白、一目瞭然
【英訳】 「grope (in the dark)」「trial and error in the dark」「be at sea」

暗中模索の意味とは?


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「暗中」というのは、そのまま暗がりや闇の中にいる状態をあらわします。

一方、「模索」は本来の中国語の表記では「摸索」というのが正しい表記です。日本では「摸」が常用漢字に入っていないため、同じ音の「模」で書き換えているのです。

「摸」は手探りをすること、「索」は探し求めることという意味で、手探りであれこれ探し求めるという意味になります。

つまり、暗中模索というのは、暗闇のなかであれこれ探し求めること、という意味の四字熟語となります。 実際に暗いなかを進むというよりは、ゴールや正解などが見えない状態で、何らかの目的をなし遂げるために物事を進めていく際に用いられます。

暗中模索の成り立ち

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 暗中模索という言葉が初めて見られるのは、唐代に著された「隋唐嘉話(ずいとうかわ)」の一篇です。

許敬宗(きょけいそう)は、隋から唐にわたって仕えた政治家で、のちに中国史上唯一となる女性皇帝の武則天を擁立しました。国史を思い通りに編纂するなど、権勢をほしいままにしてきた人物です。 政治的手腕や文才には非常に優れていた人物だったのですが、そのおごりたかぶった性格から、人の名前を全く覚えようとしない悪癖がありました。

それを諌めるために、ある人がこう言いました。 「もし相手が何晏(かあん)、沈約(しんやく)、謝霊運(しゃれいうん)などの歴史上の偉大な人物であれば、その名前を必死に暗闇のなかで手探りして思い出そうとするでしょう」と。

それが、「暗中摸索著亦可識之(暗中に摸索し著するも亦た之れを識るべし)」という文章です。 暗中模索という四字熟語は、この言葉が元となって作られたものです。

暗中模索の使い方


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暗中模索という言葉は、どのような場面で用いるのでしょうか。 例えば、次のように何かを決めかねて迷っている場合によく用いられます。

「テストの問題が解けずに暗中模索している。」

「新しい事業はまだ暗中模索で、利益がなかなか出ない。」

「君が暗中模索するのは構わないが、時間は有限だということを忘れないでほしい。」

一方で、次のように何をしてよいか分からないながらも、正解を探り当てようとする場合にも用いられます。

暗中模索の研究だが、医学の発展のために進めていくしかない。」

「若いうちは、夢をかなえるために何かと暗中模索するものだ。」

「この仕事を始めたばかりの頃は毎日仕事の方法などを暗中模索していて、結果的に自分の成長につながった。」

ここでポイントとなるのは、ただ何も分からないと迷っているだけではなく、それでもどこかへ向かおうとする姿勢が見られることです。

このように、ニュアンスの置きどころによって2つのパターンで用いられることがあります。新聞やニュースなどでは、どちらの意味でもよく使われていますよね。

どの四字熟語にも、由来があります。

「一世風靡(いっせいふうび)」の意味と由来|対義語や例文も紹介

「あの女優が一世風靡できたのは、人気映画の当たり役に巡り合ったのも大きかっただろう」などというときに用いられる「一世風靡」という言葉をご存知でしょうか。

人気が重要な商売をしている人にとっては非常に魅力的な言葉ですので、店舗の屋号や芸名などに用いられることもありますが、四字熟語そのものとして使われるケースはそれほど多くはありません。

そこで、こちらでは一世風靡の意味や由来などについてご紹介していきます。

一世風靡の意味


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一世風靡の意味は、ある一時期において、その時代の人々を靡く(なびく)ように従わせること、あるいは流行することです。

つまり、一時期爆発的にヒットした商品や人物などに対して、この言葉を用いることになります。「一世」というのは流行したその時代を指しており、「風靡」というのは、まるで風が草木をなびかせるように、ある商品や人物が人々をなびかせ、従わせるという意味です。

そのため、どちらかといえば定番商品などの長期的に流行ったものには使わず、ある一時期に非常に人気が出たもの、あるいは人について使います。

一世風靡はもともと四字熟語ではなかった

一世風靡という言葉は、本来「一世を風靡する」というように、四字熟語ではなく一つの文章として使われていました。

特に故事や書物などからの出典はなく、一般的に使われていた言い回しです。そのため、一時的に人気が出たものや人に対して使うときにも、「あの人は一世を風靡したことがある」などのように文章の一部として用いられていました。

ですが、1980年代にこの文章を使い、「一世風靡」という言葉を使って芸名を付けた有名人が出て来たり、「一世風靡」という名を冠した店舗が出てきたりしたことで、四字熟語としても用いられるようになったのです。

一世風靡の例文


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一世風靡という言葉は、人気が出た当時を振り返って表す言葉ですので、現在爆発的に流行しているものや人物には使用しないことがほとんどです。

例えば、「今は引退して顔を見かけることもなくなったが、○○という歌手は昔たくさんのヒット曲を出していて、一世風靡の歌手として誰もが知っていた」というように用います。

また、爆発的に流行した商品などに使うことが多いため、安定した人気があるものについてはあまり使われることがありません。

例えば、「これまでは子供たちのおもちゃといえば△△だったが、□□が登場してからはまさに一世風靡、他のおもちゃを見かけることはほとんどなくなった」などのように、まさに一斉に流行の流れが変化したときに用いることが多いと言えるでしょう。

どの四字熟語にも、由来があります。

【張り子は可愛さだけじゃない】伝統工芸「張り子」の”縁起物”としての魅力

張り子とは


出典:写真AC

張り子とは、木などで骨組みを作り和紙などを張って形どられたもので、中が空洞になっているため軽いのが特徴です。

もともとは中国が作り出したものですが、平安時代のころに日本に渡ってきたと言われています。形はいろいろありますが動物を形どっているものが多く、縁起ものとして重宝されるようになりました。

今日ではデザイン性のあるものも多いので、行事に用いるだけでなく置物として部屋に飾ることも一般的です。

張り子といえば首がユラユラ揺れる置物を想像することが多いですが、実は置物だけではありません。お面や青森のねぶた祭で使われている巨大な人形も張り子です。張り子とは置物のことではなく、「形どって紙を張ってつくったもの」のことです。

張り子の作り方

作り方はまず木や竹、粘土などで原型となる型をつくっていくことから始めます。そしてその出来上がった型に細かく切った和紙を糊で張っていきます。ある程度張れたらそのまま乾かし、完全に乾いてから切り込みを入れて中に入っている型を取り出します。

切った部分はまた和紙を貼り付けていき修復していきます。その後塗料で下塗りを何度か行い、色をつけていき、仕上げとして更に色付けをして最後に絵付けをして完成です。

地域や物によって作り方は異なりますが、だいたい同じような工程で作られることになります。置物の張り子は首がユラユラ揺れるものもありますが、その場合は頭は同じ工程で別々に作られ、糸をつけてつないでいきます。

張り子のだるま


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張り子には色々な種類がありますが、その中には「張り子だるま」というだるまの形をしたものもあります。

「だるま」はその丸みを帯びた形からも「倒れても何度でも起き上がる」ということもあって、古くから魔除けとして縁起ものとして重宝されています。張り子だるまは厄除けや家庭円満、願いが叶うという意味があるので、玄関先などに置くだけではなく祝いごととしても幅広く用いられています。商売繁盛や必勝としてなど、願い全般に使われています。

張り子の犬


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犬の張り子は安産祈願として、そして子供の魔除けとしての意味があります。

犬は人間にとって昔から身近な存在ですし、人と比べても出産が軽いことからも犬の張り子はお産に関する縁起物として使われてきました。

また犬は子だくさんなので、そういった意味でも縁起がいいとされています。更に犬は産まれてからの成長が早いので、そのことからも子供の成長祈願、魔除けになるとされています。型は竹や粘土から作られますが、「竹」と「犬」を合わせると「笑」という漢字に似ていることからも縁起が良いとされています。

お産や子供の健康を祝うという意味合いがあるため、ひな祭りで飾ったりお宮参りの贈り物としても重宝され、自宅に飾るなどされています。

張り子の虎


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もともと虎は神の使いとして崇められていました。そのため昔は虎の骨を薬として使用したり、虎の掛け軸を飾ったり、また襖に虎を描くなとして厄除けをしていました。魔除けや厄除けとしての意味があるので、災いがおきないようにしてくれるとして重宝されています。行事で特に使われる機会が多いのは端午の節句です。

端午の節句は男の子の健康や成長や願って行う行事のことですが、この節句でも虎の張り子が使われることがあります。張り子そのものが縁起ものですが、虎は魔除けや守り神としての意味があるため、兜などと共に飾る風習があります。

また虎は強さの象徴でもあるので、たくましく育ってほしいという意味合いもあります。虎は「千里を走りぬく」とも言われているので、勝負強くなり出世するようにとの意味も込められています。

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「まにまに」の意味と使い方|語源・類語・対義語をチェック!

【意味】 人の意思や、置かれている環境に身を任せる・随意に従うこと。
【由来】 「まにま」という言葉に格助詞の「に」がくっつき、「まにまに」という言葉が成立したことから。
【類語】 「随意に」「~に従って」「~儘」「~につれ」
【対義語】 「不随意」「強制」「強いる」「反抗する」「抗う」
【英訳】 「give oneself to ~」「surrender oneself to」

まにまにの意味


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まにまにという言葉は成り行きに身を任せる様を指します。 これは人の意思や、置かれている環境に身を任せる・随意に従うという意味になります。

「波のまにまに」と言えば、波に誘われるままにという意味になります。 このほか、「~につれて」や、「~とともに」という意味があります。 いずれも、自分の意思でなく、周囲や環境とともに受動的に変化していく様子を表しています。 現在では短縮されたり変化して使われる「~のままに」や「まにま」とも表現されます。

まにまにの成り立ち


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まにまにという言葉の由来はとても古く、日本の古語や百人一首などに見られる言葉です。 日本最古の和歌集である万葉集にも「まにまに」や、それと同義の「まにま」という言葉が使われていますね。 「まにま」という言葉に格助詞の「に」がくっつき、「まにまに」という言葉が成立し、使われるようになったと考えられます。

まにまにの使い方


出典:ぱくたそ

日本の古い歴史を感じる「まにまに」という言葉が使える場面というのは、現代の私たちにはあまり想像出来ませんよね。

そこで、おすすめの使い方を例文でご紹介します。 趣(おもむき)のある言葉ですから、是非使ってみましょう。

まず「時のまにまに~」です。 これは、時間が流れるにつれて~、時の流れるままにという使い方です。 汎用性がとても高いので日常的に使えそうですね。

次に「道のまにまに~」です。 道なりに、道行くにつれてという使い方になります。 道は単純に移動を示すこともありますし、人生にたとえることも出来ますね。 深みのある表現をしたい時におすすめです。

次に「誰々のまにまに~」です。 これで、誰かの意思のとおりに、命令や指示に従って~という意味になります。 誰々のところは任意で人の名前を入れましょう。 これも日常的に使えそうですね。 味のある表現をしたいときにおすすめです。

そして最後が「心のまにまに」です。 これは心の思うまま、気持ちのままにという意味の使い方です。 気持ち次第という曖昧な状況のほか、どんな気持ちも受け入れて進んでいくというポジティブな使い方も出来ますので、様々なシチュエーションで使用できますね。

まにまにの類語・対義語


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次に類語と対義語をご紹介します。 「まにまに」の類語は、「随意に」「~に従って」「~儘」「~につれ」などです。

明確な対義語としてはありませんが、任意ではない・随意でないという意味の対義語として挙げられるのは「不随意」や、「強制」「強いる」などです。 従うという言葉の反対語の「反抗する、抗う」という言葉も当てはまるでしょう。

松竹梅の順番とは?時代との関係・意味・由来・英訳をチェック!

松竹梅(しょうちくばい)というと、お祝い事や品物などで等級を表す際に用いられているイメージがありますよね。懐石料理や祝いの席、お寿司屋さんのコースなどは松、竹、梅に分かれ、それぞれ値段や内容が異なります。

では、この松竹梅の順番や意味、由来をご存知でしょうか?今回は松竹梅をご紹介していきます。

「松竹梅」の順番の意味


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日々の暮らしの中で、様々な格付けや意味付けを持った言葉が存在します。

「松竹梅」もその一つで、一般的には格付けの言葉として日本人の生活に馴染んできました。私達の生活の中で「松竹梅」は、商品やサービスの格付けを示すものとして使用されています。

一般的には松が最高級とされ、中堅ランクが竹、そしてそれより下の格付けが梅としてランク分けがされてきました。

しかし、この言葉の由来を紐解くと、松も竹も梅のそれぞれが同列に扱われている意味合いを持ち、本来の意味は私達が暮らしの中で使用しているランク付けとしての松竹梅とは少し違ったものになりそうです。

なぜ松竹梅なのか?

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松竹梅の由来は北宋時代の中国にあります。北宋の文人、文同とその従妹の蘇軾(そしょく)の間で、同時の知識人の嗜みや遊びとして水墨画に書を組み合わせた墨戯(ぼくぎ)という技法が好まれ流行りました。

この墨戯のモチーフとして使われていたのが、四君子と言われる梅、蘭、菊、松等でした。

また冬でも常緑である松や竹、そして冬でも花を咲かせる梅を取り上げることも多くなりました。そして、宋代より始まった中国の文人画で好まれる画題のひとつである、歳寒三友(さいかんのさんゆう)のモチーフとして好まれました。

松竹梅の順番は、日本で吉祥(=めでたいこと)の象徴となった年代の順番を表しています。

【松】

平安時代(794~1185)に吉祥の象徴となります。

松は千年もの寿命があり、一年中葉の色が変わらないことから「常盤木(ときわぎ)」と呼ばれ、縁起の良いものとされてきました。また、中国では長寿延命の木とされています。

松は高潔・節操・清純等の象徴とされていたため、絵画や器物などにもこれらのモチーフは多様化して生活に根ざしていきます。

【竹】

室町時代(1336~1573)に吉祥の象徴となります。

竹は約3か月ほどで親と同じ大きさまで成長するほど、生命力を持った植物です。また、一年中枯れることがなく、どんどん新芽を出していきます。そこから子孫繁栄の象徴とされました。

【梅】

江戸時代(1603~1868)に吉祥の象徴となります。

菅原道真が愛したことでも有名な梅は、厳しい寒さの中でも、一番に春の知らせを伝えてくれる植物なことから、繁栄や、気高さ、長寿の象徴とされています。

松竹梅を使う場面はいつ?


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これらの思想がその後日本に伝わり、日本では吉祥のものとして捉えられ、慶事にも使われていくようになっていきました。

特にいろいろなモチーフとして使用されている事例として見られるのは、現代にも残る結婚式です。

披露宴の円卓の席の番号代わりに松竹梅は勿論使われています。また結婚式に使われる留め袖や打ち掛けなど、慶事を表すモチーフとして松竹梅は着物のデザインとして用いられます。

私達の一般的な暮らしの中で身近に見られるものとしてはお寿司屋さんです。回らないお寿司屋さんの握り鮨のランクに必ず松竹梅のコース分けが存在します。本来の意味合いから見てみると、松竹梅そのものに優劣関係があるわけではないのですが、実際のお寿司のコースは、やっぱり松が一番良いネタが入っています。

実際、お寿司屋さんで「特上・上・並」というような格付けがされているよりも、「松竹梅」で分けられていたほうが粋に感じますよね。並しか頼めない時に「並をください」と言うのは少し気恥ずかしいかもしれませんが、「梅をお願いします」と言えばなんだか風流に感じられるというものです。

竹細工職人の元で作る、竹の一輪挿し

松竹梅を逆にすると…

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よく結婚式などでは、松竹梅だけでなく「福禄寿鶴亀雪月花金銀宝錦祝……」など松竹梅の後ろに縁起のいい文字が長々と連なっているのを見ることがあるので、松竹梅に続きがあると思ってしまう人もいるのではないでしょうか。

実は、松竹梅に続きはありません。単に、祝の場だから縁起のいい文字を使っておこう、ということで松竹梅の後ろに色々なめでたい文字を継ぎ足しているのです。

また、飲食店によっては、松竹梅の順番が逆になって「梅竹松」と書いてあるところがありますよね。これは全く問題ありません。なぜなら、松竹梅そのものに優劣関係があるわけではないからです。

さきほど説明したように、松竹梅の順番は時代の古さにしたがって決められています。松が平安時代だから最高級、竹が室町だから中間、梅は江戸だからそれより下、というだけですので、順番は逆になっても大丈夫です。

とはいってもスタンダードは「松竹梅」の順番なので、多くのお店がこの順番を使用しています。

「勧善懲悪(かんぜんちょうあく)」の意味と由来|例文も紹介

「自分は理不尽な話や後味の悪い終わり方をする物語よりも、勧善懲悪ですっきりと終わるストーリーの方が好きだ」というときなどに使われる、「勧善懲悪」という言葉をご存知でしょうか。

大まかな意味としては漢字の見た目そのままですが、一般的に知られている「かんぜんちょうあく」という読み以外に訓読みもあり、由来や同義語などもあるのです。

ここでは、勧善懲悪という言葉について詳しく紹介します。

勧善懲悪の意味


出典:写真AC

勧善懲悪の意味は、善い行いをほめて推奨し、悪い行いは戒めるというものです。

また、善いことを行う人を尊んで、悪い行いをする人を退けるといった意味合いもあります。訓読みの時には「ぜんをすすめあくをこらす」と語順を変えて読む必要があります。

勧善懲悪という言葉は、善いことをすべきであり、悪いことはすべきではないという、倫理観を伝えたり、因果応報を説いたりするときなどに用いられる言葉ですが、善人である主人公が悪事を働く敵役を懲らしめるというストーリーの類型としても使われます。

勧善懲悪の由来

勧善懲悪という言葉の由来は非常に古く、古代中国の書物である「春秋左氏伝」にこの言葉が記されています。

日本では、飛鳥時代に聖徳太子が記した「十七条の憲法」の中にこの言葉が見られることから、古くからこのような思想があったと考えられます。

当初は思想や規律の一つとして用いられていましたが、その内勧善懲悪をベースとした物語などが登場してきて、今では単なる思想を表すだけでなく、物語の類型の一つを表す言葉としても使われるようになりました。

勧善懲悪の例文


出典:ぱくたそ

勧善懲悪という言葉は、自分や他人の物の考え方、ポリシーなどを表すときにも使うことができますし、物語のパターンの一つとして使うこともできます。

例えば前者の場合には、「あの人はいつも勧善懲悪を気取って悪いことをした相手につらく当たっているが、双方の話をきちんと聞かないから公平だと思えない」のように使います。

あるいは、「きちんとしている人が損をするようなストーリー納得できない。やはり勧善懲悪の結末がすっきりする」というように使うと、後者の意味合いになります。

勧善懲悪という言葉は日常的に用いることも多く、知っている人も多い言葉ですので、善い人が幸せになり、悪い人が因果応報を受けるといった意味を一言で伝えたいときに使います。

どの四字熟語にも、由来があります。

「言語道断(ごんごどうだん)」の意味と由来|例文も紹介

「営業所周りのついでに、近くにある川で釣りをしていたなんて言語道断だ」といったように「言語道断」という四字熟語は普段耳にする機会が多いと思いますが、皆さんはどういう意味か知っていますか。

言語道断の意味


出典:ぱくたそ

「言語道断」の意味は、一般的には呆れ果てて、言葉が出ないほどであること。もってのほかで、何とも言いようがないということです。

簡単に言うと、「有り得ないということ。許しがたい」ということです。

言語道断の由来

「言語道断」の由来は、実は仏教に深く関係しています。仏教における仏法の真理が奥深いもので、言葉や言語では到底表現することが出来ないほどであるということから「言語道断」と表現されていました。

本来はマイナスな意味の言葉ではなく、むしろ言いようが無いほど立派であるという意味で使われていました。

それから現在で広く使われているマイナスな意味として転じ、「言語道断」の「言語」は文字どおりに言葉という意味で、「道」は方法という意味があり、言葉である言語で説く方法が断たれるほどひどい誤りの意味になりました。

言語道断の例文


出典:ぱくたそ

では、実際に「言語道断」の使い方、特にどんなシチュエーションで使えるのかご紹介していきましょう。

「言語道断」は、他人の言動や行い、考え方に対して、「有り得ない、許しがたい」と強く否定の意味を表す場合やシチュエーションで使うことが一般的です。実際に「言語道断」の例文を挙げていきましょう。

「会社の資金を横領するのは言語道断だ」 「クラスでいじめされているクラスメートがいるのに知らぬふりするのは言語道断の行いである」実際に挙げた例文を両方とも、「有り得ない、許しがたい」と強く否定しなければならない行いやシチュエーションですよね。

どの四字熟語にも、由来があります。

「才色兼備(さいしょくけんび)」の意味と使い方|類語・対義語

【意味】 才覚がありその上で容色も優れていること。
【由来】 一つ一つの文字に意味があり、それがくっついて出来たことから。
【類語】 秀外恵中・文武両道
【対義語】 天は二物を与えず
【英訳】

「あの子はまさに才色兼備と言える逸材だ」「才色兼備といえるような容姿と能力をもった人だ」といった文章で才色兼備という言葉は使うことになります。

この意味がわかる人は多いでしょうが、なかなか言葉に発することは多くない言葉ともいえます。とにかくよい言葉であり、またハードルが高いとも言えます。

それだけそんなにそこら中にいるような人ではないからです。言葉としては知っているが、実際には使ったことはない、という人が意外と多い言葉になっています。

才色兼備の意味


出典:ぱくたそ

才色兼備の意味は、まず言葉を分解していけばわかることになります。才とは才能や能力、という意味です。色というのは容姿であり、この場合、容姿が優れているという意味合いがあります。

そして、兼備とは兼ねて備えている、というわけであり、才色兼備とは才覚がありその上で容色も優れている、という意味になります。

才色兼備の由来


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才色兼備の由来は特に故事があったり、出典があったりするというわけではないのです。

一つ一つの文字に意味があり、それがくっついて出来た言葉であるといえます。才色は才能と容貌のことであり、兼備はその二つを持っている、備えていると言うことになります。

才色兼備の使い方


出典:ぱくたそ

才色兼備と言う言葉は、君はまさに才色兼備な人だね、とか、才色兼備とも言えるような素晴らしい人物だ、といったような褒める場面に使うことができます。基本的にホメ言葉になりますが、かなりハードルが高い言葉でもあります。

使うほうが、というより使われる側、つまりは、能力があり、その上で容貌も美しい、という意味で才色兼備と言う言葉が使われるわけですから、言われる側もなかなか限定されるわけです。

それと過度に使いすぎると嫌味に聞こえる、という側面もありますから使い方には注意したほうがよいでしょう。

加えて、この言葉は多くの場合、女性に使われることが多いです。ですから、才覚と容色のどちらも意味としては褒めているわけではあるのですが、どうしても容貌的なことも言及していることになりますから、女性相手の言葉に注意しないといけない場面などには相応しくないこともあります。

また、「容貌が優れている」という意味ではありますが、特に学がある方にこの言葉を使うことがある場合、失礼にあたることがあるので、使うときには注意しましょう。

どの四字熟語にも、由来があります。