「一世風靡(いっせいふうび)」の意味と由来|対義語や例文も紹介

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「あの女優が一世風靡できたのは、人気映画の当たり役に巡り合ったのも大きかっただろう」などというときに用いられる「一世風靡」という言葉をご存知でしょうか。

人気が重要な商売をしている人にとっては非常に魅力的な言葉ですので、店舗の屋号や芸名などに用いられることもありますが、四字熟語そのものとして使われるケースはそれほど多くはありません。

そこで、こちらでは一世風靡の意味や由来などについてご紹介していきます。

一世風靡の意味


出典:写真AC

一世風靡の意味は、ある一時期において、その時代の人々を靡く(なびく)ように従わせること、あるいは流行することです。

つまり、一時期爆発的にヒットした商品や人物などに対して、この言葉を用いることになります。「一世」というのは流行したその時代を指しており、「風靡」というのは、まるで風が草木をなびかせるように、ある商品や人物が人々をなびかせ、従わせるという意味です。

そのため、どちらかといえば定番商品などの長期的に流行ったものには使わず、ある一時期に非常に人気が出たもの、あるいは人について使います。

一世風靡はもともと四字熟語ではなかった

一世風靡という言葉は、本来「一世を風靡する」というように、四字熟語ではなく一つの文章として使われていました。

特に故事や書物などからの出典はなく、一般的に使われていた言い回しです。そのため、一時的に人気が出たものや人に対して使うときにも、「あの人は一世を風靡したことがある」などのように文章の一部として用いられていました。

ですが、1980年代にこの文章を使い、「一世風靡」という言葉を使って芸名を付けた有名人が出て来たり、「一世風靡」という名を冠した店舗が出てきたりしたことで、四字熟語としても用いられるようになったのです。

一世風靡の例文


出典:写真AC

一世風靡という言葉は、人気が出た当時を振り返って表す言葉ですので、現在爆発的に流行しているものや人物には使用しないことがほとんどです。

例えば、「今は引退して顔を見かけることもなくなったが、○○という歌手は昔たくさんのヒット曲を出していて、一世風靡の歌手として誰もが知っていた」というように用います。

また、爆発的に流行した商品などに使うことが多いため、安定した人気があるものについてはあまり使われることがありません。

例えば、「これまでは子供たちのおもちゃといえば△△だったが、□□が登場してからはまさに一世風靡、他のおもちゃを見かけることはほとんどなくなった」などのように、まさに一斉に流行の流れが変化したときに用いることが多いと言えるでしょう。

どの四字熟語にも、由来があります。

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