妖怪の種類を紹介|有名な日本三大妖怪からユニークな妖怪まで

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縁起のいい妖怪①

座敷童


出典:写真AC

座敷童(ざしきわらし)は東北地方に伝えられる妖怪です。妖怪と言っても「灰やさらし粉の上に足跡を残し、夜中に糸車を回す音を立てる」などの悪戯をするだけで、「見た者には幸運が訪れる」「家に富をもたらす」など縁起のいい妖怪とされています。「福の神」や「家の守護霊」的な色合いが強い妖怪です。

一般的には「赤面で垂髪の5~6歳位の子供」と言われていますが、地域によっては「3~15歳位」、「おかっぱやざんぎりの髪型」、「男の子の場合も女の子の場合もある」などとも言われます。

また「座敷童」、「座敷童衆」、「座敷ぼっこ」、「御蔵ボッコ」、「座敷小僧」、「カラコワラシ」など呼び名の種類も多い妖怪です。

「座敷童が出て行ってしまった家には不幸が起こる」という言い伝えもあるくらいなので、妖怪の中でも大切にされている種類のものだと言えるでしょう。

縁起のいい妖怪②

ぬらりひょん


出典:Wikipedia

ぬらりひょんは日本の妖怪の総大将的存在だとされる妖怪で、捉えどころがない妖怪だとされています。

その姿は『百怪図巻』や『百鬼夜行絵巻』など多くの絵巻物に描かれているものの、「はげ頭の老人」「着物や袈裟を着た姿である」こと以外は解説が一切無いために、どのような種類の妖怪であるかなど詳しいことは解明されていません。

縁起のいい妖怪③

金霊

行いの良い家に現れ、現れた家の土蔵が大判小判で溢れるとされる非常に縁起がいい妖怪です。

しかし、金霊は現れた家の人間が欲に溺れると立ち去ってしまい、金霊が去った家は没落してしまうとも言われます。無欲善行の者に福が訪れることを象徴した妖怪ということでしょうか。

有名な妖怪を題材にした作家と著作

日本には、様々な種類の妖怪達を題材に取り上げた魅力的な著作が数多く存在します。

近代の作品では漫画家であり妖怪研究家としても有名であった水木しげるのマンガ『ゲゲゲの鬼太郎』、『水木しげるの妖怪事典(正・続)』、『水木しげるの世界妖怪事典』などがあります。
  

また人気小説家であり妖怪研究家でもある京極夏彦の作品の中にも、多くの種類の妖怪が登場します。『百鬼夜行―陰』、『魍魎の匣』、『陰摩羅鬼の瑕』など数多くの作品が存在します。

また芥川龍之介の作品にも、河童の世界を描き人間社会を批判した作品『河童』や『妖怪文学館』などが存在します。

私たちの心を引きつける妖怪

いかがでしたか?妖怪の種類や特徴を紹介してきました。人間の能力を遥かに凌駕した妖怪は時代を超えた奇妙な存在感を放ち、いつの時代も人々の心を引きつける魅力に溢れていると言えるでしょう。

科学が進歩し、様々な怪奇現象も科学的に説明されてしまうようになった現代は、妖怪たちにとって住み心地の悪い世界になったのかもしれません。いえ、妖力を持つ彼らにとっては、科学など取るに足らないものでしょうか。

いずれにせよ科学が正義となった現代で、理論では説明のつかない者たちの世界が広がることはロマンにあふれていますよね。今もどこかで、もしかするとあなたの身近なところにも、彼らの世界はしずかに存在し続けているかもしれません。

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