酒・みりんを入れる正しい順番
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「さしすせそ」に含まれる調味料以外にも、和食でよく用いられる調味料に酒やみりんがあります。 では、これらはどのような順番で料理に加えたらよいのでしょうか。
酒は、料理ではおもに食材の臭みを取るために用います。また、食材に味を染み込みやすくする効果もあります。それに加えて、アルコールを飛ばす必要があるので、砂糖よりも早く入れることがすすめられています。
みりんも同じような使われ方をするので、やはり「さしすせそ」の調味料より早く入れたほうがよいでしょう。ただし、みりん風調味料の場合はアルコール分がほとんどないので、逆に「さしすせそ」の後から入れることになります。
酒の特徴・効果
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酒はアミノ酸による旨味があるので、料理にコクを出すために用います。 ただし、飲むための清酒ではそれが雑味として取りのぞかれてしまっています。
そのため、調味料としては多くの場合、料理酒として作られたものを用いることになります。 アルコールは熱で揮発する際にほかの匂いもいっしょに飛ばすので、食材の臭みを取るのにとても重要な調味料です。
他にも、根菜などを柔らかくして味を染み込みやすくする性質もあります。 このような理由から、調味料のなかで早いうちに入れることがすすめられています。
「さしすせそ」には含まれていませんが、頭文字が「さ」なので一番最初、というふうに覚えやすいでしょう。 また、料理酒には塩分も加えられているので、後から入れる塩との分量も考えながら使用する必要があります。
みりんの特徴・効果
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みりんは、餅米を蒸したものに米麹と焼酎を加え発酵させた調味料です。 原料からも分かるように、糖分やアミノ酸が多く含まれているので、料理で甘味や旨味でコクを出すために用いられます。
また、糖分が食材の表面を覆うことで照りやツヤをあたえ、さらに表面を引き締めて煮崩れしにくくなる効果もあります。 みりんには12〜14%前後のアルコールが含まれ、基本的に酒の一種として扱われています。
「さしすせそ」には当てはまりませんが、酒の仲間だから順番も一番最初、とおぼえておきましょう。 ただし、これはあくまで「本みりん」の話です。より安価で販売されている「みりん風調味料」の場合は、糖分が加えられアルコールも1%未満となっています。
こちらは、おもに料理の最後に入れて、照りや風味を出すために用いられます。 この場合は、「さしすせそ」にも含まれず酒の仲間でもないので、一番最後と覚えておくとよいでしょう。
和食の基本「さしすせそ」を覚えて料理をしよう
和食の基本となる「さしすせそ」。砂糖、塩、酢、までは言えても、それ以降は意外と忘れがちという人も多いのではないでしょうか。
特に、「し」を醤油と間違えやすいのには注意が必要です。 それぞれの性質や効果も合わせて、「さしすせそ」の順番を頭に入れておきましょう。
ただし、食材や調味料、料理の種類によってはこの順番が入れ違うこともあります。例えば、魚の臭みをとるために酢を先に入れることも少なくありません。
あくまで「さしすせそ」は目安として、そういった感覚も料理をしながら徐々に身につけていってください。
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