鼻緒のすげ方とは|緩め方や鼻緒が切れた時の対処法も紹介

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鼻緒とは

 下駄や草履などの履物の、足をかける紐のことを鼻緒といいます。 鼻緒は2本の緒から成り立っています。まず最初に、履物のかかとより端にある2つの穴に太い緒の両端を通します。これが横緒となります。

次に、細い緒でその中央部分をくくりつけ、履物の前方真ん中にある前壺と呼ばれる穴へ通し結びます。 こうして「へ」の字の形になった鼻緒を、足の親指と人差指で挟むように引っかけて履きます。

このような形状の履物はとても歴史が古く、日本ではすでに古墳時代の遺跡から3つの穴が空いた「屐(げき)」と呼ばれる履物が見つかっています。

かつては、「鼻緒が切れると縁起が悪い」などといわれ、日本人の生活にとても密着していたものでした。現代でも、着物や浴衣を着るときには欠かせない、まだまだなじみ深いものの一つです。

鼻緒の言葉遣い


出典:写真AC

鼻緒はもともと、現在でいう前緒の部分だけを指す言葉でした。「鼻」というのは先端の意味があるので、そう呼ばれていたわけです。

しかし、江戸時代末頃には、前緒と横緒が合わせて売り出されるようになります。そのため、履物の緒をすべて指して鼻緒というようになっていったわけです。

鼻緒には、他にも独特の言葉遣いがあります。それが、「すげる」という言い回しです。 これは、前壺や両横の穴に緒を通す時に用いる言葉で、漢字では「挿げる」と表記します。細いものを通すという意味で、人形の首を挿し込む時にも用います。そこから生まれた「首をすげ替える」という慣用句は、今でもよく耳にします。

また、職人が鼻緒をすげ替える際には、鼻緒を「立てる」などと表現することもあります。 

鼻緒の緩め方


出典:写真AC

下駄や草履がきついと感じるときは、鼻緒を緩めると履きやすくなります。 指先がきつい場合は、前緒を持ち上げてください。

ただし、指でつまむやり方では固くて引き上げられません。ペンチなどではさみ、布や木を土台にして、テコの原理で持ち上げましょう。 足の甲全体がきついときは、横緒を引っ張り上げます。

履物のかかと側を上にして、両横から親指で横緒を引っかけるように持ってください。そのまま履物をつかんで、ぎゅっと引き上げれば、次第に鼻緒も緩んでいくはずです。

いずれの方法でも、あまり引っ張りすぎると元に戻せなくなります。自分の足で確認しつつ、少しずつ緩めていきましょう。 もしも伸びすぎてしまったら、履物の専門店や呉服店などに相談してください。

履物の裏側から、結び目を目をほどく緩め方もあります。蓋がある場合は角鋲を外して開き、なかの芯縄をほどいていきます。結び方が独特なので、完全にほどいてしまうとやはり戻せなくなります。仮止めして少しずつ足に合わせ、最後にしっかり締め直してください。

ちなみに、軽装草履と呼ばれるウレタン製などの草履の鼻緒は、直接土台に接着されています。そのため、鼻緒を緩めることはできません。

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