小麦粉と薄力粉の違いって?
現在の食生活の中で欠かすことができない存在となった小麦粉ですが、薄力粉が小麦粉と同じ分類であることや、小麦粉が薄力粉、中力粉、強力粉に分けられることを漠然と理解している方は意外と少なくないようです。
幾つかに分類される小麦粉にはそれぞれ特性があり向いている使用用途が違ってくるので、少なくとも小麦粉と薄力粉の関係は正確に掴んでおくべきだと言えるでしょう。
小麦粉の種類と特徴を掴んでおけば料理を行う際に使い分けることによって、より美味しく美しいものを作りだすことが可能になります。 小麦粉とは小麦を原料に作られた粉の総称で薄力粉、中力粉、強力粉などの小麦粉も全て小麦粉として扱われます。
中力粉や強力粉を使用する場合はどれを使うのがベストなのかを強調するためにレシピには表記されますが、薄力粉に関しては一般家庭に最も普及しているものという前提の下に薄力粉という表記を使わずに単に小麦粉と表記される場合が多いと考えられます。
小麦粉といえば!薄力粉の特徴
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日本国内で最もポヒュラーな小麦粉である薄力粉は、既に紹介した3種類の小麦粉の中で最も粘りが少ないものだと言えます。粘りの元となるグルテンの含有量が少ないため軽い仕上がりとなるのが特徴だと言えるでしょう。
小麦はタンパク質の含有量の違いによって硬質小麦、中質小麦、軟質小麦に分けられます。
薄力粉は軟質小麦を使用して作られる小麦粉のことで、タンパク質の含有量が8.5%以下のものが一般的に薄力粉と呼ばれています。
小麦粉に含まれるタンパク質は粘りの元となるグルテンを指しますので、薄力粉は一般的な小麦粉の中で最も粘りの少ないものだと言えるでしょう。
薄力粉の主な使用用途は、クッキーやスポンジケーキなどのお菓子作りの他に天婦羅やムニエルの衣など粘りが不必要な軽い仕上がりを求めるものに用いられます。
西洋で最もポピュラーな小麦粉、中力粉の特徴
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日本国内で最もポピュラーな小麦粉は薄力粉ですが、「All purpose flour:万能粉」とも呼ばれる中力粉はアメリカなども西洋では比較的ポピュラーな小麦粉となります。中力粉はグルテンの含有量が薄力粉よりは多いものの、強力粉よりは少ない小麦粉のことです。
特徴としては薄力粉と強力粉の間に位置する中力粉は、中質小麦を使用して作られタンパク質の含有量が8.5~10.5%の小麦粉を総称して中力粉と呼びます。
薄力粉のタンパク質含有量の上限が8.5%以下ですが、タンパク質が多目の薄力粉と少な目の中力粉は非常に似た特徴を持っていると言えるでしょう。
日本では一般的に中力粉はうどん粉とも呼ばれ、うどんや中華麺を手打ちする場合やお好み焼き、餃子の皮などを作るのに適した小麦粉だと言われています。