香住鶴の日本酒おすすめ6選をチェック!味わいの特徴・販売スポット

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「香住鶴」という、兵庫県北部にある旧香住町で作られている日本酒を知っていますか?国内の日本酒は、どのお酒も各酒造ならではのこだわりを持って作られているものばかりで、もちろん香住鶴も例外ではありません。

日本古来の酒づくりに今もこだわっている香住鶴。今回は、そんな香住鶴の魅力や、おすすめの商品、購入できるお店をご紹介します。

香住鶴とは

「香住鶴(かすみつる)」とは、兵庫県但馬で作られている地酒のこと。香住鶴株式会社が経営している酒蔵は、1725年創業の老舗です。これまでに数々の日本酒コンテストでも賞を受賞しているほどの、人気の酒蔵でもあります。地元でも愛されていて、昔から松葉ガニと並んで但馬の食文化を支えてきた地酒だといえるでしょう。

香住鶴の日本酒の特徴


出典:写真AC

香住鶴の特徴は、全国的にも珍しい「生酛(生もと)系酒母」で作ることにあります。

香住鶴で大切にされているのが、お酒をつくる「もと」作りです。「もと」とは、アルコールを生成するための、質のいい清酒酵母を育成した培養体のこと。「酒母」とも呼ばれます。良質な酵母をたくさん作り出すことが、いい日本酒作りにもつながります。

良質な酵母は、たくさんの乳酸を含んでいることがポイントです。香住鶴では、「生酛(生もと)系酒母」と呼ばれる、自然界にある乳酸菌や微生物を使って酵母を育て上げます。生酛系酒母による酒づくりは、日本古来から行われている伝統的な方法。「生酛」、「山廃もと」と呼ばれます。

「生酛」でしか出せないスッキリとした味わいがあり、キレのある力強さも併せ持つお酒を造れるのです。

おすすめの香住鶴の日本酒おすすめ6選


Photo by Tatsuo Yamashita

では、おすすめの香住鶴の日本酒を厳選して6つご紹介します。どれも蔵人がこだわり抜いて丹念に作った日本酒ばかり。日本のみならず、近年では海外へも輸出されていて、高い評価を得ているものです。

山廃純米原酒「香住鶴ひやおろし」

日本酒には状態を表す言葉がいくつも存在していますが、「ひやおろし」もそのひとつ。「ひやおろし」とは、お酒を造る段階で、2度目の「火入れ」を行わずにおろされる日本酒のことを指します。蔵で1年間熟成させたお酒を、外気の温度が下がり安心して蔵から出せるころ、「蔵から下ろす」という意味で「ひやおろし」と呼ばれます。

冬に絞ったままおろした「生酒」がフレッシュな味わいであるのに比べ、「ひやおろし」は一度火入れを加えたあと、夏のあいだ寝かせているのです。そのため、程よく熟成が進んでいます。絞りたての粗さがなくなり、味わいに丸みとまろやかさが加わって、味わい深さを楽しめるのが特徴。

「香住鶴ひやおろし」も濃厚な米本来の旨味が味わえ、まろやかな熟成感がある日本酒に仕上がっていますよ。

 山廃 純米原酒「瓶熟成一年酒」


出典:写真AC

冬に絞った新酒を瓶に詰め、火入れをして、蔵内で1年以上熟成させた数量限定で販売される日本酒。味わいはやや辛口で、熟成させたことによる穏やかなうまみが特徴です。熟成したことで、少し黄色味がかった色をしているのも特徴で、日本酒としては珍しい透明な瓶に入っています。

原酒なので、アルコール度数は少し高めの18度。ロックや、冷やで飲むのがおすすめです。山廃仕込みならではのコクやキレも感じられる日本酒に仕上がっています。

毎年7月の初めに発売されるので、要チェック。

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生酛(生もと)10年古酒「但馬の伽羅(きゃら)」

生酛造りの原酒を、凍結濃縮でアルコール度を25度にし、10年間蔵内で瓶熟成させたお酒。色は淡い琥珀色に輝いています。味わいはなめらかでとろみがあり、旨味の余韻が長く、心地良い渋みと苦味も感じられます。まさに香木の「伽羅」を思わせるかのような、エキゾチックな世界が口いっぱいに広がるでしょう。

ぬる燗で飲むもよし、冷やして飲むもよし、オンザロックで飲むもよし、いろんな楽しみ方ができるのもうれしいポイント。

相性の良い料理は、濃厚でスパイスのきいた料理や旨味が凝縮したおつまみ、スイーツなどによく合います。

しぼりたて山廃「生酒」

冬季限定で販売される「しぼりたて山廃」は、鍋物や刺身、肉料理と相性がいいほか、カニ料理に合わせるのもおすすめ。蔵出しした新酒をそのまま瓶詰めしたお酒で、フレッシュな香りとともにコクのある旨味を感じられます。甘口ですが、ロックで飲むのもおすすめです。1800ml・500ml・270mlと3サイズ展開。

辛口がお好みであれば、「香住鶴 しぼりたて生酒原酒」もあります。こちらはしゃんとした辛口な味わいが特徴ですよ。

山廃純米「にごり酒」


こちらも冬季限定発売で、毎年11月下旬ごろに発売されるお酒です。口に含むと米の旨みがとろりと広がり、まったりとした口当たりながらも喉越しはさらりとしているのが特徴。飲みやすい甘口に仕上がっていて、アルコール度数は14度です。おすすめの飲み方は、よく冷やして冷酒として。

山廃仕込「但馬の誇り」


出典:ウィキメディア・コモンズ

スローフードジャパン「燗酒コンテスト2013」の「極上燗酒部門」で最高金賞を受賞しているほか、数々の賞を取っているお墨付きの日本酒。やや甘口の味わいで、アルコール度数は15度です。まろやかなコクと喉ごしに、清流矢田川の水の良さと蔵元の心意気が光る、豪快に飲みたい日本酒の定番だといえるでしょう。

「山廃造り」らしい濃醇で奥行きのある味わいで、お燗にすることで旨みが上がるお酒。しっかりとした甘味がボリューム感を与え、やわらかい酸味と一体となっていっそう存在感を出して、後味のキレの良さが味を引き立てます。リンゴのような甘酸っぱい心地よい香りと濃厚な味わいにしてキレが良いので、飲み飽きないのも特徴。ほのかな余韻まで楽しめること間違いなしです。

熱燗以外にぬる燗で飲んでもよし、冷酒としてももちろん楽しめます。魚料理全般に合うので、刺身・焼魚・煮付・鍋物と一緒に味わってもいいでしょう。

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