いちごの品種は全国で何種類?名産地はどこ?
日本のいちごには、さまざまな品種があります。 その数は、メジャーなものだけでも数十種類あります。全て合わせると、300種類にも上ります。 特に近年では、日本各地でオリジナルの品種作りが盛んとなっています。その影響で、より多くの商品が市場へ出回るようになりました。
その中でも、いちごの名産地といえるのが栃木県。2016年の収穫量は2万5,100tと、国内の総収穫量の15.8%を占めています。とちおとめをはじめ、他にも多くの品種が開発されています。 次いで、1万5,600tの福岡県、1万200tの熊本県、1万100tの静岡県、9,640tの長崎県が上位にランクインしています。
地域別に見てみると、佐賀県も8位となっていて、実に九州地方の4県だけで国内の4分の1のいちごを生産していることになります。 一方、消費量は岩手県が1人あたり年間106.5個、佐賀県が99.2個、宮城県が89.9個。その総計は世界でもトップクラスで、まさに日本はいちご大国といえるでしょう。
いちご品種紹介①
とちおとめ
出典:写真AC
とちおとめは、国内で最も生産量と売上の高い品種です。 おそらく、ほとんどの人がどこかで目にしたり、口にしたことがあるいちごでしょう。 「とち」の名前が付いていることからも分かるように、栃木県で開発され、1996年に品種登録されました。
かつて日本で主流だった2つの品種、「とよのか」と「女峰」をかけ合わせた「久留米49号」と、「栃の峰」を交配して作られています。 女峰と同じように鮮やかな赤色で、整った円錐形はより大粒です。
甘みが強く、果肉もよく締まって果汁もたっぷりあります。収穫後には、とても甘い香りを放ちます。 シーズンを通して品質が安定していて、貯蔵性に優れているのも特長です。 現在では、栃木県の9割以上の品種がとちおとめに置き換わっています。
いちごの品種紹介②
あまおう
出典:写真AC
品種のネーミングは、「赤い」、「丸い」、「大きい」、「うまい」の頭文字から取られています。 その名前通り、従来のいちごと比べて酸味が少なく、より甘みが強調されています。
見た目は、ふっくらと丸みを帯びているのが特徴です。サイズは大きくなると、1粒40gに達するものもあります。それでいて果汁も多く、果肉までしっかり赤色に染まっています。
もともと西日本でスタンダードだった「とよのか」の後継として、福岡県農業総合試験場園芸研究所で開発されました。その「とよのか」と「てるのか」をかけ合わせた「久留米53号」、そして「久留米49号」と「さちのか」をかけ合わせた「92-46」。この2つを交配して作られた品種です。
2005年に品種登録され、現在ではとちおとめと人気を2分するほどとなっています。