【富山の銘酒】勝駒がおいしい理由や銘柄別の味わいの特徴を紹介

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勝駒は、富山県高岡市のお酒で、やさしい香りとさらっとした飲み口ながら、米のうま味が効いた食中酒にぴったりの味わいが特徴です。少人数で醸造しているため需要に対して供給量が少なく、また決して安くないお値段をしていますが、職人のこだわりが反映された、量産品にはない上質な美味しさがあります。

現在かなりの人気で、インターネットの通販ではおおよそ通常の倍といった値段のプレミアがついていることも。今回は、そんな大人気の日本酒である勝駒について、ご紹介していきます。

 

勝駒が美味しい理由①

良質な酒米


出典:写真AC

日本酒の原料といえばお米ですよね。実は富山県は、2013年の就業人数当たりの米生産量が全国一位という米どころなのです。そんな米どころ富山県で作られているこの勝駒というお酒ですが、「五百万石」という酒米が使われています。

この酒米は元々北陸地方で特に多く生産されているのですが、最近では東北から九州まで全国で栽培されており、日本の酒米で一番作付面積が大きいとのこと。酒造りに向いているお米、つまり酒造好適米として知られています。麹を作りやすく、もろみになっても米が溶けすぎないという長所を持っているので、全国の蔵元に人気の酒米なんだそう。五百万石という米で醸された日本酒は、淡麗でキレがよく、すっきりとしたお酒になるようです。

キリッとした辛口のお酒に仕上がる五百万石に対して、もう一つの酒米の代表、山田錦で造られたお酒は芳醇で深みのある味わいになります。二大酒米がそれぞれ対照的な特徴を持っているなんて、なんだか面白いですね。

勝駒もさらっとしていて家庭料理との相性が良いといわれていますが、まさに五百万石の味を活かした日本酒であると言えそうです。勝駒の純米酒は五百万石の頂点なんていわれているようですよ。

勝駒が美味しい理由②

美味しい水


出典:写真AC

日本酒が美味しいところは水も美味しいとよくいわれます。勝駒が作られている富山県もその例外ではなく、美味しい水が豊富な水の王国なのです。

富山県には、北アルプス・立山連峰という雄大な山々があり、この山々に積もった雪が豊かな水源の一つになっています。その雪解け水をためているのが天然の森林たちです。富山県の面積の約67%は森林で、降った雨を蓄え、浄化しながら地中に染み込ませていきます。

そんな富山県では、綺麗な水が必須といわれているわさび栽培が行われているほか、蛍の名所も多く存在しています。

良質で綺麗な水に恵まれた富山で、職人が手をかけて生まれた勝駒が美味しくないわけがありませんよね。 

勝駒が美味しい理由③

冬の厳しさ

新潟や京都、兵庫など、全国の酒どころといわれる場所は、綺麗な水と美味しいお米が有名な場所が多いですよね。それは気候の適正が大きく影響するわけですが、勝駒の蔵元がある富山県はまさに、その2つを満たしている地域であることはおわかりいただけたことでしょう。

しかし、それだけではありません。日本海側の気候特有の冬の厳しさも、勝駒を美味しくする要因になっています。日本酒は最高15℃程度の気温で発酵させなければなりません。また、雑菌の繁殖を抑えるという意味でも、富山県の厳しい寒さは日本酒造りに向いている気候と言えます。

こうした酒造りに適した気候が富山の日本酒の伝統を育み、冷房設備や製氷機が普及した現在でも大きな意味を持ち続けているのです。

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