日本酒度とは
出典:ウィキメデイア・コモンズ
最近では、地酒を紹介するときに日本酒度がよく載っています。飲み屋さんの品書きにも記載されていることが多いですが、この日本酒度、その意味はご存知でしょうか。日本酒のお好きな方でも、勘違いしているかもしれません。「日本酒度がプラスだと辛口だ」「マイナスなら甘口だ」と思っていらっしゃる方も多いかもしれませんが、残念ながら違います。
日本酒度は、日本酒の比重、つまり水と比較した際の重さを測ったものです。比重が低いと日本酒度が高くなるわけで、要は日本酒の密度を示したものなのです。
人間の味覚を決める要素は大変複雑で、後述する酸度、それから仕込み水の硬度など、色々あって日本酒度だけでは決まりません。
最も一般的な傾向として、日本酒度が高い、つまりお酒の密度が高いと、辛口になる傾向は間違いなくあるので、好みの味を見つけ出すために日本酒度を参考にすること自体が、まるで間違いだというわけではありません。
日本酒度の指標
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日本酒度は、摂氏15度にしたお酒に日本酒度計を入れて測ります。日本酒はアルコールと、ブドウ糖等の糖分でできていますが、アルコールは水より比重が低く、糖分は水より比重が高いものです。
アルコール分の多いお酒は比重が低くなり、辛口と評させることの多い、日本酒度が高い(プラス)の状態となります。反対に、お酒の中のアルコール成分が少なく、糖分が多いお酒は比重が高くなり、日本酒度は低くなります。これが一般的には「甘口」につながる、日本酒度がマイナスのお酒です。
日本酒度が高いお酒の特徴
お酒の醸造とは、糖分を酵母の力でアルコールに変えていく過程のことです。ですから、酵母がよく働いて、糖がアルコールによく変わると、日本酒度がそれだけ高くなります。日本酒度の高いお酒がもてはやされがちな根拠は、こうしたことにもあるでしょう。
日本酒度が高いお酒は、「キレがある」とよく評されます。口に含んだときに糖分が少なく、アルコールのキリっとした風味を感じるわけです。この特性は、「辛口」と評するのにふさわしいものです。
日本酒度の低いお酒の特徴
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日本酒度が低いお酒は、「芳醇だ」と評されることもあり、悪い表現をすると「ベタベタしている」ということになります。糖分が多いと、ベタベタしている感じにもなりますが、一方では馥郁とした味わいにもつながります。酵母の働きが、日本酒度の高いお酒に比べて弱かったとも考えられますが、仕込み水が軟水ならば、そうなりがちです。
ですがミネラル分の少ない軟水にももちろんその良さがあるわけで、日本酒度が低いからといって価値が低いわけではありません。もともと、純度の高い蒸留酒と、醸造酒である日本酒の味わいは大きく異なるので、酵母の働きだけでお酒の価値が決められないのは当然のことです。
さて、一般的には甘辛の判断に使われがちな指数である日本酒度が、必ずしも連動しない例として、濁り酒があります。濁り酒が濁っているのは酒粕によるものですが、酒粕が多く混ざっていると、比重が高まり、日本酒度が大きく下がります。
ですが、日本酒度が低くても、「辛口の濁り酒」がありますので注意が必要です。アルコール分が少ないから甘口だとは、必ずしも言えないわけです。
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上記で説明した日本酒度はもちろん、日本酒についてのことが知れる機会はなかなかありません。そこで、大人の職場体験予約サイトココロミルで行っている酒蔵見学体験を紹介します。
【瀬戸酒造店】酒蔵見学体験
この体験では、酒蔵見学だけでなく地域の方々と交流しながらご飯を食べたり地域創生について身を持って学ぶことができます。
38年ぶりに酒蔵再建を成功した瀬戸酒造店で体験してみてはいかがでしょうか?
集合場所:小田急線「新松田駅」ロータリー
体験時間:
(酒蔵)14:00 ~ 19:00 (5.0時間)
(地方創生事業)10:00~16:10(6.1時間)
体験費用:
(酒蔵)5,500円
(地方創生事業)12,500円
体験先住所:神奈川県足柄上郡開成町金井島17