着物の種類と用途|様々なシーンに合わせた着物と和小物

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織りや柄、染めの技術の高さから「着る宝飾品」とも言われる「着物」は、熟練した職人の手作業で作り上げられます。非常に繊細で高い芸術性をもつことから、世界的にも高く評価され、「kimono」に対して憧れを持つ外国人も少なくありません。

着物の種類は多岐に渡ることから、使用するシチュエーションや年齢、未婚、既婚などの違いで着物の種類を使い分ける必要があります。 一口に着物と言っても使い方を間違ってしまうと、せっかく日本の伝統工芸品を着用しても、時には恥ずかしい思いをしてしまうことがあります。

今回は着物の種類と特徴、使用用途による着用の基準などを紹介していきます。

カジュアルな普段着としても楽しめる着物

着物の種類その1 紬(つむぎ)

様々な色に染め上げられた絹糸(きぬいと)を織り上げて作られた生地を使用します。カジュアルな着物ですので、礼装と違い、フォーマルな場での着用は避けましょう。

絹糸の色合いや風味を組み合わせることで、縞(しま)や格子(こうし)などの柄を生み出した、素朴ではありながらも味わい深い風合いが魅力な着物が紬です。着物の種類としては、普段着や外出用のお洒落着である街着として位置付けられます。

友人との食事、ショッピングなどの外出時に着用しますが、同窓会や結婚式の二次会、観劇や美術館、博物館の鑑賞であれば、ドレスコードをクリアすることができます。

結婚式や入学、卒業式などの式典への出席には適していません。魅力的な紬の着物でも、あくまでも着物の種類としては、男性、女性共に着用が可能という日本古来からの「お洒落着」として扱いましょう。

寝間着や部屋着として着用する着物

 着物の種類その2 浴衣(ゆかた)


出典:ぱくたそ

染めを施した木綿の生地で仕立てられたカジュアルな着物です。

お風呂上りに使用されたもので、着物の種類としては、寝間着や部屋着として位置付けられています。旅館などの宿泊施設で用意されていることが多く、着付けも簡単なことから、最も気軽に着用できる着物の種類だと言えるでしょう。

花火大会や夕涼み、夏祭りや盆踊りなどの気取らない場所への外出着としても使用されていましたが、近年ではお洒落な和柄や浴衣着用時の独特の雰囲気が見直され、夏のお洒落着としての利用が増加しています。

描かれた柄によっては、性別や年齢にとらわれることなく着用でき、着物の種類の中では珍しい存在だと言えます。

お洒落着として一生使える着物

着物の種類その3 小紋(こもん)

名前の通り、全体に描かれた細かい模様が特徴的な生地で作られた着物です。

遠目には無地に見えてしまうほどに細かい模様は、柄を型で染めた型染めと呼ばれる手法で染められます。肩の部分が上になるような模様が施されている訪問着(ほうもんぎ)や付け下げに対し、小紋の模様は上下の関係なく描かれています。

そのために、基本的には正装(せいそう)や礼服(れいふく)としての着用ができず、着物の種類では普段着やお洒落着として位置付けられています。 着用する女性の年齢を選ばないことから、用意しておくと一生着用することができる着物の種類の一つです。

若い女性から年配の女性まで着用できる着物

着物の種類その4 色無地(いろむじ)

帯によって、フォーマル度合いを調整できる着物・色無地です。糸の風合いや織りによって生み出された地紋があるものもありますが、基本的には一色に染め上げられた絹糸で織り上げた生地で作られた無地の着物です。

家紋(かもん)を施していないものは、普段着やお洒落な街着として気軽に着用できます。

家紋を施したものであれば、着物の種類は普段着やお洒落着から礼装に昇格することから、若い女性から年配の女性まで着用する年齢層を選ぶことのない、非常に守備範囲の広い着物の種類の一つだと言えます。 

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