脱脂粉乳の危険性
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しかし一部では脱脂粉乳の安全性を疑問視する声があるのも事実です。 脱脂粉乳が危険である、といわれるのは以下の理由によります。
乳牛に与える飼料の安全性が担保されていない
牛のエサにはアルファルファというマメ科の植物を与えることが多いのですが、このアルファルファ、ほぼすべてがアメリカからの輸入です。
そしてアメリカ産のアルファルファのほとんどは遺伝子組み換え技術によって作られているのです。 遺伝子組み換えにより作られた植物は安全性がハッキリと証明されていないものが多く、将来的になにか問題が発覚する可能性も否定できません。
また牛のエサとして栽培される植物は、人間の食べ物を作る基準を満たす必要がありません。そのため、人間の食料を育てるために使用が禁止されている農薬や人工肥料も多く使われています。
日本の牛乳は遺伝子組み換え植物を食べて育った乳牛から搾ったものであり、間接的にではありますが、危険な物質を取り込んでいる可能性があるのです。
乳牛に与えるホルモン剤と抗生物質の影響
牛からできるだけたくさん牛乳を搾るため、ホルモン剤が欠かせません。ホルモン剤を使えば、最大1.4倍もの牛乳を搾ることができると言われており、非常に経済的です。
しかし、現在日本で使われているホルモン剤の幾つかはフランス、デンマークといった国では安全性に疑問が残るということで使用が禁止されているのです。
また、このホルモン剤を長い間使うことで牛の乳房が感染症に罹患するリスクが高まります。その感染症を抑えるため、飼料には抗生物質が添加されています。
近年、抗生物質が効かない薬剤耐性細菌が世界的に大きな問題になっていますが、家畜に抗生物質を慢性的に投与し続けることが薬剤耐性細菌増加の一つの大きな原因であると言われています。
実際のところ、これらの問題は牛乳自体の問題であり、脱脂粉乳に限ったことではありません。
しかし直接飲む牛乳と脱脂粉乳用の牛乳が必ずしも同じ安全基準で作られている保証はありません。脱脂粉乳に関する危険性として知っておくことは私たちにとって大切なことと言えるでしょう。
脱脂粉乳は利用すべき?
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脱脂粉乳は牛乳から脂肪分を取り除き乾燥させたものです。クサイ、不味い、といった悪いイメージが強く残っていますが、実際のところそのようなことは全くありません。脱脂粉乳は保存性もよく栄養豊富であることから、現在もお菓子やパンなど多くの食品に添加されています。
また脱脂粉乳は高タンパクかつ低脂肪であるため、ダイエットにも効果があると言われています。しかし牛乳を含め脱脂粉乳に対する安全性については疑問視されていることも事実です。何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し、脱脂粉乳を過剰摂取することは避けたほうがよさそうです。
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