四国のお遍路はどう巡る?│歴史や服装・廻り方を解説!

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四国のお遍路は「順打ち」がオーソドックス!


出典:写真AC

お遍路の札所には、1から88までの番号(札番)が付いています。必ずしも札番通りに巡らなくてもいいのですが、今でも札番通りの巡礼「順打ち」は大変ポピュラーな方法であり、バスツアーの多くもこれを守っています。1番札所は、徳島県鳴門市にある霊山寺、88番札所は、香川県さぬき市にある大窪寺です。

四国各地を、徳島県から高知県、愛媛県、香川県と、札番通り、時計廻りに巡っていくのが「順打ち」です。こうした専門用語が存在している点も、長い歴史のあるお遍路らしいといえるでしょう。

順打ちの「打ち」とは、札所に到着した際、札を本堂や大師堂の柱に打ち付けていた習慣に由来していますが、現在ではこの習慣はありません。四国各地の巡礼の方法としてもうひとつ、88番札所から若い番号に向かって廻るのが「逆打ち」です。

弘法大師は絶えず順打ちルートで札所を巡っているので、逆打ちをすると、必ず大師様に逢えるわけです。この方法も古くから知られており、順打ちの3倍御利益が得られると信じられてきました。うるう年は逆打ちの年だという風習も長くあり、うるう年にはバスツアーも含めて逆打ちが増えます。

お遍路さんが道に迷わないよう、お遍路道には道しるべがあります。逆打ちの場合は道しるべがわかり辛いため難易度が高く、それだけ御利益があるとされてきたものです。カーナビの発達した現在では、難易度が下がるのは仕方ありませんが、ご利益はあるでしょう。

全ての四国の札所を同時に巡ることを通し打ちと言いますが、交通便利な現代とはいえ、忙しい現代人にとっては大変です。何箇所かに区切りながら、何度も掛けて八十八箇所全てを巡回する人も多く見られます。

四国のお遍路にかかる費用や日数


出典:写真AC

四国のお遍路に掛かる費用と日数はどのくらいでしょう。全てを歩きで廻る昔ながらの方法の場合は、宿泊費が日数分発生します。巡礼が多いので比較的安く宿泊できるものではありますが、仮に40日間の行程としますと、食費も入れ、少なく見積もって30万円から35万円は掛かるでしょう。

もっとも、自家用車で廻っても、10日程度は掛かるので宿泊費は必要です。車中泊でもしない限りは、少なく見積もって10万円は要します。日程に合わせて、お好きな方法で廻るのがいいでしょう。歩いていく巡礼にも、苦行だけではない、楽しみが見出せるはずです。

四国のお遍路でお寺のお参り

四国のお遍路だからといって、特に通常のお寺の参り方と異なるわけではありません。山門で一礼、手水で両手と口を清め、鐘を撞けるお寺では鐘楼堂で鐘を打ちます。この先がちょっと違い、本堂でお札を納めます。

それから写経をする場合はこの際にします。後は特に珍しくはなく、灯明、線香、お賽銭、読経と合掌です。四国のお遍路にある全ての札所に、本堂と大師堂がありますので、大師堂に行って本堂と同じように参拝をします。山門を出る際にも一礼をお忘れなく。

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