おすすめのりんごの品種5選|美味しいりんごを見分けるポイントも紹介

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りんごの品種の数

 世界中の多くの人たちから愛されている果物、りんご。 その品種は全部で2万5,000種以上もあるといわれ、今でも増え続けています。 日本にも、これまでに多くのりんごが導入されてきました。

しかし、土壌や気候の違いもあり、その中で根づいたものはわずか数十種類程度です。そのため、現在日本に流通している品種の多くは、親戚のような関係にあるものばかりとなっています。 そこには、少しでも良いりんご同士をかけ合わせ、よりおいしい品種を作ろうとしてきた日本人の努力も見ることができます。

中でも日本最大の産地といえば、青森県でしょう。りんご王国のイメージそのままに、2016年度の生産量は44万7,800tとダントツの生産量を誇っています。次いで、長野県の14万2,100tです。

さらに、山形県と岩手県が4万5,000t前後で続きます。5位の福島、6位の秋田と見ていくと、やはり東北地方が中心となっていることがよく分かります。 消費量は、なんと岩手県が年間1人あたり27.6個でトップです。次いで、青森県の21.8個。秋田県の20.8個と続きます。こちらも、やはり東北地方がランキングの上位を占めています。

りんごの品種紹介①

ふじ

日本国内の生産量の50%以上を占める、おなじみのりんごの品種です。 1939年に青森県藤崎町の園芸試験場東北支場で、「デリシャス」と「国光」をかけ合わせて作られました。1962年には、「ふじ」として品種登録されています。 サイズは、300~400g程度です。

見た目もよく、布などで擦るとワックスで磨いたように綺麗な艶が見られます。 はっきりとした甘みと香りが特徴で、りんご特有のシャキシャキとした歯ごたえ、果汁の多さも魅力です。蜜が入りやすい品種で、近年では予め選別したものが高級品として販売されています。

冷蔵庫で半年以上は保存でき、貯蔵性の高さも人気の理由の一つとなっています。 このふじの中でも、袋をかぶせずに栽培したものを特別に「サンふじ」といいます。

日光をたっぷり浴びて、その分甘さと香りの強いりんごとなっています。ただし、見た目や貯蔵性については、本来のふじに劣ります。 1982年に日本トップの生産量となると、その後は中国やアメリカなど海外にも普及しました。2001年には、ついに世界で最も栽培されている品種となりました。

りんご紹介②

紅玉

紅玉は、1800年頃にアメリカのニューヨーク州リック農園で作られた品種です。その後、明治時代になって日本に持ち込まれました。 サイズは200g程度と小ぶりで、その名の通り鮮やかな赤色をしています。布などで軽く擦ると、さらに輝きが増します。

味は、甘みよりも酸味が強めで、果肉がぎゅっと引き締まっています。とても古い品種なので、ある意味最もオーソドックスな、りんごらしいりんごといえるでしょう。 かつては日本国内でも大量に出回りましたが、新しい品種によってその数は激減してしまいました。

しかし、煮込んでも崩れない果肉や強い酸味は、アップルパイなどのお菓子の材料にとても向いています。その点が再評価され、現在では再び安価で出回るようになっています。

りんご紹介③

ジョナゴールド

アメリカのニューヨーク州農業試験場で、日本産の「紅玉」とアメリカ産の「ゴールデンデリシャス」をかけ合わせて作られた品種です。 1970年には、国内の秋田県果樹試験場で栽培が始まりました。 紅玉とゴールデンデリシャスの組み合わせは、「あかぎ」や「つがる」などの品種とまったく同じです。

サイズは300g程度で、ピンクがかった美しい色合いをしています。 程よい酸味と、硬く引き締まった果肉が特徴です。皮がとても柔らかく、そのまま丸かじりでも美味しく食べられます。 最近では、紅玉の代わりに、このジョナゴールドを栽培する農家が増えてきました。

日本では、4番目に生産量の多い品種です。 冷蔵庫で3ヶ月ほど保存できるので、お菓子作りやジュースにもよく用いられています。 熟期の10月下旬まで保存しておくと、甘みが増して味のバランスがさらに良くなります。皮に「油上がり」と呼ばれるワックスのべたつきが出てくると、ちょうど食べ頃の合図です。

りんご紹介④

世界一

世界一の特徴は、そのネーミング通りの大きさにあります。 500g程度から、中には1kgを超えるものまであります。まさにサイズが桁違いの品種です。 1930年に、当時の青森県りんご試験場で開発されました。

まず「デリシャス」と「ゴールデン デリシャス」を交配、そこからできた実をさらに選び抜いて、大きくしていったのが現在の世界一です。 正式名称は「青リ4号」ですが、育種に携わった園芸家の對馬竹五郎氏が「世界一の大きさ」と宣伝したため、こう呼ばれるようになりました。

サイズ重視で味は控え目ですが、バランスは悪くありません。硬めの食感が、独特の歯ごたえを生んでいます。 形も良く揃い、ピンクの果点と縞模様が綺麗に出るのも特徴といえます。その見た目の良さから、贈り物として海外でも人気ある高級品種です。

りんご紹介⑤

王林

王林は、青りんごの一種です。 福島県伊達郡の大槻只之助氏が、「ゴールデン デリシャス」と「印度」をかけ合わせて作りました。「りんごの王様」という意味で1952年に名づけられましたが、品種登録はされていません。 それでも、「ふじ」や「つがる」に次いで国内生産量の多い代表的な品種となっています。

薄い黄緑色で、皮には果点が多く見られます。他の品種と比べてもはるかに甘みが強く、酸味は控え目です。それでいて、さっぱりした後味で食べやすく、柔らかい果肉やかぐわしい香りも魅力的です。

貯蔵性もかなり高く、冷蔵管理されたものが翌年の春先にも販売されるほどです。 市場には比較的綺麗なものが流通しますが、実はサビと呼ばれる割れ目ができやすく、形の悪いものは地元などで安く販売されています。

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