鹿児島おはら祭りとは、1949年に鹿児島市制60周年を記念して始まったお祭りです。毎年11月の2、3日に行われるお祭りで、2万人もの踊り連が参加し、高見馬場電停から市電軌道に沿って天文館通り電停、いづろ通り電停、朝日通り電停、市役所前まで練り歩くパレードを行っています。 そのパレードの中でおはら節、鹿児島ハンヤ節、渋谷音頭、中山町下虚無僧踊りなどの踊りを披露しています。中山町下虚無僧踊りは1963年に鹿児島県の無形民俗文化財に指定された大変貴重な踊りになっています。様々な踊りをパレードに取り入れていることから、ユネスコの無形文化財にも指定されたお祭りです。 おはら祭り 2018年の日程・アクセスなど こうずま たかふみさん(@koz_ka417)がシェアした投稿 – 2018年 4月月17日午後2時59分PDT 2018年のおはら祭りの日程は、11月2、3日を予定しています。おはら祭りへのアクセスは、電車の場合はJR鹿児島中央駅から鹿児島市電2系統の郡元発、鹿児島駅前に乗り、高見馬場駅で下車すると会場が近いです。 車でお越しの際には、駐車場が用意されていませんので、少し離れた場所に車を止め、移動となります。ただ、おはら祭り当日は参加人数2万人以上とも言われているので、大変混雑が予想されます。有料駐車場の数も多く、車でのご来場はおすすめ出来ませんので、ご注意ください。 おはら祭りの歴史 おはら祭りは、鹿児島市の復興の意味を込めて、戦後4年経った1949年に鹿児島市制60周年を記念するお祭りとして開催されたのが起源になります。 戦前に行われていた鹿児島各地の盆踊りなどが、戦争によって中止されたこと、また神社などが戦火によって消失してしまったことによってしばらくの間お祭りそのものがありませんでしたが、このおはら祭りを機会にまた再開されるようになりました。 現在では2万人以上が参加する南九州最大のお祭りに成長しており、多くの方がおはら祭りを楽しみにしています。 おはら祭りの特徴・見どころ NaNaさん(@nana_staycool)がシェアした投稿 – 2017年11月月6日午前1時14分PST おはら祭りの特徴は、なんと言っても2万人以上の踊り子が練り歩くパレードになります。代表的な鹿児島の民謡である、おはら節、鹿児島ハンヤ節、渋谷音頭などを始め、現代的なダンスが披露されるオハラ21、パレード・マーチングなどの踊りもあり、様々な踊りを楽しむことが出来ます。 一度に2万人が踊る総踊りは見応え抜群と言って良いでしょう。さらに、踊り子たちの衣装も非常に魅力的で、当日のパレードでは浴衣や花笠姿、揃いの法被などの衣装を着て見る人を楽しませます。 おはら祭りは歴史的にも非常に重要なお祭りになっていてユネスコの無形文化財にも指定されていますので、見応えのあるお祭りになっています。 渋谷・鹿児島おはら祭り Miho Matsuzonoさん(@mihozono)がシェアした投稿 – 2016年 6月月12日午前4時04分PDT おはら祭りには鹿児島の他にも渋谷で行うものもあります。毎年5月中旬の土曜、日曜の2日間に行われ、渋谷109前を交通止めにして、道玄坂、文化村通りをメイン会場としています。 なぜ渋谷でおはら祭りが行われるかと言うと、鎌倉時代に渋谷一帯を所領していた相模国の豪族渋谷氏と、現在の鹿児島である薩摩に豪族渋谷氏の一族すべてが移住したため、縁故が出来たためと言われています。現在では、鹿児島と渋谷の交流を深めるためのお祭りとして渋谷おはら祭りが開催されています。 日本には様々なお祭りが!「日本の祭り」の記事一覧 …
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釣りをしたいと思うけど、道具などの準備が大変だし、どこで釣ればいいか分からないという方は多いのではないでしょうか。 確かに釣りをするためには様々な準備が必要ですが、道具に関しては、一度揃えてしまえば基本的に長く使えます。 また、釣りは得意不得意があまりなく、ある程度の知識をつけられたら老若男女問わず楽しめます。つまり、一度覚えてしまえば年齢関係なく楽しめる趣味となるのです。 今回は釣り初心者に向けた釣りガイドとして、様々な釣りに関する知識を紹介します。 川釣りと海釣りの違いとは?釣り初心者が知っておくべき知識① 釣りの種類 出典:写真AC これから初めて釣りをしようと思っている人がまず知っておかないといけないのは、釣りといっても様々な種類があることです。 まずは川釣りと海釣りの違いです。これは多くの人がご存知のように、川で釣りをするか海で釣りをするかの違いです。 また、同じ海釣りでも初心者向けとそうでないものがあります。 初めて釣りを始めるなら、海釣りの中でも多くの人がやっている防波堤釣りがおすすめです。これなら身近に海があれば簡単に始める事ができますし、釣り初心者でも比較的簡単に魚が釣れるからです。 中には海釣りでもいきなり船釣りをやってみたいと思っている人もいるかと思います。ですが、いきなり海釣りの中でも船釣りをやるのはおすすめしません。船釣りは中級以上の腕になってからするのが一般的と言われています。 初心者でも楽しめる釣り場所はここ!釣り初心者が知っておくべき知識② 防波堤 港では、波によって船が動いたり、波が浜にあたるのを避けるために防波堤を設置することがあります。その防波堤は、釣りを行う上で良い堤になっています。足場がしっかりしているため、初心者でも抵抗すくなくチャレンジできます。 砂浜 海水浴やサーフィンを行う人に注意する必要はありますが、浜では釣りを行う人が少ないためねらい目です。基本的には大型魚はいないですが、ごくまれに大型魚もいるので、楽しめる釣り場所といえます。 河口 河口は川と海の接する部分であり、一番プランクトンが発生しやすい場所です。そのため多くの魚が集まってきやすく、初心者でも釣りを行いやすいです。 船釣り 船釣りは沖合まで船でいって釣りを楽しむことができます。陸に近いところと違い、水深の深いところで活動している魚を捕まえることができます。 海釣り公園 埋立地を利用した公園で、主に陸から桟橋が伸び続けている橋で釣りが楽しめます。 釣り道具はこの5点を持っておくべし!釣り初心者が知っておくべき知識③ 釣りの道具 出典:写真AC 釣りの道具はレンタルすることもできますが、自分専用の道具を揃えたいですよね。ここでは初心者向けの道具選びのコツを紹介します。 まず必要なのは竿です。メインの道具となるためについ高い物を買ってしまいがちですが、いきなり高い竿を買ってもすぐに折れてしまうかもしれません。初めのうちは数千円で買える物を使った方が無難です。 そしてリールです。これで釣り糸を出します。この時に選ぶべきは最初から糸が巻いてある物を選ぶのが無難です。リールの値段は5千円くらいがおすすめです。 次に必要になるのがハサミです。糸を切る時はハサミがないと切れないのでハサミは絶対に必要です。そして釣った魚を入れるバケツ。ハサミもバケツも特にこれでないといけないというのはありません。 …
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今回は、前々から気になっていた錫のワークショップ(大人の職場体験)に行ってきました! 錫?なにそれ?金属の一種なのは知ってるけど、鉄やアルミに比べてイマイチ馴染みが ないよなぁ……。 そんな無知な私ですが、あえてネットで調べることなく、事前知識ゼロで挑戦してみることにしました。 錫のぐい呑みを作りに「錫光」さんへ ↑体験先の中村さん 電車に乗ること幾数分。駅でバス停を探してうろうろするうちにうっかりバスに乗り遅れ、 けれど元々最寄のバス停からたどり着ける気もしていなかった私は、駅から迷わずタクシーで錫光さんへ(駅から千円程度なので、初めての場所に自信のない方はお勧めです)。 降り立った場所に建っていたのは「中村」の表札のかかった本当に普通の一軒家で、イ ンターフォンを押すべきかどうか迷って徘徊していると、ぐるりと回った先に「錫光」と大きく書かれた看板がかかっていて、やっと一安心することができました。 ノックを聞きつけ たお弟子さんに中に招き入れて頂くと、そこには「これぞ職人の工房!」とばかりに、鍋や、 名前も知らない器具や、機械が並んでいて、それだけでテンションが上がります。 ↑工房の様子 奥から出てきた中村さんはとても朗らかで親しみやすい方で、にこにこしながらご挨拶してくださいました。奇しくも体験当日直撃していた台風の話をしているうちに体験者がそろったので、いよいよ一日体験が始まることに。 まずは中村さんに奥に案内していただき、テレビの映像を見ながら錫の基本的な知識を教えていただきました。中村さんが奥から取り出してきたのは、15センチくらいの銀色の板とも棒ともつかないもの。 ↑自由自在に曲がる錫 中村さん「これが、純粋な錫、純錫です。」 錫を錫として意識して見るのは初めてで、体験者全員興味津々。純錫という言葉があること も、恥ずかしながらこの日初めて知りました。 手にとって見ると、体温で曲がってしまいそうな、何ともいえない指の感触でやわらかいことがすぐ分かります。実際、力を入れるとすぐに曲がって、折れてしまわないか不安になるほど。 中村さん「ワークショップでは、これをそのままねじって箸置きにしたり、叩いて伸ばして薄いお皿を作ったりすることが多いです。」 ↑ワークショップの素敵な作品たち なるほど、それなら使う道具も少なくてすむし、場所も選ばないというわけです。 けれど、今日私たちがいる会場は職人さんの工房。 中村さん「皆さんには、型を取り、磨いて、模様を付ける。この基本的な工程を一通り行っていただきます。今まで行ってきたワークショップの中でも結構な難易度です(笑)」 中村さんがいくらにこにこ笑顔でも、私を含め体験者に一瞬緊張と不安が走りました (笑)。 ほかにも作品を見せて頂いたりした後、ワークショップのためいよいよ再度工房へ。難しい ところはお手伝いしますからねとにこにこ言ってくださる中村さんに、既にすがりたい様な気持ちです。 …
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「風習」という言葉は一般的に「文化」や「習慣」と混同されがちですが、実際には意味合いが異なります。 風習というのは、限定された地域で受け継がれてきた特有のならわしです。文化は人々が社会生活において培ってきた知識やならわしであり、より普遍的な意味合いを持ちます。 風習であれば、地域や国が変われば異なるケースも多く見られますが、文化というのは国単位のような広範囲で共有している事柄が多く、多くの人が行っていることから、異なった文化を持つ人からも受け入れられやすいです。 一方、習慣というのはどちらかといえば個人の癖に近く、繰り返し行ってきたために無意識下で行う動作などを表すことが多いです。団体や地域単位での習慣もありますが、風習よりもさらに狭い範囲で用いられがちです。 日本の風習が独特なワケ 出典:ぱくたそ 風習は地域によって若干の違いがあるものの、ある程度広範囲の人に受け入れられているならわしであるため、日本国内ならば多少の違和感があっても基本的に受け入れられます。 しかし、日本は島国という立地条件の上、鎖国を行っていた時期もあったため、他国の文化や風習を取り入れる機会がほとんどありませんでした。 そのため、同じ日本人から見れば普通のことであっても、海外の人からすれば驚かれるような風習もたくさんあります。 日本は他国の影響を受けにくい環境下で長年かけて培われてきた風習も多く、他国にも類似する風習がないケースが少なくありません。 外国人が驚く日本の風習① 家の中に仏壇と神棚がある 出典:写真AC 日本の風習の中でも、海外で最も驚かれるものの一つに、家に神棚と仏壇の両方を飾っていることが挙げられます。 海外は基本的に一つの宗教のみを進行しており、信仰心も日本に比べると強い傾向にあります。そのため、異なる宗教の象徴である神棚と仏壇が一つの家庭にあるという状況が、にわかには受け入れがたいのです。 日本では、八百万の神々を信仰する風習が広まっていますので、神棚と仏壇を同時に祀っていても特に問題視はされません。また、物や自然にはそれぞれに異なる神々が宿っているという認識を持っているため、異なる対象にそれぞれに手を合わせることも当たり前のように考えられているのです。 外国人が驚く日本の風習② 冠婚葬祭でお金を包む 出典:ぱくたそ 日本では当たり前のように行われている、冠婚葬祭でお金を包む行為も、海外では驚かれます。 海外では宗教に関係なく、冠婚葬祭にお金を包むことはまずありません。例えば、結婚式に関して言えば、アメリカでは新郎新婦がほしいものリストを掲載し、招待客がそれらの中からプレゼントを選んで購入し、品物で贈るのが一般的な風習です。 現金やギフトカードを送ることもありますが、日本のご祝儀よりはずっと少なめです。また、不幸があったときには、花やカードを送るのみで、お香典に該当するものを渡すような風習はありません。 外国人が驚く日本の風習③ サインではなく印鑑ばかり 出典:写真AC 海外では、ビジネスにおいてサインを使って本人であることを証明するのが一般的です。 ですが、日本ではサインよりも印鑑の方を使用する風習であり、海外では驚かれるのです。世界中で見ても、印鑑を法的な証明として用いる国は日本以外に台湾と韓国くらいで、少数派の風習といえます。 確かにサインの方が模倣されにくく、本人であることを証明しやすいという側面もありますが、日本では複製が困難な複雑な陰影の実印や銀行印を用意して、普段使用する認印よりもセキュリティを強くするなどの対策が取られています。 日本の奇祭6選|裸に炎に竹、あなたの知らない日本が見れる祭り 茶室でのマナーや造りを紹介|茶室はいつから使われている? …
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脱脂粉乳とは牛乳の脂肪分をとり除いた後、乾燥させて粉末状にしたものを言います。 現在は別名「スキムミルク」としてスーパーなどで販売されています。 一般的に水分を含んだ食品は腐りやすいですが、水分を取り除くことで長期保存ができるようになります。 また水分を取り除くことで軽くなるため、輸送するときにもメリットがあります。 脱脂粉乳は保存性がよく、タンパク質、カルシウムを多く含んでおり栄養価が高いことから、第二次世界大戦後、アメリカから無償提供された脱脂粉乳はしばらくの間、学校給食に用いられていました。 しかし、当時の脱脂粉乳はバターを作った残りカスであった上、輸送や保存の際に高温多湿で傷んでしまったことから不味い飲み物の代名詞として嫌がられていました。 脱脂粉乳は牛乳と比べコストが安く日持ちがするため、現在では食品製造工場などでお菓子製品やパンに乳風味やコクを加えることを目的として使われることがほとんどです。直接の飲用としては日常的に利用することはほとんどありません。 脱脂粉乳の味の特徴 出典:写真AC 牛乳から脂肪分と水分を取り除いたものですので、味と香りは水で薄めた牛乳そのものです。そのまま舐めるとほのかな甘みがあります。水に溶いて飲むと脂肪がほとんどないので物足りなさを感じる人もいます。 かつて脱脂粉乳は「クサイ」、「不味い」といわれていましたが、現在の脱脂粉乳はそのようなことは全くなく、好んで飲む人もいます。 脱脂粉乳の成分 脱脂粉乳には、タンパク質、脂質、炭水化物といった三大栄養素の他、牛乳と同様カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛、銅といったミネラル成分、ビタミンAやビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンCといった各種ビタミン、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ナトリウム、カリウム、リン、ヨウ素といった成分が含まれています。脱脂粉乳は栄養満点なのです。 脱脂粉乳の効果 出典:写真AC 脱脂粉乳には脂肪がほとんど含まれていません。そのため少ないカロリーで良質なタンパク質とカルシウムを摂取できるためダイエットに効果があると言われています。 タンパク質は摂取したいけど太りたくない人にとって脱脂粉乳はピッタリといえるでしょう。市販のプロテインにも含まれています。 脱脂粉乳とスキムミルクの違い 本来英語における「スキムミルクSkim milk」は「無脂肪乳」の事を指しており、乾燥して粉末にした「脱脂粉乳」とは厳密な意味では異なります。 しかし、「脱脂粉乳」にあまり良いイメージを持っていない人がいるため、脱脂粉乳を水に溶けやすいように加工したものを「スキムミルク」と呼ぶことが多くなっています。 無調整豆乳と調整豆乳の違い|混ぜて飲んだり、料理に入れたり 酪農家の仕事を紹介|気になる年収や1日の仕事内容 都内で出来る!牧場+絶品チーズ作り体験 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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他の金属とは違った特殊な金属「錫(すず)」をご存知でしょうか。錫の酒器は味わいがまろやかになり、錫の火器は花を長持ちさせるなど、なんとも魔法のような素材です。今回は錫の酒器について特徴からお手入れ方法までご紹介します。 錫とは 出典:写真AC 錫(すず)は比較的柔らかい金属となっています。そのため変形することはありますが、比較的割れにくくすぐに修復することができます。また、錫は金属独特の匂いも発しません。丁寧に扱えば長く使うことができるものなのです。 錫(すず)は、融点(溶ける温度)が他の金属と比べて低くなっています。そのため、電子レンジや直火にかけてしまうと溶けてしまうおそれがあるので錫製品を扱う際には注意が必要です。 錫(すず)は熱伝導率にも優れています。錫器でお酒を燗にしたい場合はすぐに温まり、冷酒で楽しみたい場合はより冷えた状態で楽しむことができます。 他にも、錫(すず)は「錆びることがない」という特徴を持っています。それは、空気中でも水中でも変わりません。金属の中でも錆びることがないものは大変珍しく、古来日本では神様に捧げるものとなっていました。 錫の酒器の特徴①<長持ちする> 出典:写真AC 上記にも挙げたとおり錫(すず)は他の金属と比べても柔らかい珍しい金属です。よって、錫(すず)の酒器は丁寧に扱っていれば長持ちするものとなっています。 錫の酒器を長持ちするためには、以下のことを気を付ければよいでしょう。 ①電子レンジや直火にかけないこと ②冷凍庫に入れないこと ③落とさないこと 錫(すず)の酒器は高温・低温に弱いので、長持ちするためには①と②に気を付けたいですね。錫(すず)は柔らかい金属なので滅多に壊れることはありませんが”万が一”という場合がありますので、長持ちをさせたいなら③を気を付けて丁寧に扱いましょう。 錫の酒器の特徴②<熱伝導率が高い> photo by Norio Nomura 錫(すず)は上記にもあるように熱伝導率に優れています。温かくなりやすく、冷たくなりやすい。酒器では、日本酒の燗はすぐに温まり、冷酒はより冷えた状態で味わえます。 また、常温で飲む際には手から酒器へと伝わる温度によってさらに味わい深いものとなります。 錫の酒器の特徴③<イオン効果> 出典:写真AC 錫(すず)は酒器以外でも花瓶などに用いられています。その理由として挙げられるのが「イオン効果」です。 古来中国では、水を浄化するために井戸の底に錫(すず)を沈めていたとされています。錫イオンによって菌の繁殖を抑制し、水が腐りにくくなるのです。花瓶ではこれが応用され、花が長持ちするため錫の花瓶が重宝されています。酒器の場合では、雑味を取り除きまろやかな味わいとなるのです。 そんな錫の製品を扱う「錫光」は、「現代の名工」に選ばれた初代の意思を引き継ぎ、今なお様々な作品を手掛けています。 【錫光】 住所:埼玉県川口市源左衛門新田300-31 アクセス:JR武蔵野線「東川口駅」 URL:https://www.takumi-suzukou.com/
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異国情緒溢れる光景、異国情緒を感じる風景、という言葉をよく耳にするかもしれません。 どんな風景であるのか、といいますと日本とは異なる雰囲気を持っている風景です。 情緒というのはまさに雰囲気という意味であり、具体的に姿形であることもありますが、場の空気感など感覚的な部分も大きくなっています。今回は「異国情緒」という言葉にスポットを当て、意味や例文を紹介します。 異国情緒の意味 出典:ぱくたそ 異国情緒の意味は、異国風である、つまり外国の風情を感じるということです。外国の風情を感じさえすれば、必ずしも異国の物である必要性はありません。 完全に作られたものであろうとも、そう感じるのであれば異国情緒があるようなもの、と言っても過言ではないのです。 ただし、ここで注意したいのは別に欧米風であることが定義になっているわけではない、ということです。例えば大陸系のものでも異国情緒がそれなりに感じられるものであるといえるでしょう。しかし、あまり中国や韓国などの東アジア系のものは異国情緒があると言われないことが多いです。 元々、日本と物凄く関係が深い地域ですし、建設から服装、風習、制度に至るまでかなり影響を受けていることは間違いないことになりますから、あまり異国情緒を感じるようなものではないと思われることが多いです。 また、日本では海外であることが異国情緒を感じるものであるわけですが、例えばヨーロッパからみれば日本風の家屋を自国で見ると異国情緒を感じるとなります。 その場所の文化や風習、慣習などとは違う様式のものを感じることが異国情緒を感じる、ということになるのです。 異国情緒の由来 出典:ぱくたそ 異国情緒の由来は名前の通り、異国と情緒、という言葉の組み合わせになります。異国は名前の通り、国が違う、ということです。当然、国が違えば風習や建築様式、そもそも雰囲気が違うことになります。 そして、情緒ですがこれは、いろいろな物事触れることによって、起こりうるさまざまの微妙な感情や雰囲気の変化、ということになります。つまりは、異国情緒、というのは異国の文化なり雰囲気を味わうことによって起こりうる感情や心境の変化、ということにもなります。 ちなみに多くの場合「いこくじょうちょ」と読みますが、実は本来の読み方としては「いこくじょうしょ」というのがありました。 しかし、言葉と言うのは読み方も変ることが多いものですから、今では「いこくじょうちょ」でも間違いではありません。 異国情緒の例文 異国情緒という言葉は例えば国内で異国の洋式のものを見たり、使ったりする場面となります。 例文としては、「彼女の出したカップは異国情緒溢れるセンスのよいものであった」や「日本の名山に異国情緒溢れるレンガ造りの建物があり、ちょっとした違和感と共に文化の広さを感じることができた」というような使い方ができるようになっています。 要するに普段、日本では見ないような外国の雰囲気や様式を見た時に使うものであるといえます。極端に間違っていると言う事でもない限りは、海外の雰囲気があるものに関して使うことが出来る言葉です。 異国情緒の類語 出典:ぱくたそ 類語としては異国情調というのがあります。意味的にはほぼ同じです。違う部分としては、調、という言葉ですが、これは「しらべ」とも読みます。調査という「調べる」という意味ではなく、音の流れや音程の高低という意味になります。つまり、「異国の調べ」という意味合いになります。 対義語としては国風、というのがあります。国風文化とも言われますが日本の場合、それが異国情緒の反対ともいえる言葉になることでしょう。 しかし、これは日本で言えばという話しであり、日本風であることが必ずしも異国情緒の対義語になるのか、といえばその人の属性によって違ってくることになりますから、その点は注意しましょう。 どの四字熟語にも、由来があります。 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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優れたろくろと彩色技術により美しい木目を際立たせた手作り漆器。ケヤキを主に使用しているので、堅牢でゆがみの少ないのも特徴のひとつだ。 小田原漆器の起源は室町時代中期に箱根山系の豊富な木材を使用し、木地の器物に漆を塗ったのが始まりとされている。その後、北条氏康が小田原漆器を発展させてるため塗師を城下に招き、様々な色の漆器をつくるようになった。 江戸時代には盆、椀などの日用品のほかに武具類にも漆を塗るようになり、江戸時代中期には継続的に実用漆器として江戸へ出荷するなど、漆器づくりの技術が確立されたのである。 神奈川県小田原市にある大川木工所。 小田急ロマンスカーに乗り、小田原駅で乗り換え、一つ隣の駅が最寄駅の箱根板橋駅だ。駅を降りると周りには山や川、そして南部は相模湾に面している。自然豊かな町が来た人の心を躍らせる。明治から昭和初期にかけて保養地として著名人にも愛されていてそうだ。 心を躍らせながら、徒歩10分ほどで大川木工所に到着。工房からは木の匂いを漂わせ、木の温もりも感じながら大川さんに話を伺った。 職人になったきっかけとは 「大学卒業してからこの世界に入ったんだけど、自然に入ったという感じかな。祖父の時代から機械に触れたり、のこぎり使って手伝いをしてお小遣いを10円貰ったり、子供の頃から慣れ親しんでいたからね」 大川さんは現在60歳。大学を卒業してから38年間小田原漆器と向き合ってきた。この38年間を振り返ってみて大変だったことを聞いてみた。 「最初の1年は大変だったなぁ。木地師の最初は、自分で使う道具を作ることから始まる。道具が作れて、初めて木地師になれるからね。その道具を使って仕事をするんだけど、はじめは刃物が回っているろくろに引っ掛かるんだよ。そうすると刃物が折れるか品物が折れるか。そうやって失敗を繰り返して覚えていく。それを3か月から半年くらいは繰り返すんだよ」 工房にはたくさん並んだ工具があった。木地師の証だ。大変な修行時代を逃げ出さずに乗り越えれた理由を簡潔に答えてくれた。 「モノづくりが嫌いじゃない、それだけだよ」 工房の隣には展示スペースがあり、茶碗やお皿など、様々な小田原漆器が置いてある。木の香りと色鮮やかな漆器に、取材中に訪れた観光帰りのお客さんも30分も見とれてしまっていた。そんな小田原漆器の魅力はどこなのだろうか。 小田原漆器は木地が命 「木目が綺麗なケヤキを使っていることだね。小田原漆器は木地が命。漆ってすごく正直で、塗ると分かるんだけど、木地が綺麗に挽けていないとその部分は黒くなる。塗りの場合は木地挽きがすごく大事」 ”塗り”ではなく”木目”で勝負しているということ。 「そうだね。我々を木地師と呼ぶが小田原は木地師が長。他の産地は違う、塗り師が長。小田原だけだよ、木地師が長になれるのは。それだけ木地が大事で、技術がいるということ」 数をこなすほど、のめり込んでいく 木地師の魅力に虜にされた大川さん。大川さんが思う木地師としてのやりがいを聞いた。 「手仕事とはいえ数をこなさなきゃいけないんだよ。スピードも早くしないといけないし、綺麗に作らないといけない。やってくうちに技術が向上していくんだけど、それが身体でわかっていく瞬間はやりがいを感じるね。同じ時間だけど、作成できる枚数は増えていくみたいなことだね」 スピードを上げて質も担保していかないといけない。実際に削っているところを見せてもらったが、大胆に、そして丁寧な仕上がりだった。まさに匠のなせる業だと感じた。 小田原漆器の良さを見て触れて、知ってほしい 今後の目標を聞くと、若い人たちにも広めていきたいとの思いが聞けた。 「うちでは、漆ではなくてクリアな塗装でナチュラルな仕上げをしたり、お盆も縁の薄いお盆を作ったり、時代のニーズに合わせて作ってるよ。ケヤキの木目だとか、実際に見て触れてみて感じることで、小田原漆器の良さを少しでもわかってもらえるだけでうれしい」 インタビュアー後記 伝統的な技法は変えずに時代のニーズに合わせ製品を作り出しています。小田原漆器を扱っている人は5名ほどしかいないそうで、そのなかでも小田原初の伝統工芸士を生み出した大川木工所の3代目である大川さんから木地師体験として学べるということは非常に価値があると思います。体験を通じて一人でも多くの方に継承していただけるとうれしいです。 伝統工芸士である大川さんが開催する体験プラン 小田原漆器を身近に!お盆orお皿制作体験 は、下記の「体験してみる」をクリック この記事が気に入ったら …
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和傘といえば番傘が有名ですが、「蛇の目傘」もあるのはご存知ですか?そうです、あの「雨あめふれふれ…」の歌にある「蛇の目」とは雨傘のことです。 和傘の文化は洋傘の普及以来、急速に下火になりましたが、伝統的な蛇の目傘の生産は今も続いており、クオリティの高い商品が日夜生み出されています。 今回は、蛇の目傘の魅力について紹介します。 蛇の目傘の歴史 出典:Pixabay 蛇の目傘は、平安時代に中国より傘の文化が渡来してきて広まったとされています。この頃の和傘は現在のように開閉できるものではなく、常に傘の部分が開いたままのものでした。さらに、傘を使うのは、皇族のような身分の高い人が主で、今のように一般的に普及してはいなかったようです。 その後、江戸時代の中期になり手工業が発達すると同時に、和傘の文化も市民に広まっていくようになりました。この広がりと共に姿を現したのが、蛇の目傘となります。 蛇の目傘が登場した頃は、定紋と呼ばれる模様をつけるのが女性の間で流行し、蛇の目傘の流行を促したとされています。江戸時代後期には、現在の蛇の目傘のように細身のものが出てきて、細傘として親しまれたといわれています。 蛇の目傘の特徴 出典:Pixabay 蛇の目傘は、和傘の一種です。和傘は私たちが普段使っている洋傘と違い、竹や木、和紙などの天然素材で作られます。さらに、特徴的な違いが骨組みの数です。 通常の洋傘は骨の数が大体8本ですが、和傘は30本以上あり、多いものになると70本も骨の数があります。このため、和傘は洋傘と比べ頑丈にできており強風に強い作りとなっています。 蛇の目傘は、和傘の中でも細身の作りになっており、江戸時代には女性向けに作られていた傘となっています。特徴としては、柄の部分が細めで、傘を開いたときに蛇の目などの模様がついているものが多いです。 傘の部分の和紙を組み合わせて、華やかな色合いや模様になっているものが多いことも特徴の一つです。 蛇の目傘の産地 アクティブGさん(@activeg_official)がシェアした投稿 – 2月 15, 2018 at 6:45午後 PST 蛇の目傘は、洋傘の発展と共に産地が減っていきました。それでも、伝統産業として今も全国で作られています。 有名な産地は、岐阜和傘で有名な岐阜県や京和傘で有名な京都があげられます。特に岐阜県は和傘の生産で有名で、昭和の最盛期には年間1500万本もの生産を行っていたようです。 岐阜県のデパートや和傘販売店では今でも、たくさんの蛇の目傘の販売を行っています。色とりどりの蛇の目傘が一堂に会している風景は大変綺麗で見ごたえがあります。 京和傘は歌舞伎や舞妓の小道具用に作られているものが多く、日常品として使うものは減ってきています。今でも生産を続けているお店はどれも古くから続いている老舗が多く、非常に質の高い蛇の目傘を作ります。 蛇の目傘の作り方 蛇の目傘は、和紙、竹、木、柿渋、亜麻仁油、漆といった自然にできた素材を用いて作られます。その作業の工程は、下事(したご)やまくわりといった大きく分けても10数工程、細かく分けると2~30以上の工程にも及ぶ作業となります。 この長い工程を、傘づくりの職人が各工程に分かれ数週間にかけて手作業で作成にかかります。 …
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まささん(@ha.motuku)がシェアした投稿 – 5月 21, 2017 at 4:15午前 PDT 京都デニムとは、京友禅染や京小紋染など京都の伝統的な染色技術をデニム生地に取り入れた革 新的なファッションブランドです。 デザイナーは桑山豊章氏で、かつては着物メーカーのデザイナーであり職人でした。近年では生活 の欧米化に伴い着物文化が衰退してきている傾向にあります。そこで、なんとか現代の中に着物文 化を取り入れて伝統技術を残していくことができないだろうかと試行錯誤した結果、生まれたの がこの京都デニムでした。 ジーンズを中心に、デニム生地の帽子や小物まであらゆるジャンルの商品を生み出しています。 ジーンズと聞くと生地が硬くて履きづらいイメージが先行します。しかし、京都デニムは履き 心地のよさを追求し、裁断方法や縫製方法に工夫を凝らしてストレッチのきいたジーンズを生産し さらにデザイン性も富んでいて、モチーフに沿ったデザインや遊び心と技術の結晶をジーンズのバッ クポケットに落とし込んだり、細かな部分に職人とデザイナーのこだわりが表れています。商品を 作るというよりは作品を作ろうという意識で生み出される工芸品の域にまで達した品々です。 また、職人による染付が行われているので、一本一本手作業で作られています。そのため、アフター ケアやカスタムオーダーにも柔軟に対応でき、染め直しから家紋の染め入れまで様々な要望を受 店舗は一店舗のみで、京都駅のそばに直営店を構えています。地下鉄の京都駅から徒歩五分の場所 に位置する店舗にたどり着くと、「京都デニム」と書かれた暖簾が迎えてくれます。 明るい店内にはジーンズをはじめとするデニム商品がずらりと並び、スクリーンには京都デニムの 制作風景が流れています。また、専門のコーディネーターがいるので、前もって来店の予約をすれ ばぴったりの京都デニムを選んでもらうことができます。 なかなか京都まで足を運ぶ機会がないという方は、オンラインショップからでも購入することが できます。 最近はメディアにも取り上げられるようになって知名度が上がってきており、伝統工芸特有の美し …