うぐいすとは、スズメ目に分類される小鳥です。「ホーホケキョ」と鳴くその独特の声が美しいと人気があり、「ホーホケキョ=うぐいす」というくらいに日本では認知度も高いです。日本三大鳴鳥の中の1つでもあります。生息域は時期によって変化するものの主に東アジアを拠点としています。
日本でもほぼ全国にいますが、暖かい地域を好みます。「ホーホケキョ」と鳴声が聞こえてもとても警戒心が強いので、めったに人前に姿を現すことはありません。オスで体長は15cmほど、メスは13cmほどの小鳥で、雑食性です。小さな昆虫や種子を主に食します。
特徴はなんといっても美しい「ホーホケキョ」という鳴き声ですが、実はオスしかこのように鳴きません。これは縄張りを主張している鳴き声であり、メスへの「無事である」知らせとして機能しています。またメスへの求愛としても使います。そして「チャッチャ」とも鳴きますが、これは地鳴りでありオスメスどちらも使います。
「ホーホケキョ」と鳴くうぐいすの見た目
出典:写真AC
うぐいすはスズメ目に分類されている鳥なので、スズメに似ています。
ウグイスと聞くと「薄い緑のような色」を想像する人が多いですが、実は「ホーホケキョ」と鳴くウグイスはもっと落ち着いた色をしています。注意深くみると確かにうっすらと黄緑色をしていますが、黄緑よりも茶色に近い色味です。
分かりやすくいうと「スズメよりも淡い茶色」です。光があたると、羽がうっすら黄緑がかっているようにみえますまたスズメよりも全体的にシャープな印象で、口ばしや尾がスズメよりも長くなっています。口ばしの根元から目の上にかけて、薄っすらと白っぽいラインが入っていることも見た目の特徴となっています。
「ホーホケキョ」ではなく「チーチー」と鳴くメジロ
出典:写真AC
メジロはスズメ目に分類されている小鳥です。体の大きさは12cmほどであり、一般的なスズメよりも少し小さいくらいの大きさです。東アジアや東南アジアに生息しており、基本的には雑食です。ですが雑食の中でも特に花の蜜を好んで食べるため、花の咲いている木でよく見られます。
よくウグイスと間違われる鳥ですが、鳴き声はウグイスの「ホーホケキョ」とは大きく違います。メジロは「チーチー」と鳴くことが多く、オスであるかメスであるかに関わらずコミュニケーションの手段や警戒のために使う地鳴きだといわれています。
そしてオスの発する「キュルキュル」といった鳴き声は縄張りの主張や求愛行動です。これらはオスしか発しない鳴声なので、メスかオスが鳴き声で判断することができます。
「ホーホケキョ」と鳴くうぐいすは、ウグイス色ではない
ウグイスの姿を想像するとウグイス色のような落ちついた黄緑色を想像する人が多いです。ですが実はその「ウグイス色」をしているのはメジロです。
メジロは全体的に落ち着いた黄緑色をしており、特に頭から背にかけて見事なウグイス色です。腹は灰色と黄緑が混ざったような色味をしており、一番の特徴ともいえるのが目の周りです。「メジロ」という名前の由来でもありますが、目の周りにぐるりと白いラインが入っています。
一般的にイメージするウグイスの姿をしているため、よくうぐいすと間違えられることがあります。ですがメジロは「ホーホケキョ」とは鳴きませんから、その点も大きな違いです。
「ホーホケキョ」と鳴くうぐいすとメジロの違いについて
出典:写真AC
小鳥は見分けることが難しいですが、その中でもウグイスとメジロはよく勘違いされている鳥です。どうしてもウグイスと聞くと黄緑色を想像してしまいますが、実はウグイスは薄い茶色をしています。
ウグイスを見つけても「ホーホケキョ」という鳴声がしなかったのは、実はメジロだったからかなのかもしれません。黄緑色がメジロ、薄い茶色がウグイスです。そして「チーチー」と鳴くのがメジロ、「ホーホケキョ」と鳴くのがウグイスです。
どちらも小鳥なので遠くにいると分かりにくいですが、その2つの違いさえ知っておけば、メジロかウグイスか簡単に判断できるようになります。メジロを違ってウグイスはあまり人前にはでてきませんが、「ホーホケキョ」という鳴声が聞こえたら辺りを探してみてください。