八丁味噌とは?|歴史や作り方、老舗会社(カクキュー/まるや)など

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たっぷりと時間をかけて作る!八丁味噌の材料と作り方


出典:写真AC

八丁味噌の原料となるのは、良質な丸大豆です。その中でも、さらに形の良い、粒の揃ったものだけを選別して使用しています。製造過程は、まず大豆を水洗いして、それをしばらく水に浸します。

次に、水気を切った大豆を赤褐色になるまで蒸し上げます。それをミンチ状にして、丸め、発酵に必要な麹菌を付着させます。この時、味噌玉が通常の豆味噌よりも大きく、独特な形をしているのが八丁味噌の特徴です。

この味噌玉を麹室に置いて、4日程かけて麹菌を繁殖させます。十分にカビが生えた味噌玉は、豆麹といいます。麹室から取り出した豆麹に塩と水を加え、6尺もある大きな杉桶に仕込みます。

この時、中で職人がしっかり空気を抜き、石積みの土台を作っていきます。

この桶を熟成蔵に運び入れ、川石をバランスよく積み上げていきます。石の重さは、桶全体の6tに対し、実に半分の3tほどにもなります。

このまま温度調節などはせず、蔵の中で長い時間をかけて醸造させます。こうして、二夏二冬を経てできあがったものが、八丁味噌となります。

歴史ある八丁味噌を作っている老舗業者とは?

江戸時代から現在まで、八丁味噌を作り続けている業者は2社のみです。それが、大田弥治右衛門と早川久右衛門の味噌作りを受け継いだ、「カクキュー」と「まるや八丁味噌」です。

創業年は、まるやが1337年、カクキューは1645年創業です。実に300~600年以上前に遡る、いずれも老舗の味噌蔵です。両者は東海道を挟んで向かいの位置関係にあり、ライバル同士でありながら、お互いに手を取り合ってこの八丁味噌の伝統を守ってきました。

基本的に八丁味噌の製法は同じなのですが、まるやは杉桶が約200本、カクキューは約1,000本。その桶に被せるものも、まるやが麻布、カクキューは木蓋といったように細かな違いがあります。

また、味噌蔵に住む麹菌や石の積み方の違いなどでも、その味わいに微妙な差が出るといいます。現在でも、旧東海道を挟んで向かい合っている両者、訪れた際は、是非その伝統の味を食べ比べてみると良いでしょう。

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