お食い初めとは
お食い初めとは子供の成長を祝う伝統行事です。百日祝いとも呼ばれており、生まれてから100日目~120日くらいに行います。古くは平安時代から始まった行事で、日本はもとより中国や韓国で行われることも。新しく生まれた我が子が食うに困らないように、という願いがこめられています。
食器に赤飯や魚、汁物の一汁三菜をお盆やお膳にのせて出します。食器は漆器で箸は柳で作られたものを、この日のために用意します。母方の祖父母が送るのが一般的です。生まれてから百日では大人と同じものは食べられないので、赤ちゃんの口元に持っていき食べさせる真似をしましょう。
親族内の年長者が行う決まりがありますが、近年では家族内で行うことも多いため両親が行うことも多いです。男児ならば男性、女児ならば女性が儀式を行います。
また、用意した料理の中に小石を入れるのも昔からの習わしです。歯が丈夫に育つように、お箸で小石を挟んでから箸先を歯茎や乳歯に優しくあてます。
石は神社から貰ったり、許可をとってから境内で拾ったり、最近では食器とセットで販売しているものも。使用した石はお食い初めが終わった後は境内に戻します。
地域によって献立の内容や実施する日にちは異なりますが、食器にのせて食べさせるフリをする、というのは日本全国で共通しています。
お食い初めの食器の相場
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お食い初めの食器には様々なものがあります。一昔前は家紋をいれた漆器の注文が一般的でしたが、最近では手軽に購入できるものや、いろいろな材質のものが増えてきています。
基本的にはお膳と飯碗や平椀などのセット販売です。漆器で家紋を入れた食器を購入すると2万円ほど。プラスチック製の食器ならば3千円ほどでも手に入ります。お食い初めが終わった後に使えるように、離乳食用の食器を代用する方も多いのです。
最近は手軽に購入できる通販サイトでのお食い初め用の食器購入が一般的になりました。通販ならば漆器でできた上質なものが、比較的安い料金でてにはいります。したがって、お食い初め食器の一般的な相場は5千円~1万円ほどです。
お食い初めの食器の選び方
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お食い初めの選び方は性別によって異なります。一般的な性別のイメージと違うので、選ぶ時は間違えないように気をつけましょう。男児ならば全体が朱色、女子の場合は外側が黒で内側が朱色のものを使います。
昔は朱色は位が高い人が身につける色だったので、女性よりも男性が優位だった時代の名残と言えます。男女平等になった今、伝統のみが残っている状態です。ただし、食器の色が逆の地域もあるのでお気を付けください。
男女でお膳の高さが違う場合もあるので、親族や周囲の方に確認しておくと良いでしょう。
色以外だと蒔絵や絵付けの柄が異なることもあります。女児ならば花、男児ならば菖蒲や日輪があしらわれます。ただ、お食い初めの食器を専用の食器や漆の食器以外で代用する場合、色を気にする必要はありません。気に入ったものを自由に選びましょう。