【子供の成長を願う】お食い初めの定番メニュー7選と意味

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子供のための特別なメニューを用意するお食い初め

 お食い初めは、七五三のように子どもの成長の節目にお祝いと祈願をする風習で、生後100日目を迎えた新生児に「一生食べ物で困ることが無いように」という願いを込めて、縁起を担いだ食べ物を用意して食事の「真似」をさせる行事です。

離乳食への切り替え時期を目安に行い、日本の他に中国や韓国、ヨーロッパの一部地域でもお食い初めに似た風習があります。各国や地域ごとに目的には細かな差異がありますが、基本として子どもが「はじめて食事をすること」を大切に考えて行われています。

日本では、献立の基本である一汁三菜をベースとしたメニューにします。主なやり方については、ご飯とおかずとお吸い物で食べる順番を考えます。 基本的な流れは、以下の通りです。

ご飯/お吸い物/ご飯/魚/ご飯/お吸い物/ご飯/煮物/ご飯/お吸い物/ ご飯/酢の物/ご飯/お吸い物/ご飯/歯固め石/ご飯/お吸い物

このように、ご飯からスタートしてお吸い物、ご飯に戻って魚、またご飯、次にお吸い物、ご飯、煮物……といった具合にご飯とお吸い物の間におかずを挟んで行います。また、お食い初めに使う食器も、男の子は赤色、女の子は黒色、という風に決まっています。

もともとは柔らかくしたお餅だった!お食い初めのメニュー


出典:写真AC

別名「百日祝い」とも言い、100日目のお祝いに一生の食べ初めという意味でお食い初めと呼ばれています。このメニューでは他に儀式に使う石から「歯固め」、初めて箸を使うので「箸揃え」、初めて魚を食べるので「真魚始め」など、呼び方は地域ごとに異なります。

お食い初めの始まりは平安時代であるとされ、50日目に行う「五十日祝い」と呼ばれる行事がその原形です。これは、重湯でやわらかくした五十日餅というお餅を赤ちゃんの口に含ませるというものです。その後、鎌倉時代にお食い初めで、魚がメニューに追加され食べさせるようになりました。

100日目にお祝いするという風習になったのもこの頃からです。それから室町時代にはもう一般的な習わしとなっていたようで、以降は現在まで伝統行事として我が子の健康と幸せを願う人々の間で続けられてきました。

お食い初めのメニュー①


出典:写真AC

お食い初めに使う魚は、尾頭付きの鯛を丸ごと一匹、塩焼きにしたものです。 他に出世魚を使う地域もありますが、いずれの場合も頭と尾を付けたままの状態で調理したものとなり、これをメインメニューとして大皿で出します。

家庭で用意することが難しい場合は、スーパーの鮮魚コーナーなどでメニューを見ながら、お食い初めに使う旨を伝えて、注文するという手もあります。 日本では古くから、縁起物として尾頭付きの魚がお祝いの膳に供されてきました。

祭事のとき献供物として、まだ刃の入っていない魚が神様へ捧げられていたことが始まりであり、当時の一般家庭では冷蔵保存が難しいことも相まって、尾頭付きの魚は大変貴重な品でした。

特に鯛は、食べる機会の少ない高級魚であること、その赤い体色や「めでたい」の語呂合わせなどもあって、今日までお食い初め以外にも結婚や還暦などのお祝い事には欠かせない魚です。また、頭から尾まできれいに食べることで、「ひとつの物事を初めから最後までやり遂げる」という意味もあります。

余談ですが、日本では尾頭付きの魚を盛り付けるときには、頭を左側にして皿に乗せるのがマナーとなっています。もし自分で盛り付けをするのであれば、配膳の礼法にも注意しましょう。

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