和楽器の種類その3「尺八」
出店:写真AC
3つ目に紹介したい和楽器は尺八です。尺八は、中国から伝来した木管楽器で鎌倉時代から江戸時代にかけて独自の進化を遂げ現在に至ります。
尺八の名前の由来は、おおよその尺八の持つ長さが一尺八寸(およそ54.5センチ)であることからきています。
ちなみに尺八の長さが一尺八寸の理由としては、最低音を12律(1オクターブ内の12の音)に合わせて作ったときに、中国でスタンダードとなる音を出すのに必要な長さが一尺八寸であったからです。
また、尺八はフルート同様空気の量を調節したり、穴が5個しかないため多様な音を出すためにかなりの技術を要したりとシンプルなつくり故になかなか弾くことが難しい楽器でもあります。
和楽器の種類その4「琵琶」
photo by Kazuhisa OTSUBO
4つ目に紹介したい和楽器は、琵琶です。琵琶は、ペルシア遺跡などから発掘されていることからイランで誕生し、それが中国へと伝わって、奈良時代に日本にもたらされた撥弦楽器です。
琵琶には「五弦琵琶・楽琵琶・平家琵琶・盲僧琵琶・薩摩琵琶・唐琵琶・筑前琵琶」など様々な種類があり、それぞれ特徴が異なっているため、用途も異なっていてさらに琴などとは違って同じ琵琶でも違う種類の琵琶と一緒に演奏することがないのが特徴です。
また五弦琵琶は演奏の難しさや音域に幅がないことから日本では浸透せず唯一現存する五弦琵琶は正倉院に伝わる螺鈿紫檀五弦琵琶のみとされています。
反対に四弦琵琶である楽琵琶は日本の琵琶の中ではもっとも大きく幅広い音色を持っていて古くから日本の人々から愛され現在でも雅楽や催馬楽などに用いられています。
次のページでは、『古事記』や『万葉集』などにも登場した楽器や和楽器の魅力についてご紹介します。