『新しい発明をするためには、温故知新が欠かせない』。この言葉を目にした時、しっかりと意味を理解できる方は、意外に少ないかもしれません。
おそらく、多くの人は「温故知新」の部分に戸惑うと思います。これは、「温故知新(おんこちしん)」と読むのです。
今回は「温故知新」という四字熟語についてみていきます。この四字熟語が日常生活で使えると一目置かれるかもしれません。
温故知新の意味とは?
出典:ぱくたそ
「温故知新」は、「昔の知識を勉強すると、新しい知識の発見につながる」という意味です。しかし、「温故知新」の漢字だけ見ると、あまりその意味は伝わってきませんよね。
「温」は「研究する」とか「復習する」という意味を示していて、「故」は「古い」という意味を示しています。このような概要を知れば、なんとなく意味が見えてきますね。
論語から来ている温故知新の由来
「温故知新」の由来は、「論語」からきています。論語とは、中国に由来する古い書物で、作成されたのは、今から2500年ほど前とされています。
また、論語は、孔子とその弟子たちによって作られました。ちなみに孔子とは、儒教や徳を説いた人物です。日本にも、少なからず影響を与えている人物なので、聞いたことある人もいると思います。
そんな孔子の教えの一つに「子日温故而知新可以為師矣」があります。この白文を訓読分に直し読むと、「子日く、故きを温ねて新しきを知れば、以って師と為る可し」となります。
これは、「昔のことを学んで、そこから新しいことを知れば、先生になれる」という意味を含んでいます。これが、短く省略されて「温故知新」になったのです。
温故知新の使い方を例文と共に紹介
出典:ぱくたそ
「温故知新」は、若い人には馴染みがないかもしれませんが、40代や50代のサラリーマン世代には、通用する言葉です。
この言葉をうまく使えば、「君、その言葉知っているの?わかっているね!」と一目置かれる可能性があります。
そこで、ここからは、「温故知新」の例文を紹介したいと思います。まずは、『温故知新の意識がない会社は、発展できない』という例文はいかがでしょう。これは、「昔の会社の経営方針や努力を学んでおかないと、この会社に未来はない」のような使い方です。
会社を引っ張るリーダーに使ってもらいたい言葉です。もう一つ、『温故知新の精神があったからこそ、新しいヒット商品が生み出せた』という例文も使えます。
これは、「新しいヒット商品を生み出せたのは、古い商品の開発努力を学んだおかげ」という意味です。応用次第では、まだまだいろんなシチュエーションで使えるので、自分で発明してみましょう。