滋賀県・近江八幡の名物「赤こんにゃく」はなぜ赤いのか

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日本国内でこんにゃくといえば、こんにゃく芋を使ったグレーのものが一般的です。しかし、滋賀県の近江八幡市には「赤こんにゃく」という一風変わった伝統食品があります。今回は、その近江八幡名物「赤こんにゃく」をご紹介します。

近江八幡名物「赤こんにゃく」と織田信長の意外な関係


出典:Wikimedia

通常こんにゃくといえば、グレーもしくは白っぽい色をしていますが、滋賀の近江八幡に伝わる伝統食品の「赤こんにゃく」は、文字通り赤い色をしているのです。赤いといっても最近流行りの激辛食品に使われている唐辛子の色ではなく鉄分による色なので、辛いわけではありません。

いつから赤こんにゃくが食べられるようになったのか定かではないのですが、この赤こんにゃくは、派手好きだった織田信長ちなんで作られたものなのです。その昔、織田信長は赤色の襦袢をまとって踊り狂ったと言われていて、そのため近江では天下の奇祭「左義長祭」が毎年3月に日牟礼八幡宮で執り行われます。

この祭りでは、女装した踊り子がかつぐ山車が出るのですが、山車は必ずその年の干支にちなんだもので、高さ数メートルにわたって、炎を表現している無数の赤い紙が飾られています。この勇壮な祭礼にちなみ、こんにゃくも赤く染め上げられたと伝えられています。

いまでは、冠婚葬祭の時など欠かせない食材と言われていて、また、色合いが肉に似ているため精進料理にも肉の代わりに使われます。

近江八幡名物「赤こんにゃく」はなぜ赤いのか

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三二酸化鉄という鉄の食品添加物を使っているため、赤こんにゃくは赤いのです。体には害のない添加物で、それどころか牛乳にも負けない豊富な鉄分を含んでいます。そのため、別名「鉄骨こんにゃく」と呼ばれます。

もちろん、鉄の味がするわけではなく、味わいそのものは普通のこんにゃくと変わらず、ノンカロリーだけど栄養豊富なので、現代に伝わるヘルシーフードとして親しまれています。

非常にきめが細かく、滑らかな舌触りが特徴で、近江八幡の料亭に行くと、懐石料理の中にも使われています。味の染み込みがよいため、おでんや煮物にも最適。四角い赤こんにゃくもあれば、突きこんにゃくや糸こんにゃく、玉こんにゃくもあるので、用途に応じて好みのものを選べます。

唐辛子入りの赤こんにゃくは、煮物にして味を染ませるとご飯のお供や酒の肴にしても相性抜群。さらに、赤い色が料理に華を添えてくれます。

近江八幡名物・赤こんにゃくの販売店

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ここで、赤こんにゃくを手に入れられる店をご紹介します。

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