日本の伝統工芸は国内だけでなく世界で注目されています。現在まで世界に誇る職人たちが伝統や技術を受け継ぎ作品を手掛けています。
しかし、その伝統工芸を支えている職人が年々減っている現状をご存知でしょうか?今回は職人たちが支える伝統工芸の数々をご紹介します。
伝統工芸品とは
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伝統工芸品とは1974年に公布された「伝統工芸品産業の振興に関する法律(以下伝産法)」に基づき経済産業大臣が指定した手工芸品を指します。 指定される条件として、その工芸品作りに100年以上の歴史があることを前提に次に挙げるものが求められます。
・原則として日常生活に密着した製品であること |
・製品の製造過程の主要部分が手作業であること |
・伝統的に受け継がれてきた技法で作られていること |
・製品の主原料が伝統的に受け継がれているものを使用していること |
・一定の就労人数が確保され、地域の産業として確立されていること |
この条件を満たした手工芸品を伝統工芸品として指定し、製法の保存などの保護が行われています。
伝統工芸品に指定されるには?
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日本全国に点在する伝統工芸は、伝産法に基づいた「産業構造審議会伝統的工芸品指定小委員会」での審議を通過したものから伝統工芸品として新規指定されます。
同小委員会では、積極的に新たな技術や技法の追加を行い、伝統工芸の保護を行っています。
経済産業省の発表では2015年の段階で、日本国内で伝統工芸品に指定されている手工芸品は218品目に上ります。
2014年には伝統工芸品登録がなかった北海道で「二風谷イタ」、「二風谷アットゥシ」が伝統工芸品として登録され、日本全国、各都道府県全てに伝統工芸品が存在するようになりました。
伝統工芸品を証明するマークとは
経済産業大臣の指定を受けた手工芸品である伝統工芸品は、国指定の伝津尾工芸品であることの証明である「伝統マーク」の使用が認められています。
これは国の補助を受けながら、国から認定された計画を基に伝統工芸保護事業を行っているということの証となります。
この伝統マークを使用することで、日本国内からの観光客はもちろん、来日する外国人観光客が一目で「日本の伝統工芸品」であることを認識できるメリットがあります。
伝統的な製法を利用した手工業で作られた伝統工芸品が、他の製品に埋もれてしまわないように差別化を図る意味でも、非常に有効な手段だと言えるでしょう。