女性に対して使われる猫の慣用句・ことわざ8選②
猫をかぶる
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「猫をかぶる」というのは、表面上は大人しくしている様子のことを表すことわざです。 特に、女性を指してよく用いられる言葉です。いわゆる、「ぶりっ子」のことです。
猫は、普段はとてものんびりしていておだやかな動物です。しかし、犬のようにけっして人に服従することはなく、いざとなれば虎やライオンのように本性を剥き出しにして攻撃的になります。
このことわざは、そのような様子をたとえたものだと考えられます。 一方、藁で編んだむしろのことを「ねこ」といい、猫をかぶるというのは本来そちらを指していた、という考え方もあります。
中国から来ている?猫の慣用句・ことわざ8選③
窮鼠猫を噛む
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窮鼠というのは、追いつめられたネズミのことです。 ネズミというのは、本来であれば猫に一方的に狩られる存在です。
しかし、そんなネズミでも追い詰められれば、猫に噛みついてでも必死に生き延びようとする、という意味のことわざです。 いくら弱い相手でもあなどってはいけない、また徹底的に追いつめるとかえって痛い目を見ることがある、という戒めを含んでいます。
語源となっているのは「死して再びは生きずとなれば窮鼠も狸を噛む」という言葉で、前漢時代の塩や鉄の専売制をめぐる議論をまとめた書物『塩鉄論』に見られます。
狸というのは、本来は山猫のことを指す漢字です。 似たようなことわざに「一寸の虫にも五分の魂」があります。こちらは、「小さな生き物にも尊い命がある」という意味で誤用しやすいので、併せて覚えておくとよいでしょう。