柔道の帯には、胴衣を止める以外にも、色の違いによって段級位を示す役割があります。 基本的に白が初心者で、黒が有段者をあらわしています。
しかし、初段を取得するには14歳以上という年齢制限があり、そのため少年の部についてはさらに細かい色分けがなされています。
また、かつては女子の有段者は白線の入った黒帯を締めていました。しかし、IJF理事会によって男女差別とみなされ、1999年からは国際大会でのみ男子と同じ黒帯を用いるようになりました。
その後、2016年からは国内でも全日本学生柔道連盟主催の大会で男子と同じ黒帯に、さらに翌年には講道館杯でも同様の措置が取られるようになりました。そのため、現在では白線入りの帯は使われていません。
柔道の帯の色と級(成年の部)
出典:写真AC
成年の部の帯の色分けは、まず四級以下の白帯からはじまります。 三級に昇格すると茶帯となり、初段になってはじめて黒帯を締められるようになります。
このような段級位による帯の色分けが始まったのは、近代柔道の祖である嘉納治五郎が講道館を創設したのがきっかけでした。
多くの門下生が集まるなかで、明治20年ごろから有段者のみに黒帯を締めさせるようになったのです。 ここまではよく知られていると思いますが、黒帯の上にはさらに、六段以上でだんだら縞の紅白帯。
女子は八段、男子は九段以上で紅帯と、全部で5種類の色分けがされています。 ただし、六段以上は黒帯のままでもかまわないとされています。
柔道の帯の色と級(少年の部)
出典:写真AC
少年の部でも、初心者はまず白帯からはじまります。この点については、成年の部と変わりません。 その後、各級ごとに6種類の色分けがなされていきます。
五級で黄帯、四級で橙帯、三級で緑帯、二級で紫帯。そして、一級になると成年の部の三級以上と同じように、茶帯を締められるようになります。
つまり、少年の部の色帯は、成年の部の茶帯までの昇級をさらに細かく分けたものという考えとなっているのです。 道場によっては、これに青帯が加わることもあります。