リフォームとリノベーションの違い
こうして見ていくと、リフォームとリノベーションには大きな考え方の違いがあることが分かります。 リフォームは、あくまで老朽化や故障したものを「元に戻す」方法。つまり、住宅のマイナス要素をなくし、新築と同じ価値に戻すことが目的となっています。
あくまで必要な部分だけを修復したり取り替えたりするだけなので、工事費用が安く済み、工期を短くできるのもメリットです。 一方、リノベーションというのは住宅そのものを「新しくする」方法です。
間取りから水道管、排水管、冷暖房といった建物の性能や機能自体を向上することで、ライフスタイルそのものを変えることができます。 プラスの要素をくわえることで、新たな価値を生み出すことが大きな目的となっています。
全体的な工事となるので費用はかかるものの、一括でコストパフォーマンスとしてはむしろ優秀です。また、より自由度の高い設計ができることも魅力のひとつです。
リフォームとリノベーションのメリット・デメリット
こちらでは、リフォームとリノベーションそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。家の改築に悩んでいる方は是非こちらを参考にしてみてください。
リフォームのメリット・デメリット
リフォームのメリットとしては、上記にも述べたとおり壊れたところや汚れたところなどのみ修復・改善すればよいのでコストがかからないという点です。また、リノベーションに比べて工事期間も短く済みます。
デメリットとしては、表面的な修復であるため間取りなどを自由に変更することができません。また、部分的な修復・改善になるので、家全体の強度や老朽している部分などを把握することが難しいです。
リノベーションのメリット・デメリット
リノベーションのメリットとしては、デザインだけでなく設備などの刷新や生活に併せて自由に間取りを変更することができます。
リノベーションのデメリットとしては、リフォームと違い修復・改善にプラスして新しい機能やデザインを取り入れるためにコストがかかり、工事期間も長くなります。また、工事をして初めて思わぬ問題点が見つかり、自分の希望通りの間取りや設計ができなくなってしまう点もデメリットといえます。
リペアとリノベーションの違い
出典：写真AC
リフォームやリノベーションと似た言葉に、さらに「リペア」があります。 リペアは英語で、「補修」や「回復」という意味です。 あくまで修理することが目的なので、リフォームやリノベーションのようにものを作り変え、取り替えることはしません。
例えば、床や壁、ドア、家具などについた傷やへこみ、シミなどをパテやヤスリを使って、技術だけで新品同様に戻していきます。 ちょっとした修理であれば、より低コストで済ませることができるのがメリットです。
また廃棄物が出ず、材木などを仕様しないので環境にも優しい方法です。 ものを大切に使いたがる日本人にとっては、向いている考え方といえるでしょう。
ライフスタイルに合わせて、リノベーション・リフォーム・リペアを活用しよう
出典：写真AC
新築同様に戻すか、あるいは新築以上の住居にするのか。リフォームとリノベーションは、その目的によって使い分けることが分かったと思います。 壁を抜くなどの作業は一見大変そうに思えますが、最近ではこれらをすべてDIYで行うセルフリノベーションも増えてきています。
業者に頼らず、自分の力だけで作り変えた住居には、コスト削減以上に大きな達成感や愛着を持てるはずです。 リペアについては、さらに高い技術が求められるため、建築現場でも専門のリペア職人と呼ばれる人たちが担当しています。
傷やへこみを新品同様に直していくその手さばきは、まさに職人そのもの。DIYが好きで手に職をつけたいと考えている人には、ぜひ興味を持っていただきたい職業の一つです。
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