西陣織とは?|成り立ちや歴史、特徴、西陣織会館を紹介

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西陣織の産地


出典:写真AC

西陣織の産地は京都市内の西陣と呼ばれるエリアですが、西陣は通称であって住所として存在するものではありません。京都市街の北西部に位置する上京区と北区の中で東は堀川通り、西は千本通り、南は今出川通り、北は北大路通りに囲まれたエリアが一般的に西陣と呼ばれています。

このエリアに存在する織物業者が加盟するのが西陣織工業組合で、組合が取り扱う織物のみが西陣織として扱われます。

西陣織 細尾

今から330年前の1688年に京都の名刹の1つ本願寺御用達の西陣織の機屋として創業したのが、「細尾」です。伝統的に貴族や一部の富裕層のものであった西陣織を普及させる目的でその後、機屋と共に着物や帯の卸売業も行いながら現在に至ります。

人間国宝の職人が手作りするものもある、日本を代表する織物である西陣織の品質の高さを世界に広めるために、インテリアやアートなどの異業種とのコラボレーションを行うほか、インドネシアのジョグジャカルタ王室と共同で行いました。

野蚕糸と王室バティックを用いた商品開発、ヨウジ・ヤマモト、ミハラ・ヤスヒロ、コムデ・ギャルソン、トム・ブラウンなどの世界的ファッションデザイナーとのコラボレーションなどを行いました。西陣織をNISHIJINとして、国際的なブランドに成長させる活動を積極的に行っています。

西陣織を世界に広める伝道師のような活躍を行う細尾ですが、国内ではHOUSE of HOSOOというショップ兼ショールームを運営しているので、細尾が扱う西陣織を用いた作品を実際に目にすることができます。入場は完全予約制ですから、事前に公式サイトなどから予約してください。

HOUSE of HOSOO

住所:京都市上京区黒門通元誓願寺下ル毘沙門町752
電話:075-441-5189
営業時間:10:00~17:00
定休日:土日祝日
公式サイト:http://www.hosoo.co.jp/

西陣織会館

西陣織の歴史資料の展示や西陣織制作の実演、西陣織の魅力を直に目で楽しむことができる着物ショーの開催、西陣織の制作体験など西陣織を満喫することができるのが「西陣織会館」です。

西陣織の資料の展示はもちろん、西陣織のネクタイ、金襴、和装雑貨、インテリア品まで西陣織工業組合が運営する西陣織会館ならでは、産地直販の買い得価格で販売されているので、西陣織の魅力を体験した後はお値打ちでショッピングを楽しむこともできます。

西陣織会館

住所:京都市上京区堀川通今出川南入西側
電話:075-451-9231
営業時間:10:00~17:00(11月1日~2月28日)、10:00~18:00(3月1日~10月28日)
定休日:年末年始12月29日~1月3日
公式サイト:http://nishijin.or.jp/nishijin_textile_center

西陣織の魅力


出典:写真AC

西陣織は本当に経糸と緯糸の組み合わせだけで、作られているのかと思わず目を疑うほどの、細かな仕事が施されている美しい織物です。貴族や一部の富裕層たちが競うようにして買い求めたというのも、西陣織の実物を目の前にすると思わず納得してしまうほど雅な織物だと言えるでしょう。

身に付ける芸術品の代表的な存在である西陣織を身に付けるだけで、スゥッと背筋が伸びて優雅な動きになってしまうのは、積み重ねられてきた日本の伝統文化のなせる業なのでしょう。京都を訪れる際には是非西陣織のまち、西陣へ足を運んでみてください。悠久の時を超えた日本の美意識の結晶をそこで目にすることができます。

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