文楽とは
江戸時代に大阪で生まれた伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」。文楽は、音楽的な曲節をもって劇曲的な内容を物語る「浄瑠璃」と、それを演奏する弦楽器の「三味線」によってストーリーが展開されます。
人形がこの浄瑠璃と三味線に合わせて喜怒哀楽の表現をしますが、この登場人物全ての喜怒哀楽を語り分ける「太夫」と、人形を操る「人形遣い」、人形遣いは、姿を隠すことなく人形を操りますが、1体の人形に対して人形遣いは3人がつきます。
この3人がかりで人形を動かすことを「三人遣い」といい、世界的にも珍しいとされ、2003年にはユネスコの「人類の口省及び無形遺産の傑作」に登録されています。 かつては全国的に上演されていた文楽ですが、浄瑠璃の竹本義太夫と作者の近松門左衛門の協力により、大阪を本場の拠点に置き、現在に至っています。
国立文楽劇場とは
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国立文楽劇場とは、大阪府大阪市中央区にある国立劇場で、文楽をはじめ邦楽・舞踊・民俗芸能・歌舞伎・大衆芸能などの伝統芸能を上演する劇場です。
総座席数753席の大ホールと総座席数159席の小ホールの2つの劇場と展示室があり、大ホールでは、世界無形遺産にも指定された日本独自の伝統芸能・文楽を始め、人形浄瑠璃、演劇や舞踊などが行われ、小ホールでは落語や漫才、浪曲などが行われています。3階には図書閲覧室があり、文楽関係の図書の閲覧が行えます。
【国立文楽劇場友の会】
伝統芸能を愛する方のためにより手軽に主演公演を見て頂けるよう作られているのが、国立文楽劇場友の会です。チケットを一般販売開始より前に申し込むことが出来る他、チケットの割引、チケット無料郵送、提携劇場での優待等さまざまな特典がついています。
入会金:1,030円(税込) 年会費:1,030円(税込)/毎年自動継続
国立文楽劇場の歴史
出典:写真AC
国立文楽劇場の歴史 明治時代に入ると、文明開化の世となり、西洋の演劇が入ってくる中歌舞伎を近代社会にふさわしい内容に改めようと提唱する演劇改良運動が起きました。運動自体は成功したとは言えませんでしたが、刺激を受けて歌舞伎座が開場する等、歌舞伎の新時代が築かれました。
第二次世界大戦後には、文化財保護委員会に芸術施設調査研究協議会が設置され、協議会の答申に基づき国立劇場の計画が具体化します。その後1966年7月に特殊法人国立劇場が設立され、同年11月に国立劇場本店、1979年には国立演芸場が開場、続いて国立能楽堂、大阪の国立文楽劇場、沖縄の国立劇場沖縄が設立されています。
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