障子紙の張り替え方STEP5:仕上げ方法
出典:写真AC
余った部分は、専用定規とカッターでカットしておきます。余った部分が多すぎてカットしにくい時には、ぎりぎりではなく少し余裕を持たせた部分で、一度はさみで切っておくとやりやすいです。
枠に対して余分な部分を全てカットしたら、最後に障子紙全体に霧吹きをします。こうすることで、乾いた時に紙がしっかりと伸びるため、たるみなく上手に綺麗に仕上がります。いよいよこれで障子紙張り替えの完成です。
種類豊富!様々な特徴を持った障子紙
出典:写真AC
障子の雰囲気は、和紙の種類によってずいぶん異なります。ここでは、一般的な和紙の種類別に、障子紙としての魅力や特徴についてみていきましょう。
・「手すき和紙」
日本に古くから伝わる手すき和紙は、長年の経験と高い技術を持った職人さんが、全て手作業によって丁寧にすきあげた高級な和紙です。手すき和紙の中でも、楮(こうぞ)と呼ばれる主原料の含まれる割合によって、さらに細かく種類が分けられています。
特徴としては、1枚1枚が手作業なので全く同じにはならないこと、薄く均一でとても美しいながら、長い繊維が絡み合っているため強度に優れており、非常に高級感と魅力に溢れています。
・「機械すき和紙」
手すき和紙と同様の手順を、全て機械でできるようにしたものが機械すき和紙になります。人が行う手作業とは異なり、大きさが異なる種類の製品など、幅広く作ることができるという特徴があります。
色々な繊維を織り交ぜることで、さらに多くの種類に分けられています。 手すき和紙のいい部分を引き継ぎながら、柔軟に多くの種類が作れることが機械すき和紙の最大の魅力です。
・「プラスチック障子紙」
手すき和紙や機械すき和紙のように紙だけでできていたものとは大きく異なり、和紙の上下に塩化ビニールがコーティングされた製品です。
紙でできたものと比べると、はるかに強度に優れ、破れにくいという特徴があります。また和紙とは異なり、変色や汚れが少ないため、とても使いやすいという魅力がある半面、コストが高く使いづらいという欠点もあります。 さらに通気性も悪く、古くから伝わる障子とはかなり異なるといえそうです。