湯葉の栄養価は豆腐の数倍!ダイエットに最適な健康食材・湯葉の歴史と作り方

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湯葉とは

湯葉はお好きでしょうか? 高タンパク低カロリーで健康食材の代表である湯葉は、懐石料理や精進料理には欠かせない存在。そしてダイエットにも人気です。

大豆を絞ってできる豆乳を加熱しますと、表面に薄い膜が張りますが、これがつまり湯葉です。仏教と密接に関わってきた湯葉は、現在でも多くの門前町の名産品です。

京都と日光が特に有名で、その他奈良や、日蓮宗本山のある身延もよく知られています。さらに、水質が良い点も湯葉の名産地に見られる共通項で、湯葉作りには良い水が欠かせません。

湯葉の歴史


出典:写真AC

湯葉は中国原産で、中国においても精進料理とともに発展してきた歴史を持っています。現代の中国では、湯葉は日本と違って、大衆的な加工乾燥食品として一般的な食材です。

この湯葉を、最初に中国から日本に伝えたのは、天台宗の開祖、伝教大師最澄と伝えられます。この手の、誰が最初に伝えたのかという話はだいたいが眉唾物ですが、湯葉が最初に伝わったのが比叡山延暦寺なので、比較的信憑性がある話です。

最も、京都の湯葉メーカーは、最澄の活躍した奈良平安時代ではなく、もう少し後代の鎌倉時代に、禅宗と一緒に日本に伝えられたとしています。精進料理の発展が、鎌倉時代に入ってきた禅宗の普及と密接な関わりを持っているためでしょう。

湯葉の栄養素とカロリー


出典:写真AC

湯葉は大豆加工品で、大豆を濃縮したものです。当然、大豆の栄養素を豊富に含んでいます。豆乳が最初に凝固してできるという性質から、栄養値の大変高い食材です。同じ大豆から作られる豆腐と比較した場合に、湯葉の栄養価は大変優れたものです。

たんぱく質・炭水化物・マグネシウムが約3倍、鉄・亜鉛が約4倍、カリウム・リンが約2倍です。豆腐に適わない栄養素は、カルシウムくらいです。そして湯葉には、ポリフェノールの一種であるイソフラボンが大変豊富です。

イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするので、女性を若々しくしてくれる嬉しい成分です。さらに大豆の脂肪分には、動物性脂肪にはないリノール酸が大変豊富で、これは高血圧・高血糖の予防に繋がります。

一方、湯葉のカロリーに関しては、豆腐の4倍以上あります。湯葉が、大豆の乳脂肪分から水分が蒸発してできたものだからです。意外と高カロリー食材でもある湯葉ですが、もちろん日常でそんなに大量に摂取するものではないので、ダイエットの際も気にし過ぎることはないでしょう。

湯葉の種類


出典:写真AC

湯葉にはどんな種類があるのでしょうか。まずは「汲み上げ湯葉」です。豆乳をお鍋に煮詰め、まだ温度が十分高くない状態で、最初に凝固した塊を汲み上げれば、それが汲み上げ湯葉です。おぼろ豆腐のような形状ではあるものの、しっかりと膜ができています。そのまま刺身でいただくと絶品です。

料理店でできたてをいただくこともありまずが、汲み上げ湯葉自体もお土産にあります。水分がたっぷり含まれているのが特徴で、このため冷凍には不向きです。

次に、引き上げ湯葉です。引き上げ湯葉は、汲み上げ湯葉と名前が似ていますが、こちらはもう少し豆乳の温度が上がった際に引き出すもので、水分が汲み上げ湯葉より少なく、板状になっています。

一般的な生湯葉といえばこちらを指します。関東では引き上げ湯葉をたぐり湯葉ともいいますが、これは文字通り、豆乳をたぐって引き上げるためです。引き上げ湯葉は、刺身、煮もの、鍋、包みものなど、あらゆる料理に万能です。さらに引き上げ湯葉に関しては、冷凍してもそれほど品質は落ちません。

次にまき湯葉です。まき湯葉(巻き湯葉)とは、生湯葉ではなく干した湯葉のうち、巻いたものをいいます。平たい干し湯葉なら平湯葉です。

まき湯葉の外観は、卵焼きとよく似ていますが、板状の湯葉を巻いて作ったものなので当然でしょう。乾燥食材ですからお土産には最適で、揚げて煮てと、あらゆる料理にマッチします。

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