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農家は大きく分けて2種類あります。農業を中心に生計を立てている「専業農家」と、農業とほかの仕事の両立して生計を立てている「兼業農家」です。
近年、農業に挑戦したい人が増加の傾向にあります。それも本業としてではなく、兼業農家のスタイルを取る人が増えているのです。会社に勤めながら、週末などを使い農業ビジネスを行うことを「副業農業」と呼ぶこともあります。
今回は、最近の気になる職業「兼業農家」について解説していきます。どのくらいの収入が見込めるのか、メリットとデメリット、兼業農家になるのはどうすればいいのかについてみていきましょう。
兼業農家とは
兼業農家というのは、世帯員のうち何人かが、農業以外の収入を得ている農家のことです。農業の収入がそのほかの収入より多い農家を「第1種兼業農家」、農業の収入の方が少ない農家を「第2種兼業農家」といいます。現在では、専業農家よりも兼業農家の方が割合が多くなっているのです。
第二次世界大戦後、日本の工業化が進むにつれて兼業農家の割合は増加し、第2種兼業農家が第1種兼業農家を追い越しました。その差は、年々大きくなっています。一方、兼業農家は、農業生産性の低さ・耕地の狭さなどによる季節出稼ぎが一般化・長期化していることから、政治的・社会的な問題にもなっています。
兼業農家のスタイルをとっている人のなかには、農業の仕事が減少する時期に合わせて出稼ぎに行くケースも。また、普段は会社勤めをしており、週末や長期休暇中に農業をするケースもあります。ほかにも、世帯の中で農業以外の仕事に従事している人がいるケースも多くみられますよ。
仕事と農業の割合は?
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仕事と農業との割合は、農地の規模や作物の種類、どのような経営体制で農業を行っているかによっても異なります。
例えば、平日はサラリーマンをして、休日に農業に勤しんでいるスタイルの場合。休日がほとんどない状態で働き続けることになるでしょう。農業は、生き物を相手にしているので「今週は疲れたから休もう」とないがしろにすることもできません。別の仕事をこなしているからこその大変さが、兼業農家にはあるのです。
兼業農家の気になる収入
兼業農家の年収は、育てる作物や販売方法、管理する農地の広さによってかなり上下のブレがあります。一概にいくらと収入を決めるのは難しいでしょう。
平均値で見た場合、専業農家の年収が600万円前後であるのに比べ、兼業農家では400〜500万円前後となっています。
この兼業農家の収入は、農業での収入プラス勤めている仕事の収入が加算されたものです。そして、この収入のうち農業による収入は50~100万円程度で、ほとんどは農業以外の仕事による収入となっています。
兼業農家になるには
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実家が農業をしている世帯ならば、家族が働きに出るだけで兼業農家になります。
一方、会社員が兼業農家になりたいのであれば、やはりまずは農業のノウハウを学んだ方がよいでしょう。もともと、家族や親族が農家をしているのであれば、多少の知識はあるかもしれません。
しかし、農業に携わるにあたって政府が定める管理基準や農業に関する法律など、最新の情報が必要になることもあります。特に、国や自治体の補助金や制度は、よく調べておくことをおすすめします。国には「農業次世代人材投資資金」や就農・定住者向けに自治体が行っている促進事業など、さまざまなサポート体制ができているのです。
一度も自分で農業を経験していない人は、まず弟子入りして農家の勤務体系やノウハウを学びましょう。流れが理解できてから、雇われ農家になるか、経営者になるかを判断してくださいね。
また、各都道府県に「新規就農相談センター」というものがあります。そこへ行って相談してみるのも、ひとつの方法でしょう。実際に、サラリーマンをやめて農家に転職したり、農家をやりながらウェブ系の仕事をしたりする兼業農家の人が増えています。
定期的に開かれている「新・農業人フェア」のような就農イベントに参加するのもおすすめ。全国の主要都市を中心に開催されていて、全国の自治体や農業法人が多数出展しています。助成制度や求人情報を紹介してくれるほか、個別に相談にも乗ってくれるので、情報収集も兼ねて一度参加してみるといいかもしれませんね。
農家と一言にいっても様々な業界があります。茶農家もその一つです。そこで、緑茶コンテストで金賞を受賞した茶農家を紹介します。
【株式会社茶來未】
住所:神奈川県足柄上郡松田町寄3259
アクセス:小田急線「新松田駅」
URL:http://www.chakumi.com/