京扇子と江戸扇子の違いとは?

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京都の「京扇子」、東京の「江戸扇子」

京扇子と江戸扇子。日本の扇子といえばこの両者が主流となっています。これらは双方とも国内や各国からも高い評価を得ており、古くから受け継がれてきた伝統工芸です。

扇子自体は元々京都で生まれたものですが、その技術は京都だけに留まらず、東京つまり江戸にも伝わり発展してきました。それぞれ異なる地で受け継がれてきたため、一見似ていても異なる部分が多々あります。

現在ではどちらも独自のブランド力を誇る扇子ですが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。

京扇子と江戸扇子の違い・特徴とは

京扇子とは

京扇子は、扇子が平安時代に発祥して以来、京都で発展してきたものです。現在では京都扇子団扇商工協同組合に所属する企業が扱っている扇子のみを京扇子と定義しています。


出典:株式会社 とくの

京扇子の特徴とは

京扇子の特徴は、持ち手の扇骨の骨数が多く、扇面の折り幅が狭いところにあります。現在では様々な色形の京扇子が出回っていますが、やはり主流なものには色や柄にも特色が出ております。

また京扇子には、江戸扇子とは異なる華やかで細々したものが多い印象を受けます。これは京都の工芸品全体にも言えることですが、緻密な作業が得意な京職人ならではの特徴が表れています。

その線の細さや華やかさから、江戸扇子に比べると少し女性的な印象を受けるのが京扇子です。

・京扇子は「分業制」

京扇子の大きな特徴の1つである分業体制は、江戸扇子との最大の違いでもあります。

非常に多くの工程が存在する扇子の製造過程において、分業制というのは作業効率を上げて製造数を大幅にアップさせることができます。さらに各工程に職人を置いているので、その分野に特化した技術を遺憾なく発揮できる点も大きなメリットとなっています。

この分業制は横の繋がりが大きい京都の性質に見合った作業体制であるようにも感じます。さらに京都は職人気質な町であるので、「質の良いものを作ろう」という気持ちが一致しやすく、このような体制が可能なのかもしれません。

・京扇子の製作工程

大別すると扇骨を作る部門、地紙を作る部門、その両方をくっつける仕上げ作業を行う部門に分かれます。工程自体は江戸扇子とあまり変わりませんが、細分すると80工程以上にもなる作業数に応じた職人全ての手を通って作り上げられます。

注文が入ると、それぞれの部門がそれぞれの技術を持ち寄ってやりとりをしながら完成させていきます。そのため、1人の作業ではないので各工程の作業時間も考えながら動かなければなりません。

江戸扇子とは

・江戸扇子について

江戸扇子は東京で作られている扇子を指します。京都で生まれた扇子作りが江戸に渡り、現代まで独自に発展し受け継がれてきました。

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