塩化物泉とは?│効果効能・含有成分・塩化物泉の名所をチェック

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温泉は、成分により単純泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉など様々なものに分類されます。

今回は、日本の温泉の3割ほどを占め、保湿効果や優しい効能などから老若男女多くの人々から人気を集める「塩化物泉」の特徴・効能から名所までご紹介します。

塩化物泉とは


出典:写真AC

塩化物泉には塩化ナトリウム、つまり食塩が含まれており、以前は「食塩泉」という名称で呼ばれていました。

しかし、1978年に環境省によって新泉質名が定められ、化学成分による「塩化物泉」という名称が採用されるようになります。 塩化物泉である条件は、温泉水1kgのうち1,000mgを超える塩化ナトリウムが溶けていて、なおかつ陰イオンの主成分が塩化物イオンとなっているものです。

陽イオンの主成分によって、「ナトリウム−塩化物泉」、「カルシウム−塩化物泉」、「マグネシウム−塩化物泉」というようにさらに細かく分類されます。 源泉が自然に湧き出しやすく、掘削技術が発達するまでは、日本でもっとも多い温泉がこの塩化物泉でした。現在ではその数は単純温泉に抜かれてしまいましたが、いまだに源泉のうち3割近くを占めている温泉です。

成分によって色が変化する塩化物泉


出典:写真AC

塩化物泉は、基本的にその成分が海水ととてもよく似ています。 そのため、味は塩辛くなっています。塩分の濃度が高かったり、マグネシウムが多かったりすると、さらに苦味も感じるようになります。

臭いはごくわずかですが、臭素の刺激臭を感じます。よほど意識して嗅いでみないと気づかない程度なので、基本的には無臭と考えてよいでしょう。 色も基本的に無色透明で、濁りはありません。

ただし、鉄分をふくんだ塩化温泉は緑がかった色になったり、植物性の有機物をふくんだモール泉では黒くにごった黒湯となるものもあります。

塩化物泉が「傷の湯」と呼ばれる理由

塩化物泉には、塩分による強い殺菌力があります。また、痛みをやわらげる鎮静効果もあるため、切り傷や火傷などに効能があるとされています。 「傷の湯」と呼ばれているのは、このような泉質によるものです。

一方、塩化温泉にふくまれている塩分は、皮膚に付着することで保湿効果を生み、汗を蒸発しにくくします。その効果によって湯冷めしにくくなり、「熱の湯」「温まりの湯」などとも呼ばれています。

このような保湿効果は、温泉の塩分濃度が高ければ高いほど強くなり、より体の芯まで温まることが分かっています。 ほかにも、神経痛やリウマチ、さらに飲用することで胃液がよく分泌されるようになり、消化器系や便通にもよい効能があるとされています。

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