カスミソウとは
出典:写真AC
カスミソウは、ナデシコ科の長日植物です。日照時間が半日以上になると開花の準備をはじめ、5月から7月にかけて小さな花をいっぱいに咲かせます。
まるで枝先に霞がかったような様子から、その名前がつけられました。群れ咲くので「ムレナデシコ」とも呼ばれています。 英語名は「Baby’s breath」、つまり「愛しい人の吐息」。やわらかで、どことなく幻想的なイメージは世界共通のようです。
ちなみに、学名の「Gypsophila」は「石膏を愛する」という意味で、石灰質の土地を好むことから命名されました。 品種は、世界中で125種類ほど。なかにはピンクや青、そして大きな花を咲かせるカスミソウもあります。
日本人にとってもっとも代表的なイメージのカスミソウは、一年草の「エレガンス」でしょう。大正時代に国内に持ち込まれ、花束や花飾り、ドライフラワーなどさまざまな形で愛されています。 一方、それより早く明治時代に伝わっていたのが「宿根カスミソウ」。こちらは、八重咲き品種が切り花に用いられています。
ほかにも、ピンクの花を咲かせる「ムラリス」や、広がり咲くことから「カーペットカスミソウ」とも呼ばれる多年草「オノエマンマテ」などがよく知られています。
実は、カスミソウはその姿に似合わず、メチル酢酸による汗のような匂いを発するのがたまに傷。しかし、最近ではその分泌をおさえた品種も作られるようになって、より好まれる花となってきました。
カスミソウの花言葉
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カスミソウ全体をあらわす花言葉には、「清らかな心」や「無邪気」があります。いずれも、その純白で小さな花の姿から連想された言葉でしょう。 欧米にも「purity of heart(清らかな心)」や「innocence(純潔)」といった花言葉があるので、やはりイメージは近いようです。
こうした無垢さをあらわす言葉にくわえ、「親切」や「幸福」といった温かみのある花言葉を持っているのも特徴です。 欧米には「everlasting love(永遠の愛)」という花言葉もあり、結婚式のブーケでは定番といえます。
ほかにも、「夢心地」という花言葉はカスミソウの持つ幻想的なイメージそのもの。ながめているだけで、春霞に迷い込んだようなふわふわした気分に包まれそうです。
カスミソウの色別の花言葉(白・青・ピンク)
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カスミソウは白以外にも、さまざまな色の花を咲かせるものがあります。 その色によっても、また異なる花言葉が秘められています。
たとえば、ピンクのカスミソウ。その花言葉は「切なる願い」や「感激」というように、他の色とくらべてかなり情熱的です。その華やかな色合いが、より強い感情を連想させるのでしょう。 一方、白い花言葉には特に決まった花言葉はありません。
カスミソウを代表する無垢な色として、「無邪気」や「純潔」をあらわしていると考えられます。 あまり目にする機会はないかもしれませんが、カスミソウには青い花もあります。こちらにも特定の花言葉はありませんが、「清らかな心」という花言葉と合わせると、より落ち着いた印象をあたえてくれます。