万年筆の書き方のコツ
出典:写真AC
万年筆を初めて使う方はボールペンとの感触の違いに驚くかもしれません。慣れるためにはいくつかのコツがあります。 第一に筆圧をかけすぎないことです。ボールペンはペン先の球を回転させる必要があるため、一定の筆圧が必要ですが、万年筆はそうではありません。
むしろ、強すぎる筆圧はペン先を曲げるなど故障の原因にもなるので気を付けましょう。紙の上に軽くペン先を置き、力を抜いて動かすだけで線が引けます。 次にペン先をやや寝かせて書くことです。傾きは紙から45°~60°。この時、ペン先の刻印のある面を上にします。
キャップは、本体の後ろにつけることで、バランスが良くなるよう設計されています。重さや使用感によって付け外ししましょう。 書き終えたら、キャップを閉め、インクの乾燥を防ぎます。
万年筆のインクの替え方・色のバリエーション
出典:写真AC
万年筆のインクの替え方・色のバリエーション インクの替え方は「カートリッジ式」と「吸入式」の2つがあります。
カートリッジ式
「カートリッジ式」の場合、軸後部を回転させカバーを外します。すると、ペン先と接合されたカートリッジが現れるので、これを慎重に抜きます。新しいカートリッジを奥まで差し込み、しばらく置くと、また書けるようになります。
吸入式
「吸入式」では、軸後部についたつまみ(吸入ノブ)を左に回転させるとピストンが下がります(メーカーによって向きが異なる場合があるので、必ず向きを確認してください)。ペン先を、完全に隠れるまでインクの中に浸し、吸入ノブを右に回転させ、インクを吸入します。
完全に吸い上げたら、ノブを左に回し、インクを数的たらします。ペン先を上に向け、ノブを右に回し、余分なインクを拭き取れば完了です。
インク
インクには大きく分けて染料インクと顔料インクの2種類があります。カラーは黒、青、ブルーブラックの3種が基本です。 染料インクは衣類などを着色するために使用されるインクであり、水や油に溶ける性質があります。
濃淡の調整や書き心地に優れ、色の種類も豊富で、現在販売されているものの多くが染料インクです。オレンジやピンクなど変わった色を作れるインクも販売されています。 顔料は、染料と同様に衣服の着色などに使用されています。
しかし、染料と違い、水に溶けづらく、光による劣化にも強いという性質があります。長期的な保存に最適ですが、インクが詰まりやすく、丁寧な手入れが必要という点に注意が必要です。
ペンやインクの組み合わせによっては、インクが出なくなったり詰まりやすくなったりということがあります。インクを選ぶ際は、できるだけ万年筆とメーカーが同じものを選ぶ方が無難です。