花火の音の仕組み
花火大会の魅力の中にシュッっという打ち上げの音のあとで、ドーンという大音響と共に爆発する臨場感を上げる方も少なくないでしょう。花火の中にはシュッ、ドーンと音もなく打ちあがるものとヒューと言う音と共に打ちあがりドーンと炸裂するものの2種類が存在します。
実はヒューと音をたてる種類の花火には笛と呼ばれる装置が取り付けられています。ヒューという音は笛の音なのですね。笛の中にはヒューという音と共に発光する種類のものもあり、銀色に発光するものは銀笛と呼ばれています。
また花火大会では花火の発光よりも爆発した音が遅れて聞こえてくるという、面白い現象を体験できます。
これは光が1秒間に約30万kmも進むのに対し、音は1秒間に340mしか進まないために発生する現象です。この現象は花火の打ち上げられる場所から離れるほど顕著に出てきます。
打ち上げ花火の魅力
出典:写真AC
夏が近付くと日本各地で数多くの種類の花火大会が開催されます。夏は花火のシーズンと言っても過言ではないでしょう。真っ暗な夜空に驚くほど鮮明に作品を描きだす様々な種類の花火は、見るものの目を釘付けにし、心を揺さぶる一瞬だけの芸術だと言えます。
華々しく咲き誇り、夜空を彩るもののほんの一瞬で終ってしまう刹那的な表現方法は、潔さを美徳とした日本人の美学にも通じるものではないでしょうか。このことから日本では古くから花火の技術が磨き続けられ、日本の花火師は世界をリードするほど高い技術力を保ち続けています。
花火を見ると、その多くの種類の美しさに心を奪われてしまいがちですが、打ち上げの現場には高い技術力を持つ匠たちが活躍していることを思い出してみてください。