出典:写真AC 鷹匠は、江戸時代には既に存在していた仕事で、鷹を飼育し、訓練を行うプロフェッショナルのことを指しています。 かつては鷹を飼い慣らして狩りをさせるのが仕事でした。しかし、現在は時代の変化に伴い、鷹匠の仕事は狩猟目的の飼育ではなく、様々なイベントに出演するなど、エンターテイメント性が強くなっています。 鷹匠の仕事 出典:写真AC 鷹匠の仕事は、基本的には鷹を飼育し、訓練をすることです。名前の通りの鷹はもちろんのこと、ハヤブサをはじめとした猛禽(もうきん)類全般を担当することも多くなっています。鷹を放つ様子を披露することや、体験型のイベントでは、一般人に鷹匠体験をさせることもあります。 また、近年ではカラスやハトなどの害鳥駆除としても、鷹匠が活躍するケースが増えています。猛禽類は、鳥類に対して、とても高いけん制効果を持っているため、糞害や、バードストライク対策として、鷹匠に依頼が来る仕組みになっているのです。 鷹匠の年収 出典:写真AC 前述したように、近年の鷹匠はかつてのように獲物を狩って、生計を立てることはほとんど不可能となっています。そのため、収入は鷹匠としてイベントに出演したギャラが基本です。 また、前述の害鳥駆除による報酬も増加しています。その合計は、年間平均で100万円を超えればいい方だそうです。そのため、多くの鷹匠はあくまで副業として鷹匠をしていることが多くなっています。別の仕事の幅は広く、合計の年収平均は割り出すことが難しいです。 鷹を飼うための規模の大きい鳥小屋や、安定した餌の確保、日常的な世話や訓練をする環境が必要になるためです。 基本的には、動物園の飼育員や、ペットショップのスタッフ、動物病院や研究施設の獣医などが、鷹匠を兼任しているケースが多いです。 そのため、鷹匠としての雇用形態は、基本的に業務単位の発注となり、アルバイト制も多いものの、全体的には正社員として働いている人が多い傾向にあります。 鷹匠になるメリット、デメリット 出典:写真AC 鷹匠の仕事の大きなメリットは、普段なかなか触れ合うことが出来ない鷹などの猛禽類と、パートナー関係を築けることにあるでしょう。警戒心の強い生き物であるため、飼育にやりがいを感じる人にとっては大きな達成感を味わえるという魅力もあります。 また、鷹匠は日本に古くから存在している仕事でもあります。現在は伝統文化としての価値が強いため、形式を重んじる重要なイベントに招待されることもあります。鷹匠は歴史を守る重要な立ち位置を担うことが出来ます。 一方で鷹匠に限って働くことは、困難もあります。収入も安定しにくいですし、日々の訓練や、飼育環境を考えると、負担が大きいものです。生き物との関係を構築するため、マニュアル通りに仕事が進まず、大きな壁にぶつかってしまうことも多い、リスクのある仕事でもあるでしょう。 鷹匠に向いている人、向いていない人 出典:写真AC 鷹匠は、イベントなどで目にすると、スポットライトを浴びるような派手な仕事です。しかし、実際の鷹匠はとにかく訓練が重要です。鷹をはじめ、猛禽類は鳥類の中でも賢い部類に入りますが、それでも決して簡単ではありません。 イベントでも思い通りの動きをしてもらえるよう、根気強く訓練に取り組める人ほど鷹匠に向いています。 また、猛禽類はとてもデリケートな生き物です。責任感を持ち、慎重に取り扱える人でなければ、鷹匠になることは難しいかもしれません。鷹匠になるには、生き物に対する誠実な性格を持っていないといけないでしょう。 日本の職人についての記事はこちら 猟師の仕事を紹介|気になる年収、なり方、必要な資格 酪農家の仕事を紹介|気になる年収や1日の仕事内容 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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一風変わった金属”錫(すず)”を使ってぐい呑みを作ることができます。 出来上がったぐい呑みには、好きな刻印を入れることができるので世界にひとつだけのオリジナルぐい呑みができます。自分で作ったぐい呑みで味わうお酒はより一層おいしいことでしょう。お酒好きな方は必見の体験です! 住所:埼玉県川口市源左衛門新田300-31 アクセス:東川口駅南口~川口駅東口行、「源左衛門新田」停留所下車後、徒歩5分 体験時間:13:30 ~ 16:30 (3.0時間) 錫師(すずし)の職場体験の詳細はこちら。 浅草老舗和装履物 辻屋本店【東京都】 下駄職人の職場体験 和服・洋服どちらにも合う下駄を1から作ることができます。 下駄のデザイン選びから鼻緒の”挿げ”作業まで、本格的な下駄づくりを体験できるのはここだけ!創業100年以上の歴史を持つ老舗店で、オリジナルの下駄づくりを体験してみてはいかがでしょうか? 住所:東京都台東区浅草1-36-8 アクセス:東京メトロ銀座線「浅草駅」より徒歩3分 ・東武線伊勢崎線「浅草駅」より徒歩3分 ・都営浅草線「浅草駅」より徒歩5分 体験時間:13:00 ~ 16:00 (3.0時間) 下駄職人の職場体験の詳細はこちら。 北村織物【茨城県】 織物職人の職場体験 最高級織物として知られる「結城紬」でおしゃれな名刺入れを作ることができます。高級織物を使っていながら直販のためにお財布にも優しい価格で体験できます!実際に地機(じばた)を用いて手作業で作る名刺入れは一生ものの品となることでしょう。 4代続く伝統工芸士の職人さんのもと、体験してみてはいかがでしょうか? 住所:茨城県結城市結城3564 アクセス:JR水戸線「東結城駅」より徒歩5分 体験時間:10:00 ~ …
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歌舞伎役者とは、日本の伝統芸能である歌舞伎を演じる人のことです。その多くは世襲制ですが、現在は人材不足に悩まされており、養成所出身の歌舞伎役者も増えていっています。 芸名は名跡と呼ばれ、親から子、子から孫へと基本的には受け継がれていきます。テレビなどでよく耳にする襲名とは、この名跡を継ぐことです。 歌舞伎役者の仕事 出典:写真AC 歌舞伎役者の仕事は日本舞踊や礼法、発声などを稽古で体得し、舞台上で観客に披露することです。 まだ無名のうちは旦那という、いわゆる師匠の身辺の世話も仕事の一つです。出迎えをしたり、稽古中には飲み物などを持って常に師匠のそばについています。 また、衣装や小道具などのチェックや準備なども大切な仕事です。また黒衣を着て舞台袖に立ち、何か起これば対処できるように待機することもあります。 舞台上で演じることだけが歌舞伎役者の仕事ではありません。 歌舞伎役者の年収/勤務体系/福利厚生 出典:写真AC 歌舞伎界でトップクラスの収入は、おおよそ1億数千万円です。これは名の知れた歌舞伎役者の納税額から推察された金額です。そのため全ての歌舞伎役者が高給を得ているわけではありません。 それでも売れっ子役者は、一度の歌舞伎公演で500万円前後を得ていると言われています。 なお多くの歌舞伎役者は配給会社と専属契約をしているので、そこから給与が支払われています。収入源は歌舞伎などの公演を中心に、映画やイベント等の出演です。またタニマチと呼ばれる講演会からご祝儀もあるようです。 以上から、顔や名前の知れている歌舞伎役者は高所得者ですが、まだ経験が浅い歌舞伎役者の場合だと所得はがくんと落ちるようです。それでも初任給は20万円はあり、稽古を重ねていくうちに月収は倍以上になると言われています。 なお、歌舞伎の公演は一回につき25日連続で行われるので、休日は公演のないこの25日間以外になります。しかし実際は稽古やイベント等があるので休みの日は飛び飛びです。また、実力のある歌舞伎役者ほど仕事も多いので、休日はどうしても少なくなる傾向があります。 歌舞伎役者のメリット・デメリット 出典:写真AC 歌舞伎役者は基本的にその多くが世襲制です。そのため歌舞伎の家系に生まれた者が歌舞伎役者になるメリットは、稽古さえきちんとしていれば親の地位や技術力を獲得しやすいというところにあります。 歌舞伎役者としての知識、技術、振る舞いなどを幼い頃から学びやすい職業であるということです。しかしこれはデメリットでもあり、歌舞伎役者に子供がいなかったりすると、自分の得てきた技術や伝統を残せない可能性が出てきます。 また世襲制であるため、歌舞伎に縁のない者が歌舞伎役者になった場合、能力が正当に評価されない可能性が残っています。加えて、歌舞伎役者は芸能の仕事であるため、名誉を得たり一般人より高額な所得を得られる可能性はありますが、生活のプライバシーが守られないこともあります。 歌舞伎役者に向いてる人、向いてない人 出典:写真AC 歌舞伎役者は舞台上に立つ仕事なので、目立つことが苦にならない人に向いている職業だと考えられます。また、間を読めることも重要です。間を読む力がないと、芝居の雰囲気が損なわれていしまいます。 また、役者である以上は他人を演じなければいけないので、人を真似るセンスや人間観察力に長けていない人は、演技をする上で苦労するでしょう。 必ずしも端正な容姿は必要ではありません。 舞台に決して穴を開けないという強いプロ意識、体調管理を徹底するという自分を律する態度、険しい道を進み続けるという精神力が必要です。 職人の仕事がつまった、職人図鑑はこちら この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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「やませ」が吹くことで有名な岩手県。雪が降る寒い地方だからこそ、体を温める料理が郷土料理として根付いてきました。朝ドラで有名になった岩手県久慈の「まめぶ汁」や、サンマのすり身が入った「すり身汁」、豆腐や野菜をさいの目にして煮立た「しゃべとこ汁」など、汁物の郷土料理が多いのです。 どの汁物もおいしくレシピが気になる物ばかりだと思いますが、今回は「ひっつみ」のレシピをご紹介します。 みっひつとは 料理名の由来は岩手弁の「ひっつむ(手でひきちぎる)」。小麦粉と水で練り上げた生地を、指で器用にちぎって茹であげる鍋料理です。 岩手県内では「ひっつみ」という呼び名の地域が多いのですが、ところかわると同じ料理でも「すいとん」「ばっけ」「とってなげ」とも呼ばれています。野菜やお肉が入った汁物の中に、小麦粉で練った生地を入れて煮込んだ料理です。 「すいとん」と言われるとイメージが沸く方もいらっしゃるかもしれませんね。中に入る具材は特に決まった気まりはなく、味付けも各家庭で醤油味だったり味噌味だったりと様々。秋になる富山で収穫してきたキノコがどっさり入る場合もあります。 今回は醤油ベースのオーソドックスなレシピをご紹介しますね! 「ひっつみ」のかんたんレシピをご紹介! 〔材料(4~5人分)〕 生地 〇小麦粉 120g 〇ぬるま湯 60cc 鶏むね肉 100g ニンジン 1/3本 長ネギ 1/2本 シイタケ 2個 舞茸 1/3株 ゴボウ 20~30g 水 600cc みりん 50cc しょうゆ 50cc 和風顆粒だしの素 小さじ2 …
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Traditional Crafts in Japan: A Weekly News Roundup – First Week of December 2023 | 粋-iki-粋な日本文化を発信するメディア
by Atsuby AtsuSummary The article, updated on December 6, 2023, provides a weekly roundup of news related to traditional Japanese crafts. By regularly engaging with news about traditional crafts, you can gain …
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「結婚式のスピーチの途中、急に停電になって周りがざわついたが、彼は内容を暗記していたらしく泰然自若としてそのまま立派なスピーチを終えた」というようなときに使われる、「泰然自若」という言葉をご存知でしょうか。 学生時代にはあまり使う機会のない言葉ですが、社会人になり、経験豊富で落ち着いた年配者に対しては良く使われる言葉です。 そのため、正しい意味や使い方を理解しておかなければ、場合によっては相手の気分を害してしまうことにもなりかねません。こちらでは、泰然自若という言葉の意味や由来、使い方などについてご紹介していきます。 泰然自若の意味 出典:ぱくたそ 泰然自若という言葉の意味は、冷静で落ち着いており、どんなことにも動じない様子を指しています。 突発的なトラブルを冷静に処理するときや、予想外の展開になった場合でも、慌てずに落ち着いて行動しているときなどに用いられ、基本的に相手を褒める意味で使っています。 この言葉は、ただ単に物事に動じない様子を指しているのではなく、トラブルの中でも的確にやるべきことを行う場合などに用いていますので、突発的な出来事に鈍く、慌てない場合などには使われません。 泰然自若の由来 泰然自若という言葉には、特に出典などはありません。ただ、元々「泰然」という言葉だけで、悠然としていて物事に動じない様子を表していましたし、「自若」という言葉もいつも落ち着きを失わず、普段通りにしている様を意味しています。 この場合の「泰」というのはおおらか、ゆったりしているという意味、「然」はそれを肯定している意味で使われています。また、「自」は自然、自分らしいという意味であり、「若」はそのようであるという意味で使われています。 つまり、「泰然」と「自若」はどちらもいい意味で落ち着いて普段通りの様子であることを意味しており、二つの似たような意味の言葉を組み合わせ、さらにその長所を強調しているのです。 泰然自若の例文 出典:ぱくたそ 泰然自若という言葉は、普段通りの環境ではあまり使われません。というのも、普段はほとんどの人が落ち着いて自分らしい行動をしているからです。 例えば、「理不尽なクレームをつけられたときも、彼女は泰然自若として、顧客に説明を行っていた」のように、何らかのトラブルにおいて普段と変わらない様子を強調するときに用います。 また、泰然自若という言葉は、そのあとに「として」「とした」などをつけて用いることが多いですが、「急に天気が悪くなった時も、泰然自若たる彼はすぐに人数分のタクシーを呼んでくれた」のように使うこともあります。 日本人なら知っておきたい国語の知識「国語」の記事一覧 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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赤膚焼(あかはだやき)は、奈良県奈良市や大和郡山市で生産されている陶器です。その名の通り、赤みを帯びた肌色をしており、乳白色の萩釉を掛けた上に奈良絵と呼ばれる絵付けを施しています。この見た目から赤膚焼という名がついたという説と、赤膚という地域で生産されていることが名前の由来になっているという説があります。 裏には「赤膚山」という刻印のほかに、作家や窯元の印がついているものもあります。赤膚焼は素朴な風合いが特徴で、普段使いに最適な食器や花器類が多く見られます。現在は伝統工芸として6つの窯がありますが、中には江戸時代から続くところも存在します。中の窯と呼ばれていた大型登り窯は、登録有形文化財にも登録されています。 赤膚焼の歴史 出典:赤膚焼窯元大塩昭山 赤膚焼の歴史は古く、桃山時代には、この地域の城主であった豊臣秀長が赤膚山に開窯したと伝えられています。江戸時代後期になると、当時の藩主の保護を受けたことにより、数々の素晴らしい作品が生み出されました。幕末には名工と呼ばれた奥田木白が新たな技術を加え、広く知られる窯の1つにまでなりました。 江戸時代中期の茶人である小堀遠州が好んでいた遠州七窯の1つにも数えられています。長らく多くの人に愛されてきた赤膚焼ですが、第一次世界大戦後は不況によって、五条山に3つあった窯は1つを残すのみとなり、現在の窯の多くは昭和に入ってから作られています。 しかし、赤膚焼の伝統的な工法や絵付けなどは当時の特徴を未だ色濃く受け継いでおり、飽きのこない陶器として多くの人に愛されているのです。 赤膚焼に描かれる奈良絵の魅力 出典:赤膚焼窯元大塩昭山 赤膚焼に施されている奈良絵というのは、御伽草子などを題材とした庶民的な絵柄です。画家の作品のような精巧で洗練された絵柄ではなく、親しみやすい素朴な構図が赤膚焼の特徴にも良く似合います。 また、奈良絵が描かれた赤膚焼は茶人の間で親しまれていました。奈良絵は、かつて因果経の教えを絵で説明しようとしたのがはじまりと言われています。その後赤膚焼に合うよう図案化されました。 元々、奈良絵を赤膚焼に用いたのは、幕末の名工、奥田木白と言われていますが、乳白色の表面に繊細な線と鮮やかな色合いで描かれたデザインは、今も昔も多くの人の心を掴んでいます。まるで絵巻物を眺めているかのような図案は、大人から子供まで親しみを感じさせます。 三笠山や鹿といった奈良を連想させるモチーフが多く、同じ色合いの線を描いてから絵筆を持ち替えるといった描き方です。近年では、奈良絵を赤膚焼だけでなく、土産物などにも用いるほど親しまれています。 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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子供時代に学校などで使用した水彩絵具は、透明水彩と不透明水彩の中間に位置する半透明水彩(マット水彩)と呼ばれるもので、不透明水彩に近い使用感だと言われていますが、水彩の絵具は一般的には透明水彩と不透明水彩の二つに大別されると言えるでしょう。 透明水彩はその名のとおり透明性の高い絵具であり、絵具を混ぜたり、塗り重ねたりしで独自の発色を表現することができるのが、特徴だと考えられています。 透明水彩絵具の白は色の上に、塗り重ねても透けてしまいますが、絵具を混ぜる際に白を混ぜることで、不透明感を演出することが可能となり、表現の幅が広くなると言われています。 また水に溶いた透明絵具の濃度で、にじみ感やムラ、ぼかしなど水彩の描画法の特徴を発揮した表現が行えることから水彩画愛好家の間で好んで使われる水彩絵具だと言えるでしょう。 不透明水彩との違い 出典:写真AC 透明水彩絵具の特徴と対極の位置にあるのが、不透明水彩絵具です。透明水彩絵具の特徴である透明性がないため、にじみ感やムラ、ぼかしなどの表現が難しいものの塗りムラができ難い特徴があります。 白も透明水彩絵具のように透けないため、色が強すぎると感じる部分に薄く塗り重ねると、軟らかい発色に調整することができます。 下地の色の影響を受け難い不透明水彩は、色を塗り重ねる際に重ねる色の順番を考える必要がないのが、透明水彩との大きな違いとも言われ、大胆に厚塗りや重ね塗りをすることで、メリハリのあるコントラストの効いた表現ができる絵具だと言えます。 透明水彩を描くために必要なもの 出典:pixabay 透明水彩絵具で描画する際に特別な画材は必要ありません。透明水彩絵具と水、筆と筆洗い用のバケツ、絵具を広げるためのパレット、下描きを行う場合は鉛筆、紙と画板があれば透明水彩絵具で、水彩画の描画を楽しむことができます。 下地の色が透けてしまうのが透明水彩絵具の特徴ですので、紙の選択は透明水彩絵具を用いた描画の際に気をつけるべきポイントだと言えます。 一般的な画材として販売されている画用紙は、ナチュラルホワイトやホワイトをはじめ、様々な色合いが用意されています。作品のイメージに合わせて選んでください。あまり薄手の紙は濡れると反りが生じてしまい、描画し難いこともあるので、ある程度の厚みのある方が適していると言われています。 透明水彩の長所 透明水彩の魅力やメリットは、透明感のある発色を表現できることや、絵具のコントロールが比較的安易であること、パレットを使い廻しできることなどが挙げられます。 単色の透明水彩絵具の発色は、他の画材で再現することが難しいほど透明感に溢れる美しいもので、この美しさをいかにして濁さずに用いるかが、透明水彩絵具での描画の醍醐味だとも言えます。 また他の画材に比べると粘度が低い透明水彩絵具は、絵具のコントロールが行い易いため細かな描写に適していると言えるでしょう。 他の画材も薄めることで粘度を下げることは可能ですが、色が意図しない方向へ広がり易くなるので、細かな描写を行うのには透明水彩絵具が最適だと言われています。 乾燥しても水で濡らせば、元どおりに使用することができる透明水彩絵具は、使用後のパレットを洗う必要がありません。使い廻しができるのも透明水彩絵具のメリットだと言えるでしょう。 透明水彩の短所 透明水彩絵具の特徴である透明性の高さは時として、デメリットに転じるケースがあります。重ね塗りを行った場合も下地の色が透けてしまうので、塗り重ねで発色のコントロールを行う際には色の順番を考えておく必要があります。色を塗り重ねすぎると濁ってしまうケースもあります。 にじみ感やムラ、ぼかしなどの表現が可能なのが透明水彩絵具の魅力でもありますが、広い面を塗るとムラができてしまうのも、透明水彩絵具の難しさです。不透明水彩絵具であれば簡単にムラなく塗れる面でも透明水彩絵具でムラなく塗り上げるのは至難の業だと言えるでしょう。 パレットの使い廻しが効くということは、完成した作品も濡れてしまうと、台無しになってしまう可能性があることを意味します。描き上げた作品は濡れることがない環境で、保管する必要があるのをデメリットに感じる方は少なくないのかもしれません。 東京芸術大学美術館で観る日本の芸術作品|芸大の作品が楽しめる美術館 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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夏になるとお祭りや花火などが催されますが、お祭りといえば祭囃子を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、祭囃子の歴史や楽器、演奏法、日本三大祭囃子など、祭囃子の魅力に迫っていきたいとおもいます。 祭囃子とは 出典:写真AC 祭囃子とは、お祭りが催される際に山車や屋台などの上から笛や太鼓、鉦(かね)などを演奏し、お祭りを盛り上げたり引き立てたりする音楽を指します。 祭囃子は演奏法や楽器、服装はそれぞれ地域によって異なっているのが特徴となっており、なかでも有名な日本三大囃子には東京の神田囃子・京都の祇園囃子・千葉の佐原囃子があります。 祭囃子の歴史 出典:ぱくたそ 次に祭囃子の歴史について紹介していきましょう。 祭囃子とはそもそもお囃子が分岐してできたものでお囃子とは能や歌舞伎、神楽などの祭事や舞台芸術の際に演奏されている音楽を指します。 そのお囃子からいつ分岐したのかに関しては、諸説ありますが明確には分かっていません。しかし、江戸の祭囃子「葛西囃子」によって、祭囃子は確立されたという説が有力視されています。 では江戸時代よりも前の時代にはお祭りでお囃子は行われていなかったのか、というとそうではありません。平安時代中期になるとお囃子などを催して豪華絢爛にお祭りが行われていました。 しかし平安時代で行なわれていたお囃子は、山車や屋台の上ではなく歩いて囃し、またお囃子も主に田楽踊り囃子でした。ちなみにお囃子で山車や屋台が使われるようになったのは、室町時代からだといわれています。 祭囃子で使われる楽器 出典:写真AC さらにここでは祭囃子の演奏で使われている楽器やそれぞれの楽器の演奏法について紹介していきましょう。 まずは、祭囃子で使われている楽器ですが太鼓・笛・鉦(かね)の3つの楽器が使われています。また、これらの楽器のほかに地域によっては弦楽器も使われています。 例えば太鼓には締太鼓・大太鼓・大胴・大拍子・団扇太鼓・担ぎ太鼓などの種類があり、これらの種類の太鼓を音の高低によって使い分けています。 笛は篠笛・能管・龍笛などがありますが、これらの笛の違いは装飾にあります。能管や龍笛などが豪華な装飾なのに対し、篠笛は装飾が施されておらずいたってシンプルです。 なぜ能管・龍笛と篠笛ではこれほど装飾に違いが生じているのかというと、それは能管・龍笛は貴族が用いていたのに対し、篠笛は庶民が用いていた楽器だったからです。 続いて楽器の演奏についてですが、太鼓は曲の順番やテンポをつかさどる祭囃子の要となる楽器なので、全楽器のパートを正確に把握し熟知しておくなど、相当の知識や教養そして経験が必要とされています。 笛は演奏法を伝える教本などはなく、演奏を聴いて耳で演奏法を覚えます。 ちなみに祭囃子の楽譜に太鼓や笛のパートは書かれていないため鉦(かね)の音に応じてそれぞれ演奏します。鉦(かね)は4種類の音を使い分けて演奏します。 次は、日本三大祭囃子を紹介します。 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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出典:写真AC 富士山のふもとの静岡県小山町を走る、国道246号線唯一の道の駅「ふじおやま」は、地元の恵みを生かしたグルメを楽しめたり、富士山の湧水を飲んだりできることで人気を集めています。 富士山の絶景を楽しめることはもちろん、近隣にサーキットやアウトレットモールがあるので、静岡観光の拠点としても訪れたい道の駅です。 道の駅「ふじおやま」は2017年にリニューアルし、最新の施設・充実したサービスが利用できるようになっています。ドライブの疲れを癒しに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。 道の駅『ふじおやま』の詳細はこちら 道の駅『ふじおやま』|アクセス・営業時間・名物グルメやイベントも 静岡県の道の駅に行こう! 山あり、川あり、海あり。静岡県の道の駅は、自然を味わい、体感できるスポットです。 アクティビティが用意されているなど、道の駅自体が、目的地になるような観光スポットとなっています。静岡県の道の駅を、ぜひ訪れてみてくださいね。 静岡県の関連記事 富士山の美しさを和菓子で味わう、静岡の定番土産「田子の月」 塩化物泉とは?│効果効能・含有成分・塩化物泉の名所をチェック 天竜浜名湖鉄道はインスタ映えするローカル線|マリメッコで彩られた駅カフェや車内 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう