秋分の日にお彼岸の習慣がある理由
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雑節の一つに彼岸があり、春分の日を中日にして前後3日間を合わせた7日間を春彼岸、秋分の日を中日にして前後3日間を合わせた7日間を秋彼岸と言います。 仏教では先祖がいる極楽浄土のことを彼岸と言い、現世のことを此岸と言います。極楽浄土は西方にあるとされています。
春分の日と秋分の日には太陽が真東から昇って真西に沈んでいくため、真西に沈む太陽と西方にある極楽浄土を重ね合わせて、彼岸に先祖を供養するというお彼岸の風習が生まれました。
仏教の思想に由来するお彼岸ですが、同じ仏教国のインドや中国にはなく、日本独特の行事になっています。
秋分の日におはぎを食べる理由
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お彼岸では「ぼたもち」と「おはぎ」が供え物とされて、これらを食べるのが一般的です。
「ぼたもち」と「おはぎ」はどちらも同じものですが、漢字で書くと「ぼたもち」は「牡丹餅」、「おはぎ」は「お萩」となり、牡丹が春に咲き萩が秋に咲くことから春分の日には「ぼたもち」、秋分の日には「おはぎ」と呼んでお供えするようになりました。
また、「ぼたもち」と「おはぎ」に使われている小豆は朱色をしていて、日本では古くから朱色には邪気を払う力があるとされていたため、これらをお彼岸に食べるようになりました。
秋分の日の魅力
秋分の日は昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、国民の祝日であるという認識だけでなく、その由来やお彼岸の意味を知ると秋分の日をより大切な日だと思うようになるのではないでしょうか。
祖先の供養のために休みになっていますので、墓参りなどで祖先に思いを馳せて、おはぎを食べてみてはいかがでしょう。