昭和の初めの頃、日本人は和装で過ごすことが多かったのですが、時は移り現代はフォーマルなシーンでも洋服を着ることがほとんどです。
しかし、和装ならではの色合いやデザインなど伝統の中で育まれた繊細な美しさは他に類を見ません。
岩佐では草履や和装向けバッグなどの和装小物を作っているのですが、草履を中心に、岩佐のこだわりと時代の要請に応えた新しい商品をご紹介します。
伝統技法と職人による手作業
創業1928年(昭和3年)の岩佐は草履の鼻緒を作っていたのですが、そこからさらに発展し、フォーマルなシーンに欠かせない草履や和装向けハンドバッグ、フォーマルバッグの製造をしています。
また岩佐の草履やバッグはすべて職人の匠の技による手作りによるもので、ひとつひとつ伝統的な手法で丹念に仕上げられます。そのため、岩佐の草履は足にすっと馴染んで履き心地がよく、日頃あまり草履を履かない方でも足が疲れにくいのが嬉しいところです。
また、職人が長年の間培ってきた技をこらして手作業で作られた草履は、型くずれしにくいのも特徴のひとつ。愛着のある商品を長く履き続けることができます。
草履だけでなく和装バッグやフォーマルバッグにもその精神は生かされています。バッグの場合、裁断した芯に布をかぶせ、わずか1mm単位でいせ(立体的に形作るため丸みをもたせること)を取りながら貼り付けていくのです。
そして、そうした職人の芸術的な技を引き継ぐため、岩佐では新たに雇用した人材を職人のもとに送り、匠の技を学ばせることをしています。日本の歴史の中で育まれてきた技術を次の世代へと継承する。
そうした試みは、効率が優先されるような時代にあって忘れ去られようとしているものを大切に守ることであり、真に価値あるものを引き継ぐということなのです。
すべての材料を国産使用のこだわり
出典:株式会社岩佐
岩佐では職人による手作業と伝統的な技をこらしたものづくりをするにあたり、国産の材料にもこだわっています。草履は見た目の美しさとともに、履いた時に心地よく歩けるという実用面でも優れていて、さらに足を保護して地面を踏んで歩くための耐久性も求められます。
そのため国産の良質な生地を厳選することはもちろん、生地を貼り合わせるための接着剤まで国産のものを使用しています。