「うちの旦那は仕事を何十年もしているけれど、いつまで経ってもうだつが上がらないんだよね」皆さんはこんな話を耳にしたことがきっとあると思います。
この「うだつが上がらない」という言葉はどんな意味をもっているのでしょうか?
うだつが上がらないの意味
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この「うだつが上がらない」ということわざは、こんな意味を持っています。
先ほど例をお示ししたように、まさしく、仕事や社会で出世しない、成功しない、金銭的に裕福にならない、といったような意味をこの言葉は持っています。
うだつが上がらないの由来
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ではこの「うだつが上がらない」はどのような由来をもっているのでしょうか?”うだつ”というものを皆さんは見たことがあるでしょうか?
“うだつ”は歴史的な古い家が並ぶ、街並みにある家と家の間に作られている防火壁です。
江戸時代を背景とした時代劇などでは商家の街並みを写していることが多く見受けられるのですが、その中に”うだつ”は存在します。”うだつ”は平安時代から存在はしていたのですが、当時は瓦などなく、屋根もすべて植物性の材料で吹いていました。そのため当時のうだつは木製で作られていたのです。
その当時は防火壁というよりも、強風をよける壁としての役割や装飾の役割をしていたのですが、その後江戸時代に入り、瓦が開発され、木造の建築技術も大きく変わりました。漆喰と瓦と木で家を作る技術を得た江戸時代でしたが、木造の建築物が密集している街では大火がたびたび起こったのです。
その時代、火事が起こっても延焼を防ぐ役割として、”うだつ”が家と家の間に作られていきます。一階の屋根と二階の屋根の間から隣との壁に渡って壁がせり出したように作られた、一見すると袖壁の様な”うだつ”は、その上に瓦を乗せ、隣家で起こった火事を防ぐ役割を担っていたのです。
その後、江戸時代中期に入り、特に上方では商家が競って立派なうだつを建てていくようになりました。防火壁から財力や権力を周囲に占めす役割を”うだつ”に加えていったのです。それから今の「うだつが上がらない」という語源に発展していきます。
うだつが上がらないの使い方
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では「うだつが上がらない」という言葉はどんな状況で使われるのでしょうか?
「長年この商売をしているけど、いつまでたってもうだつが上がらないんだよ」という表現や、
「彼は本当にのほほんとしているから、彼の正体を世間はわかっていない様だけど、実際彼は本当に頭の切れる男なんだよ。でも世間はそんなこと知らないからうだつの上がらない男だと思っているだろうね。」といった表現など、いわゆる出世しない、といった意味合いで私たちは一般的に使っています。
うだつが上がらないの類義語・対義語
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ではこの「うだつが上がらない」という言葉と同じような意味を持つ言葉を見ていきましょう。おそらく皆さんは生活の中で見聞きしたことがある言葉だと思います。
こんな言葉を御存知ではないでしょうか?「鳴かず飛ばず」という言葉や、「芽が出ない」であったり、「今一つ成果が出ない」という表現はよく使うでしょう。
その反対に使われているのが、「引く手あまた」であったり、「ひっぱりだこ」というような売れっ子に対する表現や、「飛ぶ鳥落とす勢い」なども「うだつの上がらない」という言葉とは反対に成功を示す表現として使われることがありますね。